写真偽造事件一審勝訴判決

Tokyo District Court Ends - Daisaku Ikeda and Soka Gakkai Guilty of Defamation


English Here.


【第一報】

本日、午後1:10に写真偽造事件の判決言渡があり、東京地方裁判所(民事部)は宗門側の訴えを認め、創価学会および池田大作の両名に対して賠償金の支払を命じました。

1999/12/06 14:30


【判決文の概要】

本日13:10東京地方裁判所・民事第6部は、写真偽造事件について宗門側の訴えを認め、創価学会および池田大作に対して賠償を命じる判決を下しました。


判決主部の要旨

被告創価学会は、原告各自に対して一人につきあわせて200万円の金員を支払え。これに対する平成5年から年5歩の割合で利息を支払え。被告池田大作は、原告各自に対して一人につき100万円の金員と、年5歩の利息を支払え。原告のその他の請求については棄却する。裁判費用は被告が250分の1、原告が残り250分の249とする。本判決以後、仮執行を求めることができる。


聖教新聞一面における謝罪要求には認められませんでしたが、池田大作個人の責任について賠償を認めさせた点が勝訴に花を添えました。

1999/12/06 21:30


【補足】

創価学会の200万円というのは、池田氏の個人賠償100万円を合わせてその額になればよいということであり、したがって賠償額は(創価学会+池田大作)→200万円+200万円→(大石寺+日蓮正宗)で400万円と約30%(6年分)の利子で、520万円ぐらいということである。

1999/12/06 23:00


【社会報道状況】

朝日新聞系のインターネット情報配信サイトであるアサヒ・コムに、『創価学会と池田氏に賠償命令判決 日蓮正宗名誉棄損訴訟』と題する記事が社会面で速報された。以下は、その引用である。

宗教法人日蓮正宗(代表役員・阿部日顕上人)と総本山の大石寺(静岡県富士宮市)が、創価学会の機関紙で「上人と教団の名誉を傷つけられた」として、同学会と池田大作・名誉会長を相手に総額10億円の損害賠償などを求めた訴訟で、東京地裁は6日、同学会と池田名誉会長に計400万円の支払いを命じる判決を言い渡した。学会側は控訴する方針。

問題になったのは、1992年11月4日付と18日付の「創価新報」に掲載されたスナップ写真。阿部上人が芸妓(げいぎ)に囲まれ、「希代の放蕩(ほうとう)坊主」などの写真説明や記事が付けられている。

判決で梶村太市裁判長は、この写真は、実際は料亭で開かれた兄弟弟子の古希祝いに夫人同伴で出席した際に撮影したもので、他の出席者や背景などが抹消、または削除されたと認定した。そのうえで、記事とあわせて見れば、「読者は、阿部上人が芸者好きで堕落している人物との印象を抱きかねず、教団の社会的評価を低下させた」と指摘。見出しなども「余りにも飛躍し、論評の域を逸脱したものだ」とした。

判決はまた、池田名誉会長について、「事実上の最高責任者として記事掲載を制止すべきだった」として、違法性を認めた。(21:32)

http://www.asahi.com/1206/news/national06038.html


賠償額は、要求額に対してかなり少ないものであるが、写真が意図的に改竄されている点、見出しや記事が事実に反するものである点などが認められている。今回の訴訟は、別に金銭補償が目的なのではなくて、創価学会報道の反社会性を世に示すことであるから、この判決文を勝ち取った意義は大きいだろう。民事訴訟では賠償額の算出は一つのポイントであるが、客観的に写真偽造で蒙った被害額を確定することは困難であり、御宗門が仮に10億円とされたのはとりあえず期待できる最大限の額を提示しておいたというところであろう。

創価学会は判決を不服として、即日控訴したようだ。

1999/12/07 8:30


【宗務院から宗内一般へのお知らせ】(12月6日付)


写真偽造事件で宗門勝訴、池田大作と創価学会に大鉄槌

―被告池田大作・創価学会による名誉毀損報道を東京地裁が断罪―


本日、写真偽造事件の判決が言い渡され、東京地方裁判所民事六部(梶村太市裁判長)は、被告池田大作および創価学会に対し、宗門(原告日蓮正宗・大石寺)への損害賠償として、合計四〇〇万円を支払いよう命じました。

 これにより、池田大作および創価学会が、いわゆる「芸者写真」などと称する偽造写真をもって宗門を誹謗中傷した報道記事は、宗門の名誉を毀損する虚偽報道であったことが法廷の場において証明されたのであります。池田大作・創価学会によるこの許されざる違法行為に対し、東京地裁によって一大鉄槌を下されたことは、その社会悪を公にした点からも大きな意義を持つものであります。

 詳しい内容については、別紙「本件訴訟の経過」を参照下さい。


☆  ☆  ☆  ☆  ☆  別紙  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆


一 御法主日顕上人猊下は昭和61年11月、故阿部法胤師と故椎名法宣師の古稀を記念する内祝いの宴席にご臨席されました。この宴席は、古稀を迎えた両師が主催して準備・手配したもので、両師に縁故の深い方々を夫人同伴でご招待し、日顕上人もその志を受けてご出席されたものです。

  しかるに、創価学会は、自らも主催者の意向を受けてその趣旨を十分承知し準備にも携わっていた離脱僧・椎名法昭から、この時の写真を入手してこれを偽造・改竄し、恰も日顕上人お一人が、いわゆる「芸者遊び」をしているかのごとき写真に仕立て上げたのであります。しかも、宴席の趣旨を歪めたこの偽造写真に、極言した侮辱的大見出しを付けた悪質な誹謗中傷記事を仕立て上げ、大々的に名誉毀損報道を繰り返し、違法な宗門攻撃に及んだのであります。また、創価学会の絶対的指導者である池田大作は、創価学会の右名誉毀損報道を制止しないばかりかこれに扇動・加担し、執拗に宗門攻撃を繰り返したのであります。


二 宗門は、右名誉毀損報道に対し、真実を明らかにするとともに、目的の為には手段を選ばず全くの事実無根・虚偽捏造のことがらをもって執拗に宗門攻撃を繰り返す池田大作および創価学会の違法を断罪し、その邪悪な実体を広く社会に明示するためにも、宗門への謝罪広告と損害賠償等の支払いを命ずる判決を求めて、東京地方裁判所に訴訟を提起しました。

  平成5年5月1日の提訴以来本日まで、実に足掛け7年もの長い歳月をかけて地道に訴訟活動を進めて来た中で、離脱僧・椎名法昭や創価学会副会長野崎勲、聖教新聞関係者などが創価学会側の証人として証言台に立ち、池田大作および創価学会の責任を何とか回避しようと懸命に言い訳を弄しました。更に池田創価学会は、報道に関する学者なる者の鑑定書を証拠として提出するなどして、自らの名誉毀損報道を正当化せんと試みたのであります。


三 本日の判決で梶村裁判長は、「本件問題部分の記載は、いわば明確な根拠を示すことなく他人の悪口を書き立てているのと同じであり、…原告らに対して単に揶揄、侮辱、誹謗、中傷を並べたに過ぎない」、「本件問題部分の表現内容と本件写真撮影時の事実関係を照らし併せてみれば、その違法性は社会通念上決して容認できない」と厳しく断罪し、さらに「宗教関係者も世間一般の社会のルールを守るべきは当然」であると、被告創価学会の責任を明示しました。

 また、被告池田大作については、「現在においても被告創価学会の絶対的な最高指導者」であり、被告創価学会が、そのような違法行為におよぶことのないようにこれを制止すべき、条理上の義務があると判断し、本件偽造写真報道について、責任があると認定しました。

 さらに、本判決は、池田大作が、「被告創価学会の違法行為の予定について認知していたのみならず、被告創価学会の事実上の絶対的指導者として」「積極的に容認していたのではないかとの推測も成り立つ」と論じています。


四 本日の判決によって、池田大作および創価学会の「社会通念上決して容認できない」虚偽捏造をもととする宗門攻撃の実体が、裁判所という公の機関によって余すところなく暴かれたのであります。宗門としては、今後も池田創価学会の社会悪に対して、日本のみならず世界各国に対しても適切な手段をもって厳しく対処していく所存です。

1999/12/07 16:00


【社会報道状況2】

「朝日新聞」

「創価学会に賠償命令」 日蓮正宗名誉毀損 池田名誉会長にも 東京地裁

宗教法人日蓮正宗(代表役員・阿部日顕上人)と総本山の大石寺(静岡県富士宮市)が、創価学会の機関紙で「上人と教団の名誉を傷つけられた」として、同学会と池田大作・名誉会長を相手に総額10億円の損害賠償などを求めた訴訟で、東京地裁は6日、同学会と池田名誉会長に計400万円の支払いを命じる判決を言い渡した。学会側は控訴する方針。

問題になったのは、1992年11月4日付と18日付の「創価新報」に掲載されたスナップ“写真”。阿部上人が芸妓に囲まれ、「稀代の放蕩坊主」などの写真説明や記事がつけられている。

判決で、梶村太市裁判長は、この写真は、実際は料亭で開かれた兄弟弟子の古希祝いに夫人同伴で出席した際に撮影したもので、他の出席者や背景などが抹消、または削除されたと認定した。そのうえで、記事とあわせて見れば、「読者は、阿部上人が芸者好きで堕落している人物との印象を抱きかねず、教団の社会的評価を低下させた」と指摘。見田氏なども「あまりにも飛躍し、論評の域を逸脱したものだ」とした。判決はまた、池田名誉会長について、「事実上の最高責任者と記事掲載を制止すべきだった」として、違法性を認めた。

創価学会広報室のコメント:判決は極めて不当で、直ちに控訴する。記事は、最高指導者が浄財で遊興ざんまいしている不正を糾弾したもので、当然の報道だ。



「読売新聞」

創価学会側に賠償命令 日蓮正宗訴え、通る

創価学会の機関紙の記事で名誉を傷つけられたなどとして、日蓮正宗(静岡県富士宮市、阿部日顕管長)と総本山大石寺(同)が、同学会と池田大作名誉会長を相手取り、約10億円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が6日、東京地裁であった。梶村太市裁判長は「記事は、明確な根拠を示すことなく他人の悪口を書き立てているのと同じで、公正な論評とは到底言い難い」などと述べ、同学会と池田名誉会長に計400万円の支払を命じた。被告側は同日、控訴した。

判決によると、同学会は1992年11月4日と18日付の機関紙「創価新報」に、阿部管長が芸者と一緒に写っている写真を掲載し、阿部管長が芸者遊びをしているなどと報じた。

梶村裁判長は、問題の写真は、日蓮正宗の僧りょの古希記念祝賀会に阿部管長が別の僧りょや夫人と一緒に出席した際に撮影されたものを、同学会側で男性出席者を削除するなど修正したものと認定。記事は阿部管長らに対する中傷などを並べたに過ぎないとしている。

また、池田名誉会長についても「創価学会が違法行為に及ばないように制止すべき条理上の義務がある」として、11月18日付の記事の掲載を制止しなかった責任があるとした。

創価学会広報室の話「記事は一宗の最高責任者が、信者からの浄財で遊興三昧している不正を糾弾したもので、長年にわたって供養してきた信徒団体としては当然の報道だ」



創価学会広報室のコメントからもわかるとおり、今回の裁判で創価学会は躍起になって日顕上人の遊興が日常的であると主張したようであるが、判決文に、「記事は、明確な根拠を示すことなく他人の悪口を書き立てているのと同じ」とあるように、そのような事実は全く事実として法廷で証明されなかったというのも、一つのポイントであろう。

また、マスコミに対して「信徒団体としては当然の報道だ」とのコメントは、「他の出席者や背景などが抹消、または削除」するなどの「違法行為」も教団の手段として取り得るとの立場を、社会に向かって公表したということである。恐ろしい。

1999/12/08 21:30



事 件 概 要 解 説


創価新報(1)


創価学会は、平成4年11月4日付『創価新報』において、日顕上人が、昭和61年11月12日、日蓮正宗僧侶椎名法宣師・阿部法胤師の古希記念祝賀会に、夫人同伴で、他の関係者と共に招待された際に撮影されたスナップ写真から、ことさらに、撮影者、撮影日時、撮影場所を一切隠蔽するとともに、日蓮正宗僧侶松岡慈契師らを抹消し、背景を塗りつぶしたり画き加えたりなどして、部屋の様相を一変させ、いかにも日顕上人が狭い和室内で芸妓と遊行している宴席のような写真に仕立てて、上の写真を大写しにして、

得意のポーズでご満悦―。出た、日顕の『芸者遊び』写真

評したうえ、大見出しにて、

日顕が欲すは「カネ、酒、色」の堕落道 まだ信伏随従するのか 芸者の世界は日顕の『心の故郷』!? 政子が止めても『酒はやめられない』

と掲げ、写真説明として、

お待たせしました!またまた出ました、日顕の『芸者写真』!! 今度は日本髪の芸者さんを前に、一本指を立ててお得意のポーズ。何とも楽しそうな顔だ。

などと解説し、

ああ、希代の遊蕩坊主・日顕。そして、好色の教団・日顕宗。

と結び偽造写真を報道した。なお、上の写真の原版は下の写真である。

原版(1)




また、平成4年11月18日付『創価新報』においては、前同様、古希祝賀会の際に撮影した集合写真から、ことさらに、椎名日澄師・松岡慈契師を除き、かつ、背景を塗りつぶして、あたかも日顕上人が独り芸妓7人を侍らせて宴席を設けたかのごとき写真に仕立てて、大写しにし、

この日は特に興に乗ったのか、一座と写真に納まる大サービスぶり。脂(やに)下がった顔での『記念撮影』と相成った次第です。

と評したうえ、大見出しにて、

えっ、これじゃ『日顕堕落宗』? 猊座の後はここにキマリ 猊座がなくても『芸座があるサ』 これぞ極めつけ 「ワシ、もう『成仏』しそう」

と掲げ、

だって猊座を追われてもワシにはちゃんと別の『芸座』があるからね。

などと結び、偽造写真を報道した。



両紙面より、他の主な表現をピックアップしてみると、「遊蕩と邪淫」・「芸者漬」・「とどのつまり淫乱」・「日顕芸下」・「遊蕩魔の地獄遊びの姿」などとある。

実際は、当日の写真を見ると、この宴席には日顕上人だけではなく、猊下夫人、僧侶9名、僧侶夫人7名も招待されており、「猊下と芸者の仲睦まじい放蕩」などではなくて、普通のお祝いの席であったことがわかる。椎名法昭とともに宗門から離脱していた椎名法宣師(故人)が、「魔(創価学会)に誑かされていた」として、平成5年8月7日に大石寺に帰伏していることからも、宴席の内容が創価学会の報道とは全くかけ離れたものであったことがあきらかである。


スナップ(1) スナップ(2)



参照:http://www.toride.org/gosei/gsqt.htm




ブラジル(1)


なお、今回のような創価学会の非常に偏った報道姿勢は他にも幾つか指摘されている。上の平成4年9月16日付の創価新報では、昭和58年1月26日の日顕上人のブラジル御親修について、次のように報道している。

このリオの狂乱の宴は、さしずめ息子の阿部信彰あたりが、父親(日顕上人のこと)の『趣味』を満足させようと練ったものであろう。(中略)シアトル事件といい、今回発覚したリオの破廉恥パーティーといい、これでは日顕が海外に行くのは、法務は表向きで、自分の「夜遊び」が目的であったと言われても致し方もあるまい。

つまり、日顕上人がサンパウロ一乗寺の移転新築落慶法要に御親修おり、シャラトンホテルの最上階で(肌の露出の多い)サンバのショーをご覧になられたのが、「破廉恥」・「痴乱気騒ぎ」・「色魔日顕」・「夜遊び志向」・「恥ずかしいかぎり」・「法師の皮を着たる畜生」だというのである。

しかし、ショーの手配をしたのはNSB(日蓮正宗ブラジル:学会の地元組織)であり、宴席にはロベルト斎藤NSB理事長、ジョージウィリアムNSA(日蓮正宗アメリカ)理事長も参加している。下の別の角度から撮られた写真からは、創価学会の辻副会長(右から二番目)も参加していることがわかる。『慧妙』(平成5年2月1日付)には、ダンサーと一緒に踊る地元男子部員の姿も掲載されているのである。

ブラジル(2)


このような報道は、ただひたすらに日蓮正宗のイメージを低下させ、創価学会員の恋慕を断ち切ることが目的であったのだろう。

1999/12/14 18:00



【双方の弁護団のコメント】

宗門側弁護団のコメント


この度の梶村判決は、創価学会が日顕上人の宗門僧侶古稀祝賀会でのスナップ写真に違法な改ざんを加えて「創価新報」に発表し、あたかも日顕上人が堕落しているかのごとき虚偽の報道を繰り返したことにつき、創価学会だけでなく、その指導者である池田大作個人に対しても、名誉段損の責任を負わせたもので、非常に画期的な判決であります。

偽造写真を使って人を中傷するというようなことが、この社会で許されるはずはありません。ところが、創価学会は、この改ざんは違法な偽造に当たらないとか、これは宗教諭争であるとか、数多くの抗弁(弁解)を並べ立て、証人を何人も繰り出したため、審理期間が7年にも及びました。しかし、裁判所は、そういった社会のルールを無視した創価学会の弁解をすべてしりぞけ、宗門勝訴の判決を下しました。

判決内容の概要は、一言で言えば、写真を大幅に偽造した内容・方法、それに付加された大見出しやキャプション(写真説明)、あるいは記事が、余りにも低劣であり、おぞましいもので、日顕上人に対してはもとより、同上人を法主とする日蓮正宗と大石寺に対しても名誉段損に当たるというものです。

被告創価学会及び池田大作の法的主張に対する裁判所の判断は的確、明快でありますすが、それに加えて、本件記事内容が余りにも醜いことへの非難が随所に判示されており、これは裁判所の良識を示した好判決だと思います。事実、記事はそれ程に低俗で醜い内容でした。このように低俗な、偽りの記事を、繰り返し読まされる創価学会機関紙の読者にとっても、かかる記事は読者の人格を冒涜(ぼうとく)するものというべきでしょう。

一方、写真偽造の技術は高度で巧妙であり、それに用いられた写真修正(偽造)機器は聖教新聞編集室に設置されていることを、野崎副会長が証言しています。まことに恐るべきものがそこにあります。これまでにも「北方ジャーナル」事件等で下品で低劣な記事が発表されたことはありますが、本件は、名誉段損記事の媒体が、いわゆるアカ新聞とか、ゴロつき新聞などと異なり、日本最大の宗教団体であることを豪語している団体の正式な機関紙であること、写真偽造という高度な近代的手法が用いられていること、発行部数が150万部という大部であることなどから見ても、公的に認知された団体の極めて組織的・近代的な名誉段損事件といわざるを得ません。

このように卑劣な手を使い、偽造した写真を使って人を辱めるということが、現代社会で許されるはずはなく、それが名誉段損になることは誰が考えても分かることです。

それなのに、創価学会とその指導者池田大作は、この判決を謙虚に受け止めようとはせず、即日、東京高等裁判所へ控訴しました。誰もが守らなければならない社会の基本的なルールに従おうとしないのです。

私共は控訴審でも、池田大作と創価学会の不法行為を徹底的に明らかにし、弾劾していく決意です。


あかしんぶん【赤新聞】社会の裏面を興味本位に書いた低級な新聞。▽赤みをおびた紙を使ったから。(岩波国語辞典)



学会側弁護団のコメント


まことに不当な判決で、到底承服できないものであり、創価学会も池田名誉会長も即日控訴しました。今回の判決は、創価新報が阿部日顕氏が芸者と酒席を共にしている写真を掲載してこれらを批判する報道をしたことについて、宴席の日時場所等の具体的事実を明らかにしないまま批判する報道は、何の根拠もなく他人の悪口を書き立てているのと同じだという全く誤った考えに基づいて創価学会の責任を認めたものです。

これは、創価新報が今回の報道の前から、阿部日顕氏がしばしば芸者と遊興するなど法主にあるまじき堕落した行動を批判したことに対して、日蓮正宗側が阿部日顕氏が芸者と遊興することはないという虚偽の反論をしてきたので、今回の報道では別の証拠写真に基づいて、阿部日顕氏が他の機会にも芸者と遊興しているとの再反論をしたという経緯を全く無視したものです。阿部日顕氏がしばしば芸者と酒席を共にしていた事実があるかどうか自体が双方で論争になっていたのですから、宴席の日時場所を書かなくても、他の機会にもその事実があることを指摘した本件報道に何ら問題がないことは明らかで、これを無視した今回の判決は、連続報道では全体で見て判断するというこれまでの判例にも反した不当なものです。

また、今回の判決が、日蓮正宗側が池田名誉会長が創価新報に阿部日顕氏が芸者と遊興していることが掲載されていることを紹介した発言が名誉毀損になると主張したことは退けながら、学会における池田名誉会長の立場からすれば、その後の創価新報の報道を止める義務があるとした点は、全くの予断と偏見に基づくものと断じざるを得ません。

今回の裁判で当方は、この記事以外の阿部日顕氏の遊興についても、取材の状況も含めて詳しく立証しましたが、日蓮正宗側は一切反論できませんでした。ところが、今回の判決は阿部日顕氏に関し、「如何に不道徳な行いを繰り返しているような人物であったとしても」、また「宗教者として世間から非難を浴びてしかるべき事実であったにせよ」、それを今回の記事に具体的な形で書いていない以上は裁判で審理する対象にならないとして、他の阿部日顕氏の遊興事実を全く考慮しないという誠に不当な判断をしました。

いずれにしても、今回の誤った判決が控訴審で取り消されることは間違いないものと思います。


1999/12/19 20:30



【大白法】

平成11年12月17日付・大白法(号外)

1999/12/28 1:00



【英語版記事】

Religious Affairs Bureau Notice No. 3143
December 6, 1999
Nichiren Shoshu Religious Affairs Bureau

Nichiren Shoshu Wins the Forged Photo Case

Major Blow for Daisaku Ikeda and Soka Gakkai
Tokyo District Court Ends -- Daisaku Ikeda and Soka Gakkai Guilty of Defamation

The Tokyo Distrcit Court ruled on the Forged Photo Case today December 6, 1999. The Sixth Civil Division Presiding Judge Taiichi Kajimura found against defendants Daisaku Ikeda and the Soka Gakkai, ordering them to pay damages totalling 4 million yen to the plaintiffs Nichiren Shoshu and Taisekiji, a tremendous monetary award by the usual standards of Japanese judgements in defamation cases.

The Tokyo Distrcit Court found that the media articles featuring forged photographs, including the "geisha photo" published by Daisaku Ikeda and the Soka Gakkai to defame and slander the priesthood, were false publications that damaged the priesthood's good name. The Tokyo District Court's heavy judgement is highly significant. This award publically exposes the unforgivable injustices committed by Daisaku Ikeda and the Soka Gakkai.

FORGED PHOTO CASE BACKGROUND

In November 1986, High priest Nikken attended an informal banquet to celebrate the 70th birthdays of the late Rev Hoin Abe and late Rev Hosen Shiina. These two priests organised and made arrangements for the banquet, inviting couples who were their close friends. High priest Nikken Shonin accepted their invitation as someone closely acquainted with the two priests.

The Soka Gakkai obtained a photograph of the occasion from Hosho Shiina, a breakaway priest who was involved in hte preparations of the banquet. For this reason Shiina was well aware of the nature of the party. The Soka Gakkai altered the photograph, falsifying it to make it appear as if High Priest Nikken was "entertaining himself with geisha" on his own. It further produced a malicious and defamatory article with extreme and contemptuous headlines that featured the forged photograph, repeated sensationalist and defamatory publications, and resorted to injurious attacks on the priesthood. Daisaku Ikeda, the absolute leader of the Soka Gakkai, not only made no attempt to restrain the defamatory publications, but instigated and collaborated in these repeated and persisted attacks on the priesthood.

In the wake of these media attacks, the priesthood filed suit with Tokyo District Court seeking payment of damages and other remedies. The priesthood's purpose was twofold: first, to make known the truth about the allegations made by the publications described above; and second, to publically pursue and have condemned the behaviour of of Daisaku Ikeda and the Soka Gakkai, who persistently and heatedly attacked the priesthood, and to reveal their true, egregious nature to society at large.

The priesthood engaged in painstaking litigation over seven long years. During this action, the breakaway priest Hosho Shiina, Soka Gakkai vice president Isao Nozaki, and Seikyo Shimbun staff members took the witness stand, making desperate excuses to evade the responsibility of of Daisaku Ikeda and the Soka Gakkai. Indeed, the defendant attempted to justify its defamtory publications by producing expert analysis of the publications by a so-called academic media expert.

In today's ruling, Presiding Judge Kajimura strongly condemned the publications and rejected the excuses given by Ikeda and the Soka Gakkai: "The publications' passages at issue are tantamount to groundless slander of a person . . . and amount to nothing more than a litany of ridicule, abuse, slander, and defamation against the plaintiffs . . . In light of the language of the passages at issue and the circumstantial facts under which the photograph was taken, the injurious nature of the publications is unacceptable by the standards of social convention." The ruling further clearly outlined the defendant Soka Gakkai's responsibility: "Members of the religious community must obviously conform to the same rules as the rest of society at large."

Judge Kajimura also found that Daisaku Ikeda had a reasonable duty to prevent the Soka Gakkai from acting in the injurious way it did, as he is the "absolute, supreme leader of the defendant Soka Gakkai, then and now," and was therefore personally liable for the publication of the forged photograph.

The ruling further concludes that Daisaku Ikeda was aware of defendant Soka Gakkai's plan to carry out the injurious acts and that it is wholly tenable to infer that he actively condoned the practise, as he is the de facto absolute supreme leader of the defendant Soka Gakkai.

Today's ruling is a revealing exposure by a court of law and public institution of the true nature of the attacks on the priesthood by Daisaku Ikeda and the Soka Gakkai: falsehood and fabrication. Next, the preisthood intends to take appropriate steps to deal vigorously with the Soka Gakkai's malignant actions both in Japan and abroad.

1999/12/31 0:30


【判決文】

一審判決(全文)

2000/01/17 3:00