大白法

平成24年1月1日号


主な記事

<1〜3面>

<4〜8面>


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立宗760年の新春を寿ぎ奉る


総本山第68世御法主日如上人猊下 新年の辞


 立宗760年の新春を迎え、御隠尊日顕上人猊下には御機嫌麗しく新年をお迎えの御事と存じ上げます。

 また、法華講大講頭・法華講連合会委員長永井藤蔵氏ほか全国法華講員御一同には、清々しく新春を迎え慶賀の至りに存じます。

 昨年、宗門は僧俗一致・異体同心の団結と身軽法重・死身弘法の強盛なる信心を以て、全国で538支部(12月21日現在)が折伏誓願を達成して、来たるべき平成27年・33年の目標達成へ向けて大きく前進することが出来ました。

 就中、東北地方の大多数の支部が、未曽有の災害をもたらした東日本大震災及びそれに伴って起きた福島原発の事故による放射能汚染問題等その他幾多の障害と困難を乗り越え、折伏誓願を見事達成されたことは心からの賞賛に値し、必ずや仏祖三宝尊の御嘉納遊ばされるところと存じます。

 これも偏に各支部が『立正安国論』の御正意を拝し、広布への一念に燃えて戦って来た結果であり、これ程の喜びはありません。

 本年「実行前進の年」は、更に全国的に総力を結集して、文字通り「実行前進の年」に相応しく、大折伏戦を展開実行して前進に前進を重ね、以て平成27年・33年の誓願達成へ向けて大躍進を図られますよう切望するものであります。その為には、峻厳な広布の戦いに耐え得る、足腰の強い講中を育成する必要があります。

 何故ならば、広布の戦いにはあらゆる障魔が競うことが必定だからであります。

 『兄弟抄』には、「此の法門を申すには必ず魔出来すべし。魔競はずば正法と知るべからず。第五の巻に云はく『行解既に勤めぬれば三障四魔紛然として競ひ起こる、乃至随ふべからず畏るべからず。之に随ヘば将に人をして悪道に向かはしむ、之を畏れば正法を修することを妨ぐ』等云云。此の釈は日蓮が身に当たるのみならず、門家の明鏡なり。謹んで習ひ伝へて未来の資糧とせよ」(御書986)と仰せであります。

 大御本尊に対する絶対的確信と強盛なる自行化他の信心、就中破邪顕正の折伏こそ邪義邪宗の謗法を打ち払い、あらゆる障魔を打ち砕く秘訣であります。

 言い換えれば、講中全体が誓願達成の共通の認識を高め、不自惜身命の断固たる決意と異体同心の団結を以て折伏を行じていけば、如何なる障魔にも負けない足腰の強い講中を構築できるのであります。そのためには、講中にあって限られた人だけが折伏を行うのではなく、講中全員が立ち上がり強力に折伏を行えるように育成していくことであります。具体的に云えば、折伏したら、その折伏された人が折伏出来るように育てることであります。

 抑も、育成とは単に育てるというだけではなく、「大きく育てて、立派にする」という意味があります。仏法の見地から云えば、「大きく育てて、立派にする」とは、広布達成に資する人材、即ち折伏の戦士を育てることであります。

 「子を養いて教えざるは父の過ちなり、訓導して厳ならざるは師の惰りなり」という言葉もあります。子供をただ養うだけで、何も教えないのは父たる者の過ちであり、弟子を訓導するに当たって厳しさに欠けるのは、師たる者の怠惰であるという意味でありますが、このような事であってはなりません。折伏しても折伏が出来るように育てなければ、慈悲に欠け無責任の侮りを受けます。

 所詮、折伏と育成は共に化他行であります。申すまでもなく自行とは勤行と唱題であり、化他行とは折伏と育成であります。従って、共に化他行である折伏と育成はどららが欠けても片寄った信心となり、これでは強い講中は育たず、大事な目標も達成出来ません。 要は、折伏したら、その人が折伏できるように育成することが強い講中構築の極意であります。

 されば、本年「実行前進の年」こそ、講中挙げて折伏と育成に取り組み、全支部が必ず折伏誓願を達成し、来たるべき平成27年・33年の目標達成へ向けて大前進されますよう衷心よりお祈り申し上げ、新年の挨拶といたします。

 以上




御隠尊日顕上人猊下 新年の辞


 立宗760年の輝かしい新年、まことにおめでとうございます。

 此のめでたい年頭に当たり、総本山第68世日如上人猊下には、いよいよ御清昌にて高邁なる御教導を宗内僧俗一同に垂示あそばされることは、大喜これに勝るものはありません。宗内皆様と共に心から御慶び申し上げるものであります。

 法華講連合会各位にも、新しく昨年度永井藤蔵連合会委員長を迎え、同委員長を中心に各地方部長及び幹部、更に各委員の方々には一致団結され、願いて叶はざるなき勇猛な唱題をもっていよいよ、大法の護持興隆を誓願されていることと拝察いたします。

 僧俗一致による昨年の折伏大前進の姿は実に目覚ましく、年々に僧俗の確信と充実の倍増が明らかに感ぜられます。これ偏(ひとえ)に仏祖三宝尊の広大な御恩徳でありますが、また日如上人の英邁にして常に適切な御教導の賜と拝します。

 人間は、必要な方面において善い事を積み行う為には、ともすれば悪と堕落に流され勝ちな弱い心を、叱咤激励すべき覚悟が必要であります。それは「よしやるぞ」という決意であり、そこからその人の心の転換が始まります。無責任で目的のはっきりしなかった生活観、ダラダラと無為にすごす毎日が、一本筋の通った有意義で力強い命に生まれ変わるのです。

 しかしこの素晴らしい在り方の真実義は、世間普通の主義主張や団体に存在するのではなく、一切の人々の未来永劫に渉る幸福の源泉を成就し、正しく法界宇宙の理義に合致して心願満足し、己心の奥底より自ら現れ出でて他に全く表現する事のありえない仏心が生ずる、下種本仏日蓮大聖人究極の大事たる三大秘法の実践であります。

 皆様にはどうか此の尊い仏法をもって、自らの幸せと限りなく此の世を明るくする、自行化他の行業に邁進される事を祈り上げます。




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