ジャズヴォーカルに関しては、とっても素直なセレクトになりました。
と云うのも私のジャズの聴き始めはヴォーカルが中心だったからなんです。
その頃沢山のスタンダードを覚えた事がよかったと思います。
だから今回のセレクトに関しては、名盤中の名盤で入手し易いものを選びました。
更に、できるだけスタンダードナンバーをセレクトしたつもりです。
ただそれだけではあんまり面白くないので、後半、やや私の趣味に走ってます(笑)。
でも基本的には、聴いて楽しめるアルバムばっかりです。ご安心下さい。
WHAT A LITTLE MOONLIGHT CAN DO | |
LADY DAY / BILLIE HOLIDAY (COLUMBIA) | |
BILLIE HOLIDAY(VO),ROY ELDRIDGE(TP),BENNY
GOODMAN(CL), BEN WEBSTAR(TS),TEDDY WILSON(PF),JOHN TRUEHEART(G), JOHN KIRBY(B),COZY COLE(DS) |
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BY FRIENDS
のコーナーでブギさんに薦めてもらったアルバム。 彼女の魅力を私は今一つ理解できていないと思ってましたが、 これを聴いてかなり考え方が変わりました。 とっても情感豊かに歌詞を大事に唄う彼女の歌唱は、 彼女の不幸な人生の話などとは、切り離して聴くべきなのでしょう。 それにしてもバックバンドのメンバーの豪華な顔ぶれ! |
MANHATTAN | |
NIGHT IN MANHATTAN / LEE WILEY (COLUMBIA) | |
LEE WILLEY(VO),BOBBY HUCKETT(TP),JOE
BUSHKIN(PF), AND OTHERS |
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BBS
であのまりあさんに薦めてもらったアルバム。 恥ずかしながらそれまでリーワイリーを聴いた事がありませんでした。 くつろぎの中に浸れる洗練されたスマートなスイングジャズです。 |
ANGEL EYES | |
DUET / JUNE CHRISTY & STAN KENTON (CAPITOL) | |
JUNE CHRISTY(VO),STAN KENTON(PF) | |
ジューンクリスティーと彼女の育ての親スタンケントンのデュオ。 彼女のハスキーな声とマットデニスの名曲"ANGEL EYES"が 見事に調和を見せています。 スタンケントンオーケストラの時とは違った静かなムードが素敵です。 |
I'VE GOT YOU UNDER MY SKIN | |
BLACK COFFEE / PEGGY LEE (DECCA) | |
PEGGY LEE(VO),PETE CANDOLI(TP),JIMMY ROWLES(PF), MAX WAYNE(B),ED SHAUGHNESSY(DS) |
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ペギーリーの名盤。表題作"BLACK
COFFE"を選びたいところだが、 これについては、私はクリスコナーのものが好きなので、 ここは、スインギーにコールポーターの名曲を。 サビの部分の節回しにチト難ありですが、なかなかの力唄。 |
LULLABY OF BIRDLAND | |
SINGS LULLABY OF BIRDLAND / CHRIS CONNOR (BETHLEHEM) | |
CHRIS CONNOR(VO),ELLIS LARKINS(PF), EVERETTBERKSDALE(G),BEVERLY PEER(B) |
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そないに大口開けんかて(笑)。ジャケ写でもインパクトのある名盤。 彼女の代表作は、他にも沢山あってセレクトに困りますが、 やっぱりこの"バードランドの子守唄"を聴いておくべきでしょう。 余談ですがこの曲、"LOVE ME OR LEAVE ME"って曲のコードに ジョージシアリングがメロディを付け直したものです。 スインギーな演奏が多く、とても寝てられません(笑)。 クリスコナーのハスキーヴォイスが気持ち良いです。 |
YOU'RE THE TOP | |
THIS IS ANITA / ANITA O'DAY (VERVE) | |
ANITA O'DAY(VO),BUDDY BREGMAN AND HIS ORCHESTRA | |
アニタオデイは、アルバムによって出来不出来が激しい。 極端な話をしてしまえば、このアルバムと、 「ANITA SINGS THE MOST / (VERVE)」、 そして映画「真夏の夜のジャズ」で充分なのかもしれません。 しかしそこでの彼女は、真のジャズシンガーと呼ぶにふさわしいでしょう。 この"YOU'RE THE TOP"は、コールポーターの名曲。 恋人を色んなモノに喩えて、「あなたが最高」っておのろけソングです(笑)。 アニタは、三番の歌詞を変えてジャズメンの名前を次々に出し、 YOU'RE THE BOP!と小粋に締めくくります。 |
IF YOU GO AWAY | |
JUST FRIENDS / HELEN MERRIL (EMERCY) | |
HELEN MERRILL(VO),STAN GETZ(TS),TORRIE ZITO(PF) | |
ヘレンメリルと云えば、「WITH
CLIFFORD BROWN」なんですが、 ご本人が嫌いなアルバムらしいのでセレクトから外してみました(笑)。 そこで一気に新しくなって1989年録音のこのアルバムを。 スタンゲッツとの見事なコラボレーションが聴ける後期の名盤。 特にこの"IF YOU GO AWAY"の胸締め付けられる空気は凄い。 ゲッツは、イントロのみを吹ききり後をヘレンメリルに渡します。 彼女の語り掛ける様な唄い方は、実にエモーショナルです。 |
I GET A KICK OUT OF YOU | |
FOR THOSE IN LOVE / DINAH WASHINGTON (EMERCY) | |
DINAH WASHINGTON(VO),CLARK TERRY(TP), JIMMY CLEVELAND(TB),PAUL QUINCHETTE(TS), CECIL PAYNE(BS),WYNTON KELLY(P), BARRY GALBRAITH(G),KEETER BETTS(B), JIMMY COBB(DS),QUINCY JONES(ARR) |
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ダイナワシントンの独特の歌声に嵌まると抜けられなくなります。 ブルースの女王(淡谷のり子ではない(>_<;)として エマーシーの花形女性ヴォーカリストであった彼女のアルバムには、 常に凄いメンバーのジャズメンが参加しています。 これも大きな聴き所の一つでしょう。 ここでは、コールポーターの洗練された曲を唄っていますが、 彼女が唄うとどう云う訳かどんな曲でもアーシーになるんですね(笑)。 それはそうと、コールポーターの選曲が多いなぁ、私。 |
I'VE GOTTA BE ME | |
LIVE AT CARNEGIE HALL / ELLA FITZGERALD (CBS) | |
ELLA FITZGERALD(VO),TOMMY FLANAGAN(PF), JOE PASS(G),KETTER BETTS(B),FREDDIE WAITS(DS) |
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白内障で活動休止していたエラフィッツジェラルドの復帰ライブ。 この曲は、LPでは、一枚目のA面最初に収められていました。 CD化されて順番が入れ替わっちゃうと拍子抜けするなぁ(笑)。 しかも輸入盤買ったらジャケ写も変な色だしぃ・・・(笑)。 そんな話は、さておき、ここでのエラのスインギーな歌唱は、 往年の「IN BERLIN」「AT THE OPERA HOUSE」に迫る迫力です。 アルバム全体が彼女の足跡を追う形のプログラムになっていて、 彼女を支えたジャズメン達が次から次へと出演します。 彼女の凄さを再認識させるアルバムです。 しかも、エラは、この後もパブロから優れた作品を次から次へと 生み出していきます。何と云うヴァイタリティ! |
AUTUMN LEAVES | |
CRAZY AND MIXED UP / SARAH VAUGHAN (PABLO) | |
SARAH VAUGHAN(VO),JOE PASS(G),ROLAND HANNA(PF), ANDY SIMPKINS(B),HAROLD JONES(DS) |
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黒人女性ジャズシンガーの御三家は、エラ・サラ・カーメンです。 これは、普遍の真理ですが(笑)、私はこの中でサラだけが どうも体質に合いません。 だからと云ってお薦めに入れない訳にも行かないので、 定石通りこのアルバムを挙げておきます。 全編スキャットでテーマを一度も唄わないまま終わります。 リーコニッツみたいでカッコいいぞ(笑)。 ジョーパスのぐいぐいとドライブするギターが気持ち良いです。 サラのスキャットって声質のせいもあってモタって聴こえますが、 実に音程が正確で聴き易いですね。 |
AS TIME GOES BY | |
AS TIME GOES BY / CARMEN McRAE (VICTOR) | |
CARMEN McRAE(VO,PF) | |
御三家最後は、カーメンマクレエ。 他の二人と比べて速いテンポの曲とかは、苦手です。 そのかわりバラッドの歌唱には、優れた表現力を持っています。 このアルバムは、全曲弾き語りによる日本でのライヴを収めたもの。 誰もが知ってる"AS TIME GOES BY"をヴァースから丹念に唄います。 |
BUT NOT FOR ME | |
CHET BAKER SINGS /CHET BAKER (PACIFIC) ※ジャケ写は CHET BAKER VOCAL COLLECTION / (DISC PORT) |
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CHET BAKER(VO,TP),RUSS FREEMAN(PF), CARSON SMITH(B),BOB NEEL(DS) |
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チェットベイカーをトランペッターとしてよりも ヴォーカルとして評価する人も多い様です。 彼の空中を漂うようなヴォイスは、不思議な魅力に溢れています。 死ぬまでトランペットを吹き、歌も唄い続けたチェットですが、 やはり初期のパシフィック時代が最も輝いていたと思います。 |
THESE FOOLISH THINGS | |
THE VOICE THIS IS! /JOHNNY HARTMAN (IMPULSE!) | |
JOHNNY HARTMAN(VO),HANK JONES(PF), BARRY GALBRATH(G),RICHARD DAVIS(B), OSIE JOHNSON(DS) |
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甘い男性ヴォーカルと云えば、ジョニーハートマンに尽きます。 コルトレーンとのアルバムがあまりにも有名ですが、 彼の魅力は、他のアルバムでも変わらず聴く事ができます。 この"THESE FOOLISH THINGS"って曲は、 「そんな日常の何でもない馬鹿げた事から貴方の事を思い出す。」 ってバラッドです。 ジョニーハートマンのしっとりとした歌唱が想い出に浸る如く 静かな時間を感じさせてくれます。 |
MOOD INDIGO | |
LITTLE GIRL BLUE / NINA SIMONE (BETHLEHEM) | |
NINA SIMONE(VO,PF),JIMMY BOND(B),AL HEATH | |
太くアーシーなニーナシモンのヴォーカル。 それに加えてスイング感のない叩き付けるような男性的なピアノ。 この二つが弾き語りと云うスタイルの中で結合して、 彼女の魅力が生み出されます。 他の誰とも似ていないスタイル。取り上げるレパートリーも独特。 テーマの演唱もブルージーに崩されて唄われる事が多いです。 あらゆる面で彼女しか表現し得ない音楽です。 |
TRY A LITTLE TENDERNESS | |
BALLAD & BURTON / ANN BURTON (ARTONE) | |
ANN BURTON(VO),LOUIS VAN DYKE(PF), RUDY BRINK(TS),JACQUES SCHOLS(B), JOHN ENGELS(DS) |
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アンバートンとルイスヴァンダイクの名盤中の名盤。 歌詞を大切に唄う彼女のスタイルは、この世を去るまで 貫かれた信念でした。どのアルバムも素晴らしいです。 同じくヴァンダイクとの共作「BLUE BURTON / (ARTONE)」も 聴いておく必要があるでしょう。 普通そっちの方が評価が上なんですが、 先に買ったのがこっちだったもんですから(ありがち(^^;)。 |
SPRING CAN REALLY HANG YOU UP THE MOST | |
WHERE IS LOVE? / IRENE KRAL (CHOICE) ※ジャケ写は CANDID での再発盤のもの |
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IRENE KRAL(VO),ALAN BROADBENT(PF) | |
アイリーンクラールとアランブロードベントのデュオアルバム。 全編バラッドの作品としては、先に挙げたアンバートンと 双璧をなす名盤。・・・但し、私個人の意見(笑)。 ブロードベントの愛しむようなピアノに応えるように アイリーンクラールの歌は、繊細に表情を変える。 |
I HEAR MUSIC | |
BLOSSOM DEARIE / BLOSSOM DEARIE (VERVE) | |
BLOSSOM DEARIE(VO,PF),RAY BROWN(B), HERB ELLIS(G),JO JONES(DS) |
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ジャケットの眼鏡が可愛いからこれが代表作(爆)。 |
I'LL TAKE TALLULAH | |
GETTING SENTIMENTAL OVER TOMMY DORSEY / JO STAFFORD (REPRISE) | |
JO STAFFORD(VO) with ORCHESTRA ARRENGED by BILLY MAY | |
ジョースタッフォードが師であるトミードーシーの偲んで 制作されたアルバムです。 トランペットヴォイスと賞された彼女の表現力のある歌声を オーケストラバックで聴いてみて下さい。 堂々とした熱唱に思わず惚れ込んでしまう事でしょう。 名盤「JO+JAZZ / (CBS)」も必聴。 |
FLY ME TO THE MOON | |
LIVE AT THE CONCORD JAZZ FESTIVAL-1979 / RAY BROWN (CONCORD) |
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ERNESTINE ANDERSON(VO),MONTY ALEXANDER(PF), RAY BROWN(B),JEFF HAMILTON(DS) |
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密かにアーネスティンアンダーソンの最高傑作は、 このアルバムではないかと思っています。 彼女は、B面にだけ入っていますが、 A面はA面でレイブラウントリオによる白熱の演奏が展開されてます。 そして、その熱気を引き摺ってアーネスティンを迎えます。 いきなりこの"FLY ME TO THE MOON"で、 モンティアレキサンダーが煽る煽る!(笑) いきなりアイドリングもなしに疾走を余儀なくされた 彼女の運命や如何に!(笑) |
STORMY MONDAY | |
LIVE! / LOU RAWLS (CAPITOL) | |
LOU RAWLS(VO),JAMES BOND(B), EARL PALMER(DS),TOMMY STRODE(PF), HERB ELLIS(G) |
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ここから先のセレクトに関しては、個人的な趣味に突入します(笑)。 ルーロウルズと云えば、アメリカでの名声は大した物で ジャズシンガーと云うよりバーサイタルなポップスシンガーです。 しかし、やっぱりこの声の渋さを引き立たせてくれるのは、 やっぱりブルースでしょう。 キャピタルでの一作目のスタジオ録音「STORMY MONDAY 」も レスマッキャン(PF)との相性が抜群で素晴らしいアルバムですが、 このライヴ盤も負けてません。 馬鹿ノリの観客を目の前にして、これまたノリまくるルーロウルズ。 たまりません。 |
SING ME SOFTLY OF THE BLUES | |
HI-FLY / KARIN KROG & ARCHIE SHEPP (BAYBRIDGE) | |
KARIN KROG(VO),ARCHIE SHEPP(TS), JON BALKE(PF),ARILD ANDERSON(B), BREAVER HARRIS(DS) |
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カーリンクロッグには、テナーとの共演アルバムが多いです。 これは、どうやら彼女の好みによるものらしいんですが、 確かに彼女の声は、テナーと良く合います。 いかついアーチーシェップを手名づける様に唄う彼女の絡みが絶妙。 "ブルースをそっと歌って"の邦題でも知られるカーラブレイの名曲を 深みのある演奏に仕上げています。 |
COMME A LA RADIO | |
COMME A LA RADIO / BRIGITTE FONTAINE (SARAVAH) | |
BRIGITTE FONTAINE(VO), ART ENSEMBLE OF CHICAGO LESTER BOWIE(TP),ROSCOE MITCHELL(REEDS), JOSEPH JARMAN(REEDS),MALACHI FAVORS(B) |
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前衛的なシャンソン歌手ブリジットフォンテーヌがAECと共演した事で ジャズファンの間にも語り継がれる存在となりました。 この"ラジオのように"で見せる語りの様な唱法は、 シャンソンでは定石でもジャズでは新鮮に聴こえます。 AECもインスピレーション先行の演奏スタイルを持つユニットだけに この顔合わせは、お互いを刺激して予想以上のものを生み出しました。 手元の資料を調べたんですが、アルバムのパーソネルが不完全です。 演奏を聴く限り、パーカッションが確かに入ってるんですが、 この後メンバーになるドンモイエなのかどうかわかりませんでした。 |
MY SHINING HOUR〜WE'LL BE TOGETHER AGAIN | |
LOST AND FOUND / SHEILA JORDAN (MUSE) | |
SHEILA JORDAN(VO),KENNY BARRON(PF), HARVIE SWARTZ(B),BEN RILEY(DS) |
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シーラジョーダンの魅力は、老いても衰えない美しい声にあります。 失礼な話ですが、このジャケ写から、この声は想像できません(爆)。 逆に若い頃の「PORTRAIT OF SHEILA / (BLUE NOTE)」よりも 歳をとってからの方が瑞々しく感じる程です。 ここでは、ケニーバロンのキラキラとしたサポートも聴き所です。 但し、彼女は、音程が不安定。なかなか気持ち悪いもんです(笑)。 これまた音程が不安定なマークマーフィとデュエットしたアルバム 「ONE FOR JUNIOR / (MUSE)」は、聴いててのた打ち回ります(笑)。 あ。悪口じゃなくて、そこが味なんです!(汗) |
TEA FOR TWO | |
RENDEZVOUS / JACKY TERRASSON & CASSANDRA WILSON (BLUE NOTE) |
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CASSANDRA WILLSON(VO),JACKY TERRASSON(PF), LONNIE PLAXICO(B),MINO CINELU(PERC) |
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80年代以降のジャズシンガーを彼女抜きに語れません。 あらゆる面において完成された自分の世界を表現できる歌手です。 彼女の場合、ヴォーカルの位置づけが他の歌手と明らかに違います。 ユニットの中の一つの楽器として捉えるのが正解でしょう。 地底から響いてくる様な声で"二人でお茶を"って云われても 思わず「とって食われるんじゃないか。」と思ってしまいますが(笑)。 ヴァースをラストに持ってくる辺り、ニクイ演出です。 |
HOW HIGH THE MOON | |
DEAR ELLA / DEE DEE BRIDGEWATER (VERVE) | |
DEE DEE BRIDGEWATER(VO),CECIL
BRIDGEWATER(TP), SLIDE HAMPTON(TB),ANTONIO HART(AS), MILT JACKSON(VIB),LOU LEVY(PF),RAY BROWN(B), GRADY TATE(DS) |
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カサンドラウイルソンとは、対極の様な超正統派のジャズシンガー。 最近になって一層本流のジャズ的な活躍が目立ってきました。 個人的には、「どこがいいんだろう?」と思ってたんですが、 このアルバムを聴いてわかりました。 エラ・サラ・カーメンがみんな他界してしまった今、 こういう正統派の実力のある歌手が絶対に必要なんですね。 バックのメンバーも、新進気鋭の若手と エラと演奏を共にしてきた超大物古株のミックス。 こう云った形でジャズのスピリッツをリレーしていく事も 大切なのだなぁと感じた次第であります。 エラの大ヒット曲"A-TISKET,A-TASKET"を引用したり、 オハコを奪う熱いスキャットを聴かせてくれたり、 実に楽しい構成です。 |
STRANGER ON EARTH | |
BACK TO EARTH / LISA EKDAHL (VICTOR) | |
LISA EKDAHL(VO),PETER NORDAHL(PF), PATRIK BOMAN(B),RONNIE GORDINER(DS) |
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可愛いから許す(笑)。 |
SEE YOU LATER | |
JOANNE GRAUER INTRODUCING LORRAINE FEATHER / (MPS) | |
LORRAINE FEATHER(VO),JOANNE GRAUER(KEY), COLIN BAILEY(DS),DOUG LENIER(B), ERNIE WATTS(TS),PAULINHO DA COSTA(PERC) |
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このロレインフェザーと云う女性、名前からもわかるように、 ジャズの大物プロデューサー、レナードフェザーの娘です。 どうせ親の七光りで出したアルバムだろうと聴いてみたら、 実に気持ち良い歌声ではありませんか。しかもなかなか巧い。 いかにも70年代な曲調がダサかっこいいです(笑)。 ま。ジャズと云うよりもラテンポップみたいな感じですが。 アーニーワッツのテナーの絡みが演奏に疾走感を与えてます。 |
MOON RIVER | |
RIGHT ON MY WAY HOME / BOB DROUGH (BLUE NOTE) | |
BOB DROUGH(VO,PF),CHRISTIAN McBRIDE(B), BILLY HART(DS),JOE LOVANO(TS) |
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ボブドローのどこかふざけた様な弾き語りが大好きです。 年齢を重ねていくにつれエラソーな唄い方になっていく歌手が多い中、 彼は、いつまでも飄々としたスタイルのままです。 こんな楽しい"ムーンリヴァー"を他に聴いた事ありません。 バックのメンバーも凄い顔ぶれです。 |
JUNP FOR JOY | |
MIDNIGHT MOOD / MARK MURPHY (MPS) | |
MARK MURPHY(VO),JIMMY DEUCHER(TP), AKE PERSSON(TB),DEREK HUMBLE(AS), RONNY SCOTT(TS),SAHIB SHIHAB(BS), FRANCY BOLAND(PF),JIMMY WOODE(B), KENNY CLARKE(DS) |
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マークマーフィーもワンアンドオンリーなスタイルの歌手です。 ハリのある声と嫌味のない唄い方が魅力です。 アドリブのスキャットも好きで、羽目を外すくらい演っちゃいます。 但し、彼は、音程が不安定。なかなか気持ち悪いもんです(笑)。 これまた音程が不安定なシーラジョーダンとデュエットしたアルバム 「ONE FOR JUNIOR / (MUSE)」は、聴いててのた打ち回ります(笑)。 あ。悪口じゃなくて、そこが味なん・・・って、あれ? |
LISTEN TO MONK (RHYTHM-A-NING) | |
FREDDIE FREELOADER / JON HENDRICKS AND FRIENDS (DENON) | |
JON HENDRICKS(VO),AL JARREAU(VO), GEORGE BENSON(VO),TOMMY FLANAGAN(PF), GEORGE MRAZ(B),JIMMY COBB(DS) |
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ジャズヴォーカルの大御所ジョンヘンドリックスと その影響を受けた仲間達で作られた贅沢なアルバムです。 ここでもアルジャロウ、ジョージベンソン、ジョンヘンドリックスと云う 超豪華な顔ぶれでスキャットバトルが展開されます。 ソロの順番は、上記の通りです。 聴き比べるとアルジャロウのフレージングが頭一つ分素晴らしい(笑)。 |
TWISTED | |
THE HOTTEST NEW GROUP IN JAZZ / LAMBERT,HENDRICKS,&ROSS! () |
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DAVE LAMBERT(VO),JON HENDRICKS(VO), ANNIE ROSS(VO), with IKE ISAACS TRIO featuring HARRY EDISON |
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ヴォーカリーズと云う手法があります。 ジャズマンの名アドリブに歌詞をつけて唄うと云ったものです。 このLH&Rは、そのヴォーカリーズで一世を風靡したグループです。 マンハッタントランスファーなどは、この影響を大きく受けてます。 このユニットの魅力は、言葉に着せ替えられたアドリブラインの ユーモラスさとそれを引き立てる音程の不安定さです(笑)。 あとアニーロスの可愛さと足の綺麗さも・・・(爆)。 この"TWISTED"は、ワーデルグレイの名アドリブのヴォーカリーズ。 逆にこちらの方が有名になって、他のミュージシャンも取り上げてます。 なお、アニーロス単体を聴くなら間違いなく、 「SING A SONG WITH MULLIGAN / ANNIE ROSS (PACIFIC)」。 |
SCRAPPLE FROM THE APPLE | |
THE MANY FACE OF BIRD / VARIOUS ARTISTS (NEC) | |
BOBBY McFERRIN(VO),JAMES MOODY(AS), BUD SHANK(AS),RICHIE COLE(AS), LOU LEVY(PF),MONTY BUDWIG(B), JOHN GUERIN(DS) |
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スキャットシンギングは、ボビーマクファーリンによって極まりました。 彼のワイドレンジな声域と圧倒的なテクニック、そして数々の芸(笑)。 ここでは、アルト3本と壮絶なチェイスを繰り広げます。 ソロオーダーは、上記の順番です。 この様な素晴らしい演奏を聴くにつけ、 「マクファーリンさん。モーツアルトはもう良いから帰って来て。」 と思ってしまうのは、私だけではありますまい(溜息)。 |
NEW BORN BLUE | |
NEW BORN BLUE / GINA HARKELL (33 RECORDS) | |
GINA HARKELL(VO),TONY COE(TS), STEVE LODDER(PF),ANDY CLEYNDERT(B), JOHN PIPER(DS) |
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最後は、誰も知らない様なアルバムをひとつ。 でも聡先生は、知ってる筈です、この曲。 かつてうちのバンドに私が持ち込んだ事あるのです。 英語の歌詞は、さっぱりわからないけど、 このメロディラインに胸が締め付けられる感動を覚えて 演奏しようと思ったんですね。 全然こんな感じにはならなかったけど・・・(笑)。 |