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2001.12.3改訂


BOOTLEG

 
NEWPORT 1969 POP FESTIVAL
Jacket WATCH TOWER
WT 2001023/24/25 (2001)
inner photo
22日のセッションのステージ。
ヴォーカルのTracy Nelson(?)
に馬乗りになってギターを弾くジミ
(CDのインナー・フォトより)

●1969年6月20日、22日 "Newport 1969 Pop Festival" でのライヴ

このCDに収録されている"Newport 1969 Pop Festival" は1969年6月20日から3日間行われ、エクスペリエンスは初日のメインアクトをつとめました。ここでは、エクスペリエンス解散直前のライヴを聞くことができます。(一週間後の "Denver Pop Festival" が最後のライヴ)

ジミは精神的にあまり良い状態ではなかったためか、(5月にカナダのトロントにて麻薬所持で逮捕され、コンサートの前日は、その予審でトロントに行っていた)、曲のイントロ、エンディングがバラバラだったりして、全体的に不完全燃焼の演奏です。(Disc 1)
また、客が騒いで演奏を聞こうとしなかったので、コンサート後半、ジミはほとんど観客に背を向けて演奏したそうです。
そして、この日の演奏に満足できなかったジミは、翌々日、単身でセッションに参加しています。

Disc2 と Disc3 にはこのセッションの模様が収録されています。コズミック・ブルース・バンドのメンバーやバディ・マイルスらをバックに、凄まじい演奏が繰り広げられています。

"Newport Pop Festival" 関連のライヴは今回初めて聞いたのですが、なんといっても聞き所は22日のセッションです。
特に強力なのが Disc 2 の1曲目、"Earth vs Space" でのハイスピードなカッティング・ギター。 "Message To Love" やら、 "Lover Man" "Killing Floor" 風なリフも出てきて、ヴォーカルの方は "Red House" や "Machine Gun" もあったり、"Gypsy Eyes" のフレーズも歌いだして、もう訳がわかりません。ドラムのバディ・マイルスも負けじとシャウトしており、ジミも歌いながらの鬼のカッティングは止まりません。

3曲目の "We Gotta Live Together" では、ドラムのバディ・マイルスが観客に一緒に歌うようにと煽る訳ですが、バンド・オヴ・ジプシーズでのフィルモア・ライヴよりも100倍はテンション上がっています。喉がつぶれるのではないかと、聞いてて心配になる部分もあったりして、とにかく圧倒されます。

Disc 3 の1曲目、 "Train Kept A Rollin'" では、いつあのリフが出てくるのかと期待しますが、なかなか始まりません。そのうちジミが "Message To Love" のリフを弾き出し、ヴォーカルのTracy Nelson(?)が "Train Kept A Rollin' All Night Long"と歌い出だしますが、ジミはバックで "Power Of Soul" のリフ弾いてるだけでした。

ラストの "Fast Jam" でも鬼の高速カッティングギターを弾きまくっていますが、他のライヴではあまり聞くことのできない、ぶちキレた演奏です。フェイドアウトしていますが、実際はもっと続いていたのでしょう。あ〜恐ろしい。

一応サウンドボード録音だそうですが、モノラル録音になっていて、ドラムとベースがちょっとオフ気味のところもあったりします。でも、全体にジミのヴォーカルやギターはよく聞こえ、音質は良いです。

DISC 1 (The Experience)

  1. Stone Free (6:59)
  2. Are You Experienced? (4:11)
  3. Villanova Junction (2:26)
  4. Stone Free (part two) (1:00)
  5. Sunshine Of Your Love (6:15)
  6. Fire (3:41)
  7. Hear My Train A Comin' (8:15)
  8. Red House (7:15)
  9. Foxy Lady (4:49)
  10. Like A Rolling Stone (5:57)
  11. Voodoo Chile (Slight Return) (8:42)
  12. Purple Haze (4:17)
(63:47)

San Fernando Valley State College, Devonshire Downs, Northridge California.
June 20, 1969

Jimi Hendrix: guitar, vocal.
Mitch Mitchell: drums
Noel Redding: Bass

SOUNDBOARD RECORDING FROM ROLL 5 AND 6 60MIN 2 TRACK AMPEX-NO DOLBY


DISC 2 (All Star Jam)

  1. Earth vs Space (includes parts of Gypsy Eyes, Keep On Groovin', Red House, Machine Gun) (12:57)
  2. The Things I Used To Do (6:08)
  3. Blues Instrumental - We Gotta Live Together (19:23)
  4. Feel So Good (14:00)
(52:28)


DISC 3 (All Star Jam)

  1. Train Kept A Rollin' (4:08)
  2. Power Of Soul - Earth Blues - (3:52)
  3. Hear My Train A Comin' - (3:43)
  4. Voodoo Chile (Slight Return) - (9:01)
  5. Fast Jam (includes Sunshine Of Your Love - Come On (part 1) - Star Spangled Banner) (12:23)
(33:17)

San Fernando Valley State College, Devonshire Downs, Northridge California.
June 22, 1969

Jimi Hendrix: guitar, vocal.
Eric Burdon: vocal.
Tracy Nelson: vocal.
Buddy Miles: drums.
Cornelius "Snooky" Flowers: guitar
Terry Clements: Saxophones.
Brad Cambell: bass.
Lee Oskar: harmonica.

STEREO SOUNDBOARD RECORDING FROM ROLL 14, 15 AND 16 100MIN 2 TRACK AMPEX NO DOLBY
RECORDED FROM THE MOBILE RECORDING TRACK

セッション・メンバー・クレジットの Cornelius "Snookey" Flowers は guitar ではなくて、b.sax が正解です。
Tracy Nelson はマザー・アースのヴォーカリスト、Cornelius "Snooky" Flowers と Terry Clements はコズミック・ブルース・バンドのホーン・セクション、Brad Cambell は同じくコズミック・ブルース・バンドのベース・プレイヤーです。また、ハーモニカの Lee Oskar は Eric Burdon と一緒にウォーで活動していました。

(参考)
"Newport 1969 Pop Festival" の出演アーティスト(フェスティヴァルのチラシより)

Fri.June 20 Sat.June 21 Sun.June 22
  • Jimi Hendrix Experience
  • Guest Star, Spirit

  • Albert King
  • Edwin Hawkins Singers
  • Ike & Tina Turner
  • Joe Cocker
  • Southwind
  • Taj Mahal
 
  • Creedance Clearwater
  • Guest Star, Steppen wolf

  • Albert Collins
  • Buffy St. Marie
  • Brenton Wood
  • Charity
  • Eric Burdon
  • Friends Of Distinction
  • Jethro Tull
  • Love
  • Sweetwater
  • Jerry Lauderdale
 
  • The Rascals
  • Festival Guest Stars The Chambers Bros.

  • Booker T & The MG's
  • Flock
  • Grassroots
  • Johnny Winter
  • Marvin Gaye
  • Mother Earth
  • The Byrds
  • Three Dog Nite
  • Poco
2001.12.3

 
ELECTRIC SHOCK AT THE HOLLYWOOD BOWL
Jacket RATTLE SNAKE
RS 023 (2000)

●1968年9月14日 "Hollywood Bowl" でのライヴ

"Winterland"ライヴの一ヶ月前、エクスペリエンス中期のライヴです。オーディエンス録音のため、ミッチのドラムが聞こえにくいのですが、周囲の話し声や笑い声が入ってて、会場のざわざわした雰囲気がリアルに伝わってきます。
フィードバックや弦がベロベロになるまでアーミングしたりで、1曲目からすでに全開状態のジミ。
このコンサートでは興奮した客が、ステージ前にあるプールに次々に飛び込んだりして大変だったらしく、その興奮が伝わってきます。
4. Foxy Lady の前後あたりから、客がプールに飛び込みはじめたのか、回りの様子が騒がしくなっているのが分かります。ジミやノエルもなにやらしゃべってるようだし。

印象に残ったのは、イントロで派手にやっている 1. Are You Experienced? 、間奏のフレーズが新鮮な 5. Fire、チューニングが狂っていて、演奏をやり直している 9. Little Wing でしょうか。"Little Wing" では、再スタート後の演奏はとても素晴らしいものになっています。

CDには1967年9月14日とクレジットがありますが、1968年9月14日が正解です。また、1. の演奏時間が (2:11) と記されていますが、(12:11) が正解です。
  1. Intro / Are You Experienced? (2:11)
  2. Voodoo Chile (Slight Return) (8:09)
  3. Red House (9:47)
  4. Foxy Lady (5:01)
  5. Let Me Stand Next To Your Fire (3:47)
  6. Hey Joe (5:14)
  7. Sunshine Of Your Love (5:34)
  8. I Don't Live Today (4:15)
  9. Little Wing (4:28)
  10. Star Spangled Banner / Purple Haze (8:26)
(66:58)

Recorded live at the Hollywood Bowl, 2301 N. Highland Ave. Hollywood, CA on September 14th 1967.
Jimi Hendrix: guitar/vocals, Mitch Mitchell: drums, Noel Redding: bass/backing vocals

2001.11.12

 
CITY TO THE STICKS '68
Jacket SHOUT TO THE TOP
STTP 166/167 (2001)

●1968年5月10日ニューヨーク "Fillmore East" でのライヴ + 1968年8月11日アイオワ州Davenport、"Col Ballroom" でのライヴ。

エクスペリエンス時代、最も脂の乗り切っている頃の2つのライヴがカップリングされたものです。いずれもテンションの高い演奏が繰り広げられています。両ライヴともオーディエンス録音ですが、ほぼ完全収録されており、Disc 2の音源は初CD化(多分)ということもあって、ポイントの高いアイテムです。Disc 1 のラスト、"Purple Haze" のイントロと、Disc 2 の最初、 "Are You Experienced?" のイントロは鳥肌モノです。5月10日のフィルモア・イーストでは、ラストに "Wild Thing" が演奏されているのですが、本作には収録されておらず、ちょっと残念です(この日、ジミはギター壊しのパフォーマンスをしています)。

Disc 1-6. では最初 "Sunshine Of Your Love" のリフを弾いていますが、1分ほどで演奏をやめ、何やらしゃべった後に "Getting My Heart Back Together Again" を始めています。それと、Disc 1 では曲間の歓声が後からダビングしてありますが(この部分だけステレオ)、音質はかなり良いです。
また、Disc 2-2. と3. の間に "Tax Free" が演奏されていたという説があるようですが、ここでは収録されてません。曲間のMCでジミが "Tax Free" が云々と言ってるのは、聞き取れるのですが…。

Disc 1 (44:52)

  1. Lover Man (3:54)
  2. Fire (3:02)
  3. Foxy Lady (5:36)
  4. Red House (15:16)
  5. Hey Joe (7:01)
  6. Getting My Heart Back Together Again (9:21)
  7. Can You Please Crawl Out Your Window? (3:00)
  8. Purple Haze (6:10)

Disc 2 (53:20)

  1. Are You Experienced? (11:57)
  2. Lover Man (3:51)
  3. Foxy Lady (6:39)
  4. Red House (13:47)
  5. I Don't Live Today (5:18)
  6. Fire (3:20)

Disc 1: Filmore East May 10, 1968
Disc 2: Davenort Iowa Aug 11, 1968

2001.11.5

 
TOP IN POPS '70
Jacket SHOUT TO THE TOP
STTP 168/169 (2001)

●1970年7月4日"Atlanta International Pop Festival"でのライヴ + 1970年7月17日"New York Pop Festival"でのライヴ。

後期エクスペリエンスによる、1970年7月のライヴが2件カップリングされたものです。
オフィシャルで発表されているものと一部重なる部分もありますが、曲によって音質にばらつきがあるものの、それぞれ完全版ということになっており、ファンにとってはありがたいリリースです。
*印はオフィシャルのライヴボックス STAGES '70 で聞くことができ、**印はライヴ・ヴィデオ、アット・ジ・アトランタ・ポップ・フェスティヴァルに収録されています。また、Disc 2 の "Red House" はオフィシャル盤 THE JIMI HENDRIX CONCERTS に収録されていました。

Disc 1 (74:06)

  1. Fire (4:19) *
  2. Lover Man (3:12) *
  3. Spanish Castle Magic (5:02) *
  4. Red House (8:04) **
  5. Room Full Of Mirrors (3:01) *
  6. Getting My Heart Back Together Again (9:33) *
  7. Message To Love (4:48)
  8. All Along The Watchtower (3:55) **
  9. Freedom (3:50)
  10. Foxy Lady (4:34) *
  11. Purple Haze (3:46) *
  12. Hey Joe (4:40) **
  13. Voodoo Chile (7:03) *
  14. Stone Free (5:30) *
  15. Star Spangled Banner (2:49) *

Disc 2 (65:52)

  1. Straight Ahead (4:28) *
  2. Hey Baby (Land Of The New Rising Sun) (3:50)
  3. Band Introduction / Stone Free (5:51)
  4. Fire (4:38)
  5. Red House (8:03)
  6. Message To Love (5:30)
  7. Lover Man (2:51)
  8. All Along The Watchtower (4:27)
  9. Foxy Lady (4:57)
  10. Ezy Ryder (4:51)
  11. Star Spangled Banner (3:02)
  12. Purple Haze (3:47)
  13. Voodoo Chile / Slight Return (7:14)
  14. Stage Announcements (2:23)

Disc 1 + Disc 2 1-2: July 4(Sat), 1970 Second Atlanta International Pop Festival, Byron, Georgia, USA. Complete Recording
Disc 2 3-14 : July 17(Fri), 1970 New York Pop Festival, Downing Stadium, New York, USA. Complete Recording

2001.11.5

(メモ)

オーディエンス録音/AUD
その名前の通り、観客による録音のことです。
コンサート会場に録音機を持ち込んで録音するので、録音している周囲の話し声や歓声が入っている場合があります。
当然ですが、オフィシャル盤に比べると、音質やバランスは劣ります。ひどいものになると「ギターの音しか聞こえない」「遥か彼方に何か音が聞こえている」というものもあります。 しかし、録音の状態によっては、その臨場感により会場の生々しい雰囲気が伝わってくることがあります。"AUD"と表記されることが多い。

サウンドボード録音/SB
各楽器(ヴォーカル含)からの音を複数のマイクで拾い、ミキサー卓でミキシングして録音した音源のことです。オフィシャル盤と同じ録音方法になります。
オーディエンス録音に比べると、音質・バランスに優れ、ブートレグでもオフィシャル盤並みの音質になっているものもあります。
「ライン録音」とか「ライン録り」とも言われています。"SB"と表記されることが多い。

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2001.12.3改訂