ノエル・レディング Dave "Noel" Redding (on BASS)スタート1945年12月25日生まれ。イギリス・ケント州フォークストーン出身。1966年9月頃、メロディー・メーカー紙の広告を見て、エリック・バードン&ザ・ニュー・アニマルズが探している、新ギタリストのオーディションを受けたことから、ジミ・ヘンドリクスとの付き合いが始まります。 元々ギタリストだった彼は、このオーディションではギターで挑戦していますが、すでにギタリストは決定していて、その後、チャス・チャンドラーに『ベースでヘンドリクスとやってみないか』と言われ、それから初めてベースを弾くようになっています。 プレイの特徴ギタリスト出身であった彼は、ピックでガンガン弾くドライヴ感のあるベース・プレイが特徴です。時々ステージでは、ジミに負けじとディストーションやフィードバックをやらかしていました。ジミとの活動エクスペリエンスのデビューからアルバム『ELECTRIC LADYLAND』まで参加。しかし、このアルバムでは5曲程しか参加していません。68年中頃、エクスペリエンスの活動と並行して、自分がギターとヴォーカルを担当する『ファット・マットレス』というバンドを結成。69年2月のロイヤル・アルバート・ホール公演で、エクスペリエンスの前座としてデビューしています。その後の全米ツアーではエクスペリエンスのサポート・バンドとして、2つのバンドを掛け持ちしたりしていました。 69年6月29日デンヴァーで行われた『デンヴァー・ポップ・フェスティヴァル』を最後にエクスペリエンスを脱退、これ以降ジミ・ヘンドリクスとは一度も活動をすることがありませんでした。 ジミと分かれた後70年代に入って、アメリカで『ロード』というトリオ・バンドを結成し、1枚のアルバムを作成していますが、成功には至りませんでした。なおこの『ロード』ではベースとヴォーカルを担当しています。ギターは元・レア・アースのロッド・リチャーズ、ドラムは後にストレイ・ドッグを結成するレス・サンプソンでした。そして72年頃には『フェイス』というバンドで活動をしています。この『フェイス』のメンバーには、キース・レルフ(元・ヤードバーズ、ルネッサンス)やリック・グレッチ(元・ファミリー、ブラインド・フェイス、ジンジャー・ベイカーズ・エア・フォース、トラフィック、ラマタム、後・KGB)、ミッチ・ミッチェルらが在籍していました。 その後『ノエル・レディング・バンド』を結成、75年と76年にアルバムを発表しています。このバンドには、当時、シン・リジィを脱退したギタリストのエリック・ベルが在籍していました。その後は目立った活動はしていないようです。 ミッチ・ミッチェル John "Mitch" Mitchell (on DRUMS)スタート1947年7月9日生まれ。イギリス・ミドルセックス州イーリング出身。小さい頃からテレビやCMに出演していて、将来の俳優を目指していました。その後、64年頃、『ライオット・スクワッド』というバンドでレコード・デビューしています。そして、ジミのバンドのオーディションを受ける前は、ジョージー・フェイム(ピアノ)のグループでドラマーとして活動をしたりしていました。 プレイの特徴ジャズ・ドラマーのエルヴィン・ジョーンズが好きで、スティックの持ち方もレギュラー・グリップ・スタイルで、ジャズ・ドラマーの影響があります。トリオ・バンドの音の隙間を埋めるように、これでもかと言うくらい、手数の多いドラミング・スタイルです。クリームのジンジャー・ベイカーもジャズ・ドラムに影響を受けています。ジミとの活動69年6月にエクスペリエンスが消滅した後は、一時期ジミとの活動から遠ざかっていました。しかし、『バンド・オヴ・ジプシーズ』が70年1月に空中分解した後、再びジミと活動を始めました。結局、ジミとは一番長い期間、活動を共にしたことになります。ジミの死後は、スタジオにて未完成のテープにドラムをオーバー・ダビングしたりもしていました。 ジミと分かれた後その後、イギリスに戻っていましたが、72年にアメリカに渡って『ラマタム』というバンドを結成しています。メンバーはギター、ヴォーカルにマイク・ピネラ(元・アイアン・バタフライ、ブルース・イメージ、後にニュー・カクタス・バンド)、ベースがリック・グレッチ(元・ファミリー、ブラインド・フェイス、ジンジャー・ベイカーズ・エア・フォース、トラフィック、後にKGB)、女性ギタリストのエイプリル・ロートンなどでした。
しかし、アルバム1枚をリリースして脱退、その後はノエル・レディングらと『フェイス』というバンドで活動をしたり、一時期はポール・コソフ、アンディ・フレイザー(元・フリー)やビル・ネルソン(ビー・バップ・デラックス)らとセッションをしていたこともあったようです。 最近の姿をヴィデオ『メイキング・オブ・エレクトリック・レディランド』にて見ることができました。ドラム・セットに座ってインタヴューを受けている姿から想像して、まだ現役でやっているな、という感じを受けました。 |