'bout JAZZ by BUGI-SAN

ブギさん

[はじめに]
　志保さんの提案に乗ってお勧めのジャズのアルバムを探してみましたが、
今CDってほとんど聴いていないのです、ボク（汗）。
なので古い記憶に頼って書いているのがほとんどでして、
責任取れないところがあります。
だって、ねぇ...ルースブラウンを除いて（これは実はジャズではない（汗））
全部のアルバムがLPで持っているもんなんです。
で、今うちにはアナログプレイヤーはない、と（笑）。
　でも、下で薦めるアルバムはほんとにいいものばっかりです。
聴いてみて趣味に合わないものがあったとしても、
絶対に聴いて損はしませんです。はい。

LADY DAY / (CBS)
BILLIE HOLIDAY
	BILLIE HOLIDAY(VO),ROY ELDRIDGE(TP),BENNY GOODMAN(CL), BEN WEBSTER(TS),TEDDY WILSON(PF),JOHN TRUEHEART(G), JOHN KIRBY(B),COZY COLE(DS),BENNY MORTON(TS), CHU BERRY(TS),DAVE BARBOUR(G),BUNNY BERIGAN(TP), ART SHAW(CL),JOE BUSHKIN(PF),DICK McDONOUGH(G), PETE PETERSON(B),BUCK CLAYTON(TP),LESTER YOUNG(TS), FREDDIE GREEN(G),WALTER PAGE(B),JO JONES(DS), BUSTERBAILEY(CL),JIMMY SHERMAN(PF),ED HALL(CL), JONAH JONES(TP),JOHNNY HODGES(AS),HARRY CARNEY(BS), LAWRENCE LUCIE(G),JOHN KIRBY(B),BERNARD ANDERSON(TP), CHARLIE SHAVERS(CL),BABE RUSSING(TS),TAB SMITH(SS,AS), CLAUDE THORNHILL(PF),KENETH HOLLON(TS),STANLEY PAYNE(TS), SONNY WHITE(PF),BERNARD ADDISON(G),JOHN WILLIAMS(B), EDDIE DOUGHERRY(DS),BILL COLEMAN(TP),BENNY MORTON(TB), BENNY CARTER(CL,AS),GEORGE AULD(TS),WILSON MEYYER(B), YANK PORTER(DS)
	1.IWISHED ON THE MOON 2.WHAT A LITTLE MOONLIGHT CAN DO 3.MISS BROWN TO YOU 4.IF YOU WERE MINE 5. I CRIED FOR YOU 6.SUMMERTIME 7.BILLIE'S BLUES 8.I MUST HAVE THAT MAN!	9.FOOLIN' MYSELF 10.EASY LIVING 11.ME,MYSELF AND I 12.A SAILBOAT IN THE MOONLIGHT 13.I'M GONNA LOCK MY HEART 14.SWING!BROTHER,SWING! 15.ST.LOUIS BLUES 16.LOVELESS LOVE
若き日のビリーホリデイを収めたベスト盤。絶唱「奇妙な果実」の壮絶さとはまた違った印象のビリーホリデイが聴けます。『彼女が唄うとなんでもブルースになる』と言われたのも納得、軽妙に唄う「What a little moonlight can do」がなぜだか強烈に真っ黒なブルース。またここに収められた「Summertime」は、あらゆるサマータイムの演奏の中で群を抜く美しさです。このビリーを知って「奇妙な果実」を聴くと泣けます。　録音の古いスィングとボーカル、というとしり込みする人もいるでしょうが聴いて損はありません。まれに、勘違い系の女の子にもウケます（笑）。ジャズボーカルで一枚だけ、といわれると迷わず薦めるのがこのアルバムです。

DINAH! / (EMERCY)
DINAH WASHINGTON
	DINAH WASHINGTON(VO),MAYNARD FERGUSON(TP), CONRAD GOZZO(TP),MANNY KLEIN(TP),RAY LINN(TP), TOM PEDERSON(TB),FRANK ROSOLONO(TB), SI ZENTNER(TB),HERB GELLER(AS),JKEETS HERFURT(AS), GEORGIE AULD(TS),BABE RUSSIN(TS),CHUCK GENTRY(BS), WYNTON KELLY(PF),AL HENDRICKSON(G),KETER BETTS(B), JIMMY COBB(DS)
	1.LOOK TO THE RAINBOW 2.ILL WIND 3.A COTTAGE FOR SALE 4.ALL OF ME 5.MORE THAN YOU KNOW 6.THERE'LL BE SOME CHANGES MADE	7.GOODBYE 8.WILLOW WEEP FOR ME 9.MAKE ME A PRESENT OF YOU 10.SMOKE GETS IN YOUR EYES 11.I COULD HAVE TOLD YOU 12.ACCENT ON YOUTH
力みのない七色の声を身上とするダイナワシントンの名盤。あまりメジャーな歌手ではありませんが、聴き込むほどに手放せなくなります。アレサフランクリンをして「ダイナはブルースの女王だ！」と言わせたというエピソードがあります。まあね、エラとかサラボーンを聴きなれている人にはちょっと聴きつらいところもあるかも知れませんが、これは間違いなくジャズボーカルの名盤。　是非「煙が目に染みる」を聴いてください。ギミックのないフラットな唄いっぷりが逆になんと叙情的なことか！この煙が目に染みるも、あらゆる演奏の中でトップクラス。モンクのも外せないけどね。　「柳よ泣いておくれ」「オーバーザレインボウ」も名唱。

MINGUS / (ASYLUM)
JONI MITCHELL
	JONI MITCHELL(VO),JACO PASTRIUS(B), WAYNE SHORTER(SS),HERBIE HANCOCK(PF), DON ALIAS(CONGAS),EMIL RICHARDS(PERC)
	1.HAPPY BIRTHDAY 1975 2.GOD MUST BE A BOOGIE MAN 3.FUNERAL 4.ACHAIR IN THE SKY 5.THE WOLF THAT LIVES IN LIDSEY 6.I'S A MUGGIN'	7.SWEET SUCCKER DANCE 8.COIN IN THE POCKET 9.THE DRY CLEANER FROM DES MOINES 10.LUCKY 11.GOODBYE PORK PIE HAT
ミンガスの追悼盤として実に存在感の大きい一枚です。企画されていたミンガスとジョニミッチェルとの共演が、急遽追悼盤になってしまった、、、というアルバム。　ミンガスの肉声が聴けるのはオマケとしても、彼が敬愛したエリントンの「グッドバイ・ポーク・パイ・ハット」は涙が出る美しさ。女の子とドライブ中にこの曲を聴くと、もうその娘のことなんかどうでもよくなってしまいます（笑）。あとね、なんだっけか「God must be a boogieman...」とボーカルの入る曲。好きなんすよ。

BLUES ON BROADWAY / (FANTASY)
RUTH BROWN
	RUTH BROWN(VO),SPANKY DAVIS(TP), HANK CRAWFORD(AS),RED HOLLOWAY(TS), BRITT WOODMAN(TB),BOBBY FORRESTER(PF,ORG), RODNEY JONES(G),AL McKIBBON(B),GRADY TATE(DS)
	1.NOBODY KNOWS YOU WHEN YOU'RE DOWN AND OUT 2.GOOD MORNING HEARTACHE 3.IF I CAN'T SELL IT,I'LL KEEP SITTIN' ON IT 4.TAIN'T NOBODY BIZ-NESS IF I DO	5.ST.LOUIS BLUES 6.AM I BLUE 7.I'M JUST A LUCKY SO AND SO 8.I DON'T BREAK DANCE 9.COME SUNDAY
はい。これはジャズではありません（笑）。R&Bとジャズが幸せに握手したアルバムです。ジャズマンが息抜きにR&Bのバックバンドを演っているという風情でしょうか？ポンニチのヘボなボーカリストに聴かせたら舌を噛んで自殺してしまいそうな彼女の表現力！下品なまでのパワーと分かりやすく心地よいバックに、嬉し笑いが止まらなくなります。　「Nobody Knows You When You're Down And Out」は定番の落ちぶれ者を唄ったブルース。「Tain't Nobody's Biz-ness If I Do（エイント・ノーバディズ・ビジネス）」はもうド定番ブルース。似たものパターンですが、そのパワー溢れる唄いっぷりにはただただ圧倒されるばかり！古道具屋のソファーを唄った「If I Can't Sell It, I'll Keep Sittin' On It」は「さあ、座ってみな、この座りごこちのいいソファーに...」と意味深なダブルミーニングもの。スケベな女を堂々と唄うその迫力は、昔ジャズが下世話な大衆芸能であった時代に持っていたパワーを思わせるものです。　多分ね、これを聴くことで必ずジャズの理解が深くなると思いますよ。ふう。このアルバムだけ解説が妙に長いな（笑）。

JOHN COLTRANE AND JOHNNY HARTMAN / (IMPULSE)
JOHN COLTRANE,JOHNNY HARTMAN
	JOHN COLTRANE(TS),JOHNNY HARTMAN(VO), McCOY TYNER(PF),JIMMY GARRISON(B),ELVIN JONES(DS)
	1.THEY SAY IT'S WONDERFUL 2.DEDICATED TO YOU 3.MY ONE AND ONLY LOVE	4.LUSH LIFE 5.YOU ARE TOO BEAUTIFUL 6.AUTUMN SERENADE
コルトレーンとボーカリスト：ジョニー・ハートマンと共演したもの。シーツ・オブ・サウンドなんかくそくらえでリリカルに唄うコルトレーンが素敵です（笑）。一説によると、この年のコルトレーンはマウスピースの具合が悪くて「バラッド系の演奏でお茶を濁してしまえ！」という、やや逃げの計算が働いていたとか（爆）。　しかし、この温かさはなんとも言えません。女の子に聴かせるも可です。ひょっとして一人くらい落とせます（笑）。冬場に部屋を暖かくして灯かりを落として聴いてください。

ART BLAKEY&THE JAZZMESSENGERS LIVE AT SWEET BASIL /(PADDLE WHEEL)
ART BLAKEY&THE JAZZMESSENGERS
	ART BLAKEY(DS),TERENCE BLANCHARD(TP), DONALD HARRISON(SS,AS),JEAN TOUSSAINT(TS), MULGREW MILLER(PF),LONNIE PLAXICO(B)
	1.JODI 2.BLUES MARCH	3.Mr.BABE 4.MOANIN'
ブレイキーなんて過去の人、、、思っていたらうわっ！すごいじゃんかっブレイキー！全身に煮えたぎる血を巡らせてのね、御老公（笑）。でもこれってもう10年以上前のＣＤなんだよなぁ。歳取ったよ僕も（涙）。　ややぎこちないフロントの若手陣が、タイコに煽られて突き抜けていく様になんだか目頭が熱くなります（笑）。なんなんでしょうね、これは？バップへの郷愁、、、とも違うと思うのだけどねぇ？

PRIESTESS / (ANTILLES)
GIL EVANS
	GIL EVANS(PF),LEW SOLOFF(TP),ERNIE ROYAL(TP), MARVIN"HANNIBAL"PETERSON(TP), JAMES KNEPPER(TB),JOHN CLARK(FRH), HOWARD JOHNSON(TUBA),ROBERT STERWART(TUBA), DAVID SANBORN(AS),ARTHUR BLYTHE(AS), GEORGE ADAMS(TS),PETE LEVIN(SYTH,CLAVINET), KEITH LOVING(G),STEVE NEIL(B),SUSAN EVANS(DS)
	1.PRIESTESS 2.SHORT VISIT	3.LUNAR ECLIPSE 4.ORANGE WAS THE COLOR OF HER DRESS THEN SILK BLUE
晩年のエバンスオーケストラの演奏。「ペイしない」と、レコード会社からそっぽを向かれていたエバンスがやっとこさ吹き込んだ一枚。それぞれのソロプレイヤーの持ち味を２００パーセントも引き出すギルサウンドを聴くと、、、やっぱりこの人、天才だったんだなぁと今更ながら感動します。だって、サンボーンがジャズに聞こえるんだぜえ。この人と演ってる時って...（笑）。　タイトル曲の「Priestess」が圧巻です。長尺の演奏ながらまったく飽きることなく最後まで聴かされてしまいます。ソロイスト各人がギルの作った宇宙の中でトリップしてるような幻想的な世界。もう言うことありませんってば。 --以下は、アルバムにLittleWingが入っている場合に追加してください-- 　ジミヘンドリックスの「LittleWing」も絶品です。ジミヘンがもう少し長生きしれいればギルと競演する話があったってんだから、、、もったいないなぁ。聴いてみたかったよねぇ。

HAND TO HAND / (SOUL NOTE)
GEORGE ADAMS,DANNIE RICHMOND
	GEORGE ADAMS(TS),JIMMY KNEPPER(TB), HUGH LAWSON(PF),MIKE RICHMOND(B), DANNIE RICHMOND(DS)
	1.THE CLOOCKER 2.YAMANI'S PASSION	3.FOR DEE J. 4.JOOBUBIE
僕がジャズをまったく聴かなくなっていた頃に新宿のディスク・ユニオンで出会ったのがこのアルバム。当時、フリーはとっくに行き詰まっていて、ニューメインストリームとか呼んでましたっけね？フリーキーなソロの中に顔を出す豪快なバップフレーズが持ち味。ディスクユニオンの店内で流れてたもんでレジにすっ飛んでいって「今かかってるのをください！」って言ったんです、ボク（笑）。　「Joobubie」が名演。テーマに続くボントロのソロで十分に熱く盛り上がって血圧上がっているところに真打ジョージアダムスのソロが入るともう心拍数うなぎ上り！曲が終わった後で呆然と座り込む自分に気づかされる逸品（笑）。

LOVE ON THE SUDAN / (DENON)
BILLY HARPER
	Billy Harper (tenor sax) Everett Hollins (trumpet) Mickey Tucker (piano) Gregg Maker (bass) Malcolm Pinson (drums)
	Side One 1.AWAKENING 2.PRIESTESS	Side Two 1.LOVE ON THE SUDAN
前述のギルエバンスのアルバムで「Priestess」に感動してそのオリジナルを探してて見つけたもの。どうもエバンスオーケストラで吹いていた時期があるらしいっす。このアルバムはDENONの制作なんですね。今、手に入るのかな？録音は1977年、ニューヨーク。　ポストコルトレーンという言葉が現役で使われていた時代。ポストコルトレーン派なんて言い方もありました。その一群の若手の中で一時期無茶苦茶に指示されていたのがビリーハーパー。今はどうしてるんだろ？　このアルバムのPriestessは最高です。Everett Hollinsってラッパ吹きが共演しているんだけど（誰か知ってますか、この人？）、もう歌心ないくせにビリーに触発されて、ソロの熱いこと熱いこと（笑）。途中で思わずフレーズが出てこなく激情溢れてサマータイムを吹きそうになってさらに頭に血が上っていく様が圧巻。もちろんビリーハーパーの演奏も熱いです。彼のソロを聴いている間、部屋の壁をガシガシ殴り付けたい衝動にかられてしまいます。こぶしの弱い人はタオルを準備して聴きましょう（爆）。　あ、「Priestess」以外は聴かないこと（汗）。

NICE WORK IN LONDON / (FREEDOM)
THELONIOUS MONK
	THELONIOUS MONK (piano)
	Side A 1.TRINKLE TINKLE 2.CREPUSCULE WITH NELLIE 3.DARN THAT DREAM 4.LITTLE ROOTIE TOOTIE	Side B 1.NICE WORK IF YOU CAN GET IT 2.MELANCHOLY BABY 3.JACKIE-ING 4.BLUE SPHERE
1971年11月のロンドン録音。僕が持っているアルバムはトリオ・レコードから出た国内版。まあ、今出ているとは思えないです（笑）。　あまり確かな記憶ではないのだけど、多分ブラックライオンから出た「Something in Blue」「Blue Sphere」（アートブレイキーとのデュオ）からモンクのソロだけを抜き出したもののはず。ブラック・ライオンがいい加減なレーベルなのかどうか知らないけど、この時の録音ってなんかバラバラになって色んなアルバムになってるんです。昔手に入れたドイツ版かなんかのCDもそうだったし...そのCDは女の子にせがまれてあげてしまいました（汗）。　このモンクは晩年の枯れた味わいのものです。1979年に書かれたライナー（ジャケット裏）によると「モンクが吹き込んだ（現時点では）最後の録音」となってます。伝統的なストライド派ピアノスタイルに根差した演奏は聴きやすいといえば聴きやすいです。でもね、やっぱりモンクなんすよ。　この演奏を見つけるには、1979年11月、Chappel Studios, Londonの録音、、という線で辿っていくしかないでしょうね。

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