'bout JAZZ? in SUMMER 2005

もう完全にジャズのコーナーではありませんね。
暑い夏を涼しく過ごせる音楽を聴きましょ。

↓このコーナーは下に行くほど新しくなっています。↓


SIMPLESMENTE
BEBEL / BEBEL GILBERTO (COLUMBIA)
BEBEL GILBERTO(VO),DIDI GUTMAN(PF,KEY,PROGRAMMING),
MASA SIMIZU(G),CARLINHOS BROWN(BONGO),
MAURO REFOSCO(PERC),MARCOS SUZANO(PERC),
MARIUS DE VIRIES(KEY),ALEXIS SMITH(PROGRAMMING),
THE LONDON SESSION ORCHESTRA(STRINGS)
2000年に発売された「TANTO TEMPO/(ZIRIGUIBOOM)」が
個人的に琴線に触れなかったので、
このアルバムにはあまり期待していなかったのですが、
聴いてみたらなかなか良かったので紹介します。
相変わらず殆どのトラックが打ち込み系の音作りですけど、
前作よりも柔らかで人間味がある様に思えます。
ま、これはべべウよりもプロデューサーのセンスの差ですか。

で、今回取り上げた"SIMPLESMENTE"はベベウのオリジナル。
他に"O CAMINHO"とか"RIVER SONG"とか、
アルバムの半分以上を占める彼女の曲はどれも魅力的で
非凡な才能を感じました。
ハスキーでありながら明るい響きを持った彼女の声に合ってる。
ジョアンの娘と云う重い看板を背負いながらも、
シンガーソングライターべべウに脱皮できたのではないでしょうか。

 

UM PEQUENO JOALHEIRO
BEBEDEIRA DE RITMO / THE POSTCARD FROM BRAZIL (SPLASCH)
FABRIZIO BOSSO(TP,FLH),GIANLUCA CAPORALE(TS,FL),
PAOLO DI SABATINO(PF),MARCO SINISCALCO(B),
GLAUCO DI SAMATINO(DS),BRUNO MARCOZZI(PERC)
久しぶりにジャズ寄りのアルバムを取り上げてみました。
ユニット名こそ"ブラジルからのポストカード"ですが、
全体的にはイタリア系(笑)。
調和の取れたサウンドで、悪く云えばヌルい演奏ですが、
夏のジャズとして聴くにはちょうどいいかも。
それでもボサノバ的視点から見ると、一生懸命演りすぎだったり。
ジャズとボサって合うようで合わないと云うのが最近の私の意見。

 

OUTRAS MULHERES
BELEZAPURA / TRIO MELERO MIGUEZ LOVINO (NOTORIOUS NOVA)
NORMA LOVINO(PREC,VO),MARIANA MELERO(VO,G),
HERNAN MIGUEZ(PF,MELODICA,KEY)
アルゼンチンで活躍しているらしいボサトリオ。
全体的にキュートでとろ〜んとした感じで、昔の名曲を演ってます。
と思ったら、やっぱり日本人の企画の様です。
CDの帯に書いてるコピーが
「晴れた日曜日の午後の音楽愛好家に捧げる珠玉のカヴァー集」。
ゆ、ゆるーい!
でも、そのゆるさに浸ってしまう自分がこわい…。
ここで挙げたのはジョイスの曲。
冒頭の二人のユニゾンの唄い出しにぞくぞくしました。

 

RIO-BAHIA
RIO-BAHIA / JOYCE WITH DORI CAYMMI (VICTOR)
JOYCE(VO,G),DORI CAYMMI(VO),
KENNY WERNER(PF),NAILOR PROVETA(CL),
TECO CARDOSO(FL,B-FL),RODOLFO STROETER(B),
TUTTY MORENO(DS)
ジョイスの2005年のアルバムはドリヴァルカイミとのコラボ。
既に90歳を越える御大が渋いヴォーカル&ギターを聴かせます。
しかもゲストではなく2曲を除いてアルバム全般で参加。
タイトル曲にもなっている"RIO-BAHIA"は、リオの女性と
バイーアの男性が習慣や気質の違いをデュエットで唄うと云う趣向で、
正にジョイスとドリカイミの共演に相応しい曲。

 

CHOVENDO NA ROSEIRA
PURE LOVE / ZONA SUL (NAGEL HEYER)
SOPHIE WEGERNER(VO),TIZIAN JOST(PF),
PEDRO TAGLIANI(G),SAVA MEDAN(B),
HAJO V. HADELN(DS)
先日、友人とジョビンの「バラに降る雨」(以下バラ雨)って
良い曲なのにあんまりやってる人がいないなぁって話をしてたんですが、
探してみたら、確かに少ない。
それで見つかったうちの一枚がコレ。
綺麗なお姉さんです。
でも、唄はあんまり上手くない…。雰囲気でおしきるタイプ。
それで難しいバラ雨を唄ってるもんだから、ビミョーな感じです。
ポルトガル語なのに、なんかフランス語に聴こえるなぁと思ったら
フランス人とドイツ人のハーフでした。

▼2005/07/18更新しました。

MAR E LUA
SEGUNDO / TRIO ESPERANCA (PHILIPS)
EVA(VO),MARIZA(VO),REGINA(VO)
トリオエスペランサのハーモニーは比類なき美しさです。
姉妹ゆえに声質の親和性が高く、息もピッタリです。
このアルバムは一時の活動休止を経て、90年代に再結成されてから
二枚目の作品との事です。SEGUNDO=SECONDって事ですか。
ホントにどの曲を聴いても気持ちが解き放たれるような澄んだ歌声。
イパネマの娘やワンノートサンバと云った有名曲も入ってますが、
聴き慣れない新鮮な曲を選んだ方がいいかなと思いました。

 

CHOVENDO  NA ROSEIRA
CLUBE DACHAVE / RAMON LEAL (MARINA)
BEATRICE BINOTTI(VO),JAIME MUELA(PF),
JUAN SAN MARTIN(B),JOSE SAN MARTIN(DS),
RAMON LEAL(G,VO)
RAMON LEALは2001年に「BOSA NOVA 2001」ってアルバムを紹介しましたが
このアルバムで"バラに降る雨"を演ってましたので、流れで取り上げます。
唄ってるのがBEATRICE BINOTTIって女性なんですけど、この人の声が良い。
ゲストヴォーカルが何人かいて、このおねーちゃんの出番が少ないんだけど、
他でも彼女のトラックは最高。
中でも"BIM BOM"のおどけた可愛らしさがたまりません。

 

DOMINGO AZUL
FIHAS DA BOSSA / VARIOUS ARTISTS (VICTOR)
KAY LYRA(VO),MAURICIO MAESTRO(G,VO),
DUDU TRENTIN(KEY),RICHARDO PONTE(FL),
ADRIANO GIFFONI(B),MARCIO BAHIA(DS),
KAZUO YOSHIDA(PERC)
「ボサノヴァの娘たち」と云うこのアルバムは、
かつてボサノヴァで活躍したミュージシャンの娘たちを集めた企画モノ。
アイデアもさることながら、どれも新録だと云うのが嬉しい。
ここで取り上げたケイリラは云わずと知れたカルロスリラの娘。
他には、作詞家ジョタフェヘイラの娘であるタチアナ、
ジョイスとネルソンアンジェロの娘、アナマルチンス、
あまり知らないが作曲家セバスチャンの娘、マリアーナレポラーゼと、
優れた二代目達の歌声が終結しています。
血統なのか環境なのか…。
今流行のDVD付きアルバムなので動く彼女たちが観れます。
中でもケイリラは無茶苦茶綺麗です。

 

 

 

 

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