大白法

平成10年6月1日号


主な記事

<1面>

<2・3面>講頭・副講頭指導会から

<4面以下>
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講頭・副講頭指導会開会挨拶 庶務部長 早瀬義寛御尊師

本日は、御法主日顕上人猊下御臨席のもと、第5回全国法華講講頭・副講頭指導会を開催いたしましたところ、法華講総講頭・連合会委員長・柳沢喜惣次殿をはじめ、各支部講頭・副講頭各位には、時節柄まことに御繁忙のところを、万障お繰り合わせ御出席をいただき、まことにありがとうございます。

また、全国の支院長・副支院長各位には、法務御多繁の折を御出席いただき、まことにありがとうございました。


さて、今法華講は、総本山客殿新築慶祝記念大法要・十万総登山を見事に達成し、いよいよ平成14年・宗旨建立750年・法華講三十万総登山に向かって、一致団結、総力を挙げて大前進すべき、まことに大事な時を迎えています。

平成14年・三十万総登山は、かねてからの御法主上人猊下の御命題であり、未来広布への途上において、我々が絶対に達成しなければならない、極めて大事な目標であります。もし、仮にでも平成14年、法華講が三十万総登山の御命題にお応えできないようであれば、平成2年の法華講三万総登山も、平成6年の地涌六万の大結集も、そして本年の十万万総登山も、すべて水泡に帰し、九仞の功を一簣に虧くことになってしまうのであります。

確かに、三十万の達成は困難な道のりではあります。しかし、平成2年、平成6年、そして本年・平成10年の十万登山と、すべて御命題にお応えしてきた法華講であれば、必ず三十万は達成できます。だが、我々の努力なくしては三十万は絶対に達成できません。平成14年・三十万総登山の成否は、これからの四年間の我々の精進努力の如何にかかっているのであります。

現状を見るとき、三十万達成のカギは何かといえば、折伏であります。すなわち、折伏によって今の法華講の世帯数を、現状のの二倍乃至三倍にしていくことが条件的に絶対に必要なのであります。この絶対条件を満たさなければ三十万は達成できません。故に、これからの四年間、我々は真剣に折伏に取り組み、折伏に次ぐ折伏をもって、この絶対条件を満たしていかなければならないのであります。それは、我々に課せられた使命であると同時に、まさしく千載一遇のチャンスであり、広布のために挺身できる歓びと、三世常恒に亘る絶対の幸せを築く最大のチャンスなのであります。


今、目を転じて現今の世相を観察するに、人心の乱れ、国土の悪化は、まさに謗法によることは明らかであります。されば、

謗法を責めずして成仏を願はゞ、火の中に水を求め、水の中に火を尋ぬるが如くなるべし。 (曾谷殿御返事御書1040頁)

との御金言を拝し奉る時、今こそ我々は、悪業の集団・池田創価学会をはじめ、あらゆる邪義邪宗を破折し、もって自らの成仏を果たすと共に、多くの人々を救い、全世界の平和と全人類の幸せのため、全力を傾注して折伏に励むことが肝要であります。

そして、この精神に立ち、法華講員一人ひとりが真剣に折伏に立ち上がった時、自ずと三十万は達成できると信ずるのであります。そしてさらに、我々は現状を打開して、折伏人口の増加を図る上からも、常々御法主上人猊下が御指南あそばされている「一年に一人が一人の折伏」をすることの意義をもう一度深く拝し奉り、この御指南の実践を真剣に考えていかなければならないと思います。

本日お集まりの講頭・副講頭の各位には、このことをよく御理解いただくと共に、講中の各位全員にお伝えいただき、いよいよこれからの大折伏戦に臨まれますようお願いする次第であります。

と同時に、ここでさらに大事なことは、育成の問題であります。折伏しても育成が不十分で御登山もできないようでは、三十万一を達成することはできません。達成の為には、確実に登山率を上げ、足腰の強い法華講の育成が必要であります。

したがって、これからの法華講は、この両面をしっかりと果たしていかなければならないのであります。ここに法華講のこれからの大きな課題があると思います。


そこで、本日は、実際に折伏と育成の両面に亘って確実に実績をあげている、埼玉県草加市宣行寺支部の指導教師・村上節道師に登壇していただき、宣行寺支部の「活動状況報告」と題して発表していただく予定であります。

宣行寺支部は、平成3年、67世帯をもって支部を結成し、その後、目覚ましい折伏成果をあげると共に、育成にも力を入れ、現在は当時の15.3倍の1028世帯となっておりまわす。

わずか7年でこのような成果をあげてきた活動状況をよくお聞きいただき、是非とも御自分の支部の参考とせられるようお願いいたします。まさに「やればできる」ことを実証したケースであります。ので、宜しくお聞きくださるようお願いいたします。

次に、全国布教師会会長でえある、北九州市法霑寺の秋山日浄御尊能化から「折伏の大事」と題してお話をいただきます。秋山日浄御尊能化は、全国布教教師会会長とであると共に、九州一の世帯数と活動を誇る自坊においても、毎年誓願数を大幅に上回る折伏を達成され、確実に成果をあげられておられます。そうした活動体験からも、今後の折伏活動の大事なお話が聞けるものと存じますので、御静聴いただきたいと存じます。

次に、宗務院からは、総監・藤本日潤御尊能化に「平成14年へ向って」と題し、御指導いただきます。宗務院の基本方針について御指導がありますので、御静聴くださるようにお願いいたします。

そして最後に、御法主日顕上人猊下から甚深の御指南を賜りたいと存じます。申すまでもなく、本宗においては、御法主上人猊下の御指南を根本にして信心に励む事が肝要であります。もしこれを踏み外せば正しい信心は立ちません。各位には、是非とも本日の御法主日顕上人猊下の御指南をよく拝聴し、まず自らが御指南を心肝に染めると共に、各支部へお帰りの上は、必ず御法主上人猊下の御指南を、正確に講員一同にお伝えしていただきたいと思います。

そしてその御指南のままに、一同が心を合わせ、平成14年・三十万総登山に向けて、いよいよ御精進せられますことをお祈りし、開会の挨拶といたします。



クロウ裁判報告 渉外部長 秋元広学御尊師

渉外部といたしまして、今月18日に、御法主上人猊下御自らが、東京地裁に御出廷あそばされ、クロウ事件の学会側弁護士による二回目の反対尋問が行われたことについて、すでに「お知らせ」にてご連絡しているところではありますが、この機会をお借りいたしまして、ご報告いたします。

昨年12月22日の主尋問において、昭和38年の第一回海外出張御授戒当時の模様を詳細に綴られた手帳と真実に基づき、御法主上人は、クロウ証言が全くの虚偽捏造であることを御証言されました。クロウが、微に入り細にわたって、身振りや手振りをも交えて事細かに、さも真実であるかのごとく証言した内容が、この手帳に照らして全く虚構であったことが明らかとなったのであります。

そして、本年2月2日の反対尋問において確定的な重要証拠となる、この手帳の信憑性を何とか覆すベく、創価学会側弁護士は、そこに記載されている内容の逐一について、細かいことがらを尋問し、そこに矛盾を引き出そうとしました。

しかし、この手帳は、ヒロエ・クロウの虚偽告発が起こる遥か30年も前に、正直に、ありのままに、出張御授戒における御行動や感想などを綴られたものですから、もともとこれに矛盾などはあり得ないのであります。さらに言えは、クロウ証言あるいは創価学会の虚偽報道を前提として学会側弁護士が尋問しているのですから、当時の真実を記載した真正な手帳を基とした御法主上人の御証言の前には、いくら尋問しようとも、全く効果があがらないことは当然であります。

さらに、学会側弁護の執拗な尋問に対し御法主上人が的確に、しかも粛然とお答えになられたことにより、当時綴られた手帳の信憑性が一段と高められ、クロウ証言こそ全く信用ならないことがかえって証明される結果となりました。本来、創価学会は、この反対尋問において、御法主上人の御証言を覆し、クロウ証言が真実であるどいう結論を導き出したかったはずなのに、御法主上人の御証言こそが真実であり、クロウ証言は全くの虚偽捏造であることが、完全に暴かれたのであります。

御法主上人が冷静にお答えになられているお姿に対し、学会側弁護士の方が、むしろ感情的になって大きな声を出し、御法主上人がこれをたしなめられる場面もあり、このようなハッキリとした正邪の姿を目の当たりにして、創価学会がクロウ裁判にいかに焦っているかが、より明白となったと存じます。


このように、御法主上人に対する反対尋問において、むしろクロウ事件の虚偽捏造が立証されてしまった前回反対尋問の経過を受けて、学会側弁護士は、大いに悔やみ、これを踏まえて多角的な検討と調査を繰り返したであろうことは、想像に難くないところであります。しかし、長い時間を使って検討し、起死回生の反対尋問として、学会側が先日18日に尋問した内容は、以前にも増してお粗末なものでありました。今回の反対尋問において、学会側が尋問した内容は、当時シアトルの次の訪問地であったシカゴでのこと、また、御法主上人がクロウの娘のジュディの結婚式にあたって、わざわざ念珠を贈られたなどということでありました。

クロウが、時間や場所、登場人物、さらにその人たちの発言など、事細かに証言した、いわゆる「シアトル事件」なるものの具体的な内容には全くふれずに、このような「買春事件」とは直接関係のない、言ってみれば核心的ではない周辺部分について、長々と反対尋問をすること自体、もはや創価学会は、クロウ証言の破綻を自ら認めたものと言えます。

御法主上人は、本年2月の第1回反対尋問の時よりも、さらに慎重に、事実に基づき、ありのままにシカゴでの御行動について証言され、クロウ証言の虚偽捏造を基とする学会側弁護士の質問を一蹴されたのであります。また、クロウの娘の結婚式に際して、いわゆる「シアトル事件」の口止めとして、わざわざ御法主上人から贈られたと強弁する「念珠」についても、真実を語られたのであります。

すなわち、もともとこの念珠は、アメリカ御親教の砌、アメリカSGIの幹部に一括して皆さんでと贈られた念珠の内の一連が、クロウにも渡っていたものであります。それをクロウが娘の結婚に際し、持たせてやりたいということでありまして、クロウが御法主上人に宛てた手紙に「過日猊下より御下賜いただいておりました御念珠を、娘の出発の日に“宝”として持たせてやりたいと思っております」とあるのがそれであります。この手紙は書証として、当方より裁判所に提出しております。

『シアトル事件』なるものは、全くの事実無根でありますから、御法主上人がわざわざ口止めとして、クロウに「念珠」を贈る必要性が無いことはもちろんでありますが、学会側が提示したこの念珠には、「蝶結び」の熨斗紙(のしがみ)が巻いてあり、結婚式の御祝いに「結び切り」を用いる日本人の常識に照らして、この念珠は、クロウ証言とは全く異質のものであることが明白なのであります。

この点を御法主上人に指摘された学会側弁護士の狼狽ぶりは、我々傍聴席に座っていた者からもハッキリと見て取れ、一連の反対尋問の様子を象徴して余りあるものでありました。さらに、尋問の途中、裁判長より、無意味な尋問を執拗に、延々と繰り返す学会側弁護士がたしなめられるという一幕もありました。


学会側弁護士の質問は、まさに、真実により、完全に粉砕されてしまいました。学会側は、何とか理由を付けて、もう一度尋問を行いたいようでありましたが、宗門弁護団はもちろん、裁判所もこれ以上無意味な尋問を絶対に受け入れないという強い姿勢であったため、申し入れることさえできませんでした。したがいまして、今回の反対尋問をもって、御法主上人の尋問の一切は、滞りなく終えることができました。

一連の訴訟経過、および都合三回にわたる御法主上人の尋問により、クロウ事件は虚偽捏造事件であることが確定的となり、いよいよ最終的局面を迎えることとなります。宗務院としては、クロウ事件の虚偽捏造が、明確な判決を得て白日の下に晒されるまで、気を緩めることなく鋭意取り組む所存ですので、宗内各位には、今後とも、御理解と御協力のほど、何卒宜しくお願いいたします。

尚、最後になりましたが、御法主上人御出廷に当たり、御尊体に恙無くないことを御記念くださいました皆々様に、渉外部といたしましても、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。


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