小川美潮のこと

小川美潮の声は、奇跡に近いと思います。
誰もにリラクゼーションをもたらす不思議な声です。
近年、自己名義のアルバムが全然出ていないのが残念でなりません。
是非とも新作をと望むファンも多い事でしょう。
優しい綺麗な唄も素敵ですが、お調子者の唄にも彼女の魅力があると思います。
彼女の活動の履歴を私の手持ちのＣＤでセレクトしてみました。

なおレーベル名につきましては、発売当時のものについてわからないので
私の手元にあるものに基づきました。

	福の種
	CHAKRA / CHAKRA (VICTOR→WAX)
	小川美潮のデビューとなったチャクラの一作目です。 作曲の殆どが板倉文。 このころから2人のコラボレーションが展開されていたのですね。 但し、ここで取り上げた"福の種"は、ベースの友貞一正の作品。 珍しくコブシをまわす小川美潮の歌が聴けます。 普段は、殆どヴィブラートすらかけないのが彼女の特徴です。

	まだ
	南洋でヨイショ / CHAKRA (VAP)
	これも全曲板倉文によるチャクラ３枚目のアルバム。 チャクラは、板倉文と小川美潮のユニットになっています。 頭が炸裂しそうな曲ばかりが並んでいる濃ゆい作品ですが、 ここは、気を衒って、まるでアイドル歌手の様な曲をセレクト(笑)。 参加ミュージシャンが凄い。 村上ポンタ秀一、仙波清彦、久米大作、古田たかしetc.

	いとほに
	さてこそ / CHAKRA (VICTOR→WAX)
	細野晴臣が制作に関わったチャクラの最高傑作。 この曲、板倉文の作曲なのですが、歌詞が面白い。 和名音階「はにほへといろは」で全て唄い尽くされているのです。 後半のインプロヴィゼーションは、凄まじいものがあります。

	温泉
	蕪村 / 仙波清彦 (VILLAGE RECORD)
	めでたく98年に再発になったアルバムです。 小川美潮は、この中で二曲唄っています。 のほほんとした彼女のヴォーカルが実に気持ち良いです。 「つんつるつん」と囁くように唄うイントロで、一日のやる気を 全て失ってしまいそうです(笑)。

	水
	IN CONCERT / 仙波清彦とはにわオールスターズ (CBS)
	恐るべき仙波清彦とはにわオールスターズの金字塔的ライブ。 参加メンバーを見るだけでキ●チガイ沙汰です。 仙波清彦、小川美潮、戸川純、デーモン小暮、奥田民生、 阿部義晴、板倉文、渡辺香津美、バカボン鈴木、坂田明、 金子飛鳥、斎藤ネコ、久米大作、小林靖宏(COBA)、 村上秀一、青山純、レイチetc...。 これに仙波家の絡みで和楽器が入り乱れて狂喜乱舞の世界。 この小川美潮作曲の"水"は、殆どがワンコードの曲なので、 各ソリストのプレイもやりたい放題の大盛り上がり大会。

	明るいテレンコ娘
	下駄はいてこなくちゃ / WHA-HA-HA (BETTER DAYS)
	坂田明とのユニットで二枚のアルバムが出てますが、 実験的でありながら全体的にはおちゃらけた気楽さの漂う内容。 サンプリング等を積極的に使いおどろおどろしいオープニングですが これが一転してお馬鹿な曲に(笑)。 最後の方の展開は、なるほど！の構成。 思いつきばったりじゃなかったのね。

	DON'S THEME
	TACOLOGY / 坂田明 (INVITATION)
	実は、私が初めて小川美潮の声に触れたアルバムです。 この時彼女は、結婚していて西尾美潮と名乗っていました。 だから一生懸命探しても見つからなかった覚えがあります。 もっと早くこの事に気がついていたらなぁ。 このアルバム、テレビ番組か何かの音楽として作られたもので、 ２曲で彼女の歌が聴けます。 タコの大親分の歌です。聴いてるとこっちまでタコになります。

	おかしな午後
	小川美潮 / 小川美潮 (VAP)
	このおかしな午後と云う曲は、この後の4to3にも収められています。 今でもライヴで良く歌ってるお気に入りの曲の様です。 作曲は、やっぱり板倉文。天才です。 このアルバムで今、一緒によく活動している渋谷毅(ＰＦ）との コラボレーションを聴く事もできます。

	走れ自転車
	ウレシイノモト / 小川美潮 (EPIC)
	大友克洋と江口寿史がデザインを手がけたVIDEO「老人Ｚ」の 主題歌としても使われた曲です。 この頃から彼女の歌は、一皮めくれた世界に落ち着いてきた様です。

	デンキ
	4 to 3 / 小川美潮 (EPIC)
	ソニー時代の最高潮を示す作品です。 全体のまとまりも良く、名曲揃いです。 セレクトには困りましたが、小川美潮オリジナル曲、デンキを。 板倉文のアレンジは、とても色彩感がある。 イントロが３拍子なのにテーマに入るといきなり４拍子になります。 この辺のギミックな仕掛けが実に巧いと思います。

	はじめて
	檸檬の月 / 小川美潮 (EPIC)
	どこかのメーカーの空調設備かなんかのＣＭで使われてました。 ＡＡＢＣの構成ですが小節数がかなり変則的。 それでいて自然に聴かせるところがさすがです。 小川美潮の優しさが前面に出たすばらしいチューン。

	MIDDLE-AGED ANGEL
	GATE OF NOTION / ゴンザレス三上 (EPIC)
	ゴンザレス三上のアルバムに歌姫達が参加。 小川美潮、遊佐未森、こうだみやこ（漢字忘れた）、かの香織。 前者３名は細野晴臣のLOVE,PEACE&TRANCEでも一緒に演ってる。 この曲、ゴンザレス三上の作曲です。 実に小川美潮向きの明るく伸びやかな曲調です。

	不思議のＴＥＯ
	TEO-THE OTHER EARTH / (POLYSTAR)
	手塚真によるヴァーチャルペットＴＥＯのイメージアルバム。 彼女の優しい歌声がフィンフィンを見守る母親の様な軟らかさです。 美しい事この上ない隠れた名唄。

	犬の日々
	江戸屋百歌撰 丑 1997 THIS IS LOVE / VARIOUS ARTISTS (EDOYA)
	江戸屋レコードが年に一度縁起ものとして出すアルバムにも 小川美潮の名前がありました。 ここでは、山村哲也とのコラボレーションがけだるく展開されています。

	しゃぼんだま
	ディズニーよいこのどうよう / VARIOUS ARTISTS (PONY CANYON)
	彼女の声は、間違いなく童謡に向いています。 ここでは、斎藤ネコのアレンジによるテンションの高い ストリングスをバックにお馴染みの曲を唄っています。

Index