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2002.2.1改訂

トリビュート・アルバム(エディ・クレイマーによるプロデュース)

 
STONE FREE (A TRIBUTE TO JIMI HENDRIX) / 1993
JacketWEAジャパン(REPRISE) WPCP-5639
Execitve Producers : Jeff Gold, Eddie Kramer, John McDermott, Michael Ostin

ジミのエンジニアだったエディ・クレイマーの考えを発展させ、1年半という期間をかけて、製作されたというトリビュート・アルバムです。
聴きどころは、シックのメンバーをバックに弾きまくるクラプトンの2.、ジェフ・ベックとシールの6.、スラッシュ(ガンズ・アンド・ローゼズ)とオリジナル・バンド・オヴ・ジプシーズをバックにポール・ロジャースが歌う10.あたりでしょうか。
バディ・ガイ演奏の "Red House" なんてのもおもしろかった。プリテンダーズのクリッシー・ハインドが歌う8.も魅力的です。
13.にはジャコ・バストリアスのベースがクレジットされているけど、生前に録音されていたものをミックスでもしたのでしょうか。

  1. Purple Haze / Thr Cure
  2. Stone Free / Eric Clapton
  3. Spanish Castle Magic / Spin Doctors
  4. Red House / Buddy Guy
  5. Hey Joe / Body Count
  6. Manic Depression / Seal and Jeff Beck
  7. Fire / Nigel Kennedy
  8. Bold As Love / Pretenders
  9. You Got Me Floatin' / P.M.Dawn
  10. I Don't Live Today / Slash and Paul Rodgers with the Band Of Gypsys
  11. Are You Experienced? / Belly
  12. Crosstown Traffic / Living Colour
  13. Third Stone From The Sun / Pat Metheny
  14. Hey Baby(The Land Of The New Rising Sun) / M.A.C.C.
 

IN FROM THE STORM / 1995
JacketBMG BVCP-895
Producer : Eddie Kramer

ヘンドリックス没後25周年になる1995年に発表された、トリビュート・アルバムです。
CDオビのコピーには
「ジミの遺志を受け継ぐ究極のトリビュート。ジミの遺志を受け継ぐ分子として、様々なジャンルで活躍するスーパー・スターたちが集結!!超豪華、夢の顔合わせによる究極のトリビュート・アルバム!! 」とあります。
どのトラックにもバックにはオーケストラ(ロンドン・メトロポリタン・オーケストラ)の演奏が入っており、このアルバムより2年ほど前に発売された、同じトリビュートものの『STONE FREE』 "A Tribute To Jimi Hendrix" とは、やや志向が違っています。
アーティストは新旧、ジャンルを超えての参加で、プロデューサーのエディ・クレイマーなど、まとめるのが大変だったのではないでしょうか。
参加メンバーにノエル・レディングやバディ・マイルス、ビリー・コックスの名前はあったのですが、ミッチ・ミッチェルの参加がなかったのはなぜ?
オリジナルを知っていれば知っているほど、おもしろく聞くことができると思いますが、逆に原曲を知らずに後から聴くというのも(出来たら)いいかも知れないですね。
個人的にはオーケストラなしでの演奏を聞きたかったところですが、参加ミュージシャンの豪華さだけでも満足です。アルバムラスト、思い入れたっぷりに歌うブライアン・メイの "One Rainy Wish" が感動的でした。この曲でドラムをプレイしているコージーに合掌。
  1. ...And The Gods Made Love
    vo:Doug Pinnick(King's X)
    perc:Tony Williams, Richie Garcia

    アルバム、エレクトリック・レディランドの一曲目。ほぼ完全コピーで始まります。

  2. Have You Ever Been(To Electric Ladyland)
    vo: Buddy Miles, Doug Pinnick(King's X)
    g: Steve Lukather
    b: Stanley Clarke
    d: Tony Williams

    一曲目の途中からストリングが入ってきて、この曲 に続き、バディ・マイルスがソウルフルに歌います。リード・ギターはスティーヴ・ルカサー、ベースはスタンリー・クラーク。

  3. Rainy Day, Dream Away
    vo: Taj Mahal
    g: Robben Ford
    b: Stanley Clarke
    d: Tony Williams
    k: Mike Finnegan
    ts: Everett Harp
    conga: Richie Garcia

    渋い声を聴かせているのは、タジ・マハール。オリジナルでは、ジミが(鼻?)息を”ウッ”と吸う音が入っているのですが、ここでもその通りに真似をしていて、思わずニヤリとしてしまいました。
    ロベン・フォードのギターがいい音しています。オルガンはオリジナル・レコーディングにも参加していたマイク・フィニガンが再び弾いています。

  4. The Wind Cries Mary
    vo: Sting
    g: John McLaughlin, Dominic Miller
    b: Sting
    d: Vinnie Colaiuta

    スティングがベースを弾きながら歌っています。実に味わい深い。ジョン・マクラフリンのリード・ギターが凄い。凄いんだけど、曲から浮いている感じがします。

  5. Spanish Castle Magic
    vo: Sass Jordan
    g: Carlos Santana
    b: Stanley Clarke
    d: Tony Williams

    サンタナのギターにスタンリー・クラークのベース、トニー・ウィリアムスのドラムスという、オールスター・ゲームのようなメンツでの演奏です。
    リード・ヴォーカルのサス・ジョーダンって初めて聞く名前だけど、カナダ出身でストーンズやフェイセズに影響を受けているヴォーカリストらしい。1990年代始め頃、ソロ・アルバムも発表しているようです。

  6. Little Wing
    harp: Toots Thielemans
    violins, violas, celli, oboe, clarinet, horns: London Metropolitan Orchestra principals

    オーケストラのみをバックにトゥーツ・シールマンスのハーモニカが哀愁のあるメロディーを奏でています。実にいい感じですね。このアルバムの中では、一番まともです。原曲の良さをあらためて実感しました。

  7. In From The Storm
    vo: Corey Glover
    g: Eric Schenkman (Spin Doctors)
    b: Billy Cox
    d: Dave Abbruzzese

    ヴォーカルはコリー・グローヴァー(リヴィング・カラー)、ギターはエリック・シェンクマン(スピン・ドクターズ)そして、ベースはビリー・コックスです。
    メイン・リフをオーケストラにてやっているけど、ちょっと無理があるような感じがしました。

  8. Drifting
    vo: Corey Glover
    g: Steve Vai, Hiram Bullock
    b: Billy Cox
    d: Tony Beard

    これはオーケストラがとてもしっくりハマっていて、GOOD。ヴォーカルのコリー・グローヴァーもいい感じ。
    スティーヴ・ヴァイのギターも曲に合っていて、ジミの雰囲気を良く出しています。ちなみに、この曲もベースはビリー・コックスです。

  9. Bold As Love
    vo: Paul Rodgers
    g: Steve Vai
    b: Bob Daisley
    d: Tony Williams

    1993年のトリビュート・アルバムにも登場していた、ポール・ロジャースが歌います。この人何を歌っても上手ですね。
    リード・ギターはスティーヴ・ヴァイ。ここではオリジナルに忠実に弾いています。ベースはボブ・ディズリー(リッチー・ブラックモアと一緒にやっていたっけ)。ドラムはトニー・ウィリアムス。
    最後は "Third Stone From The Sun" のフレーズで終わります。

  10. The Burning Of The Midnight Lamp
    vo: Doug Pinnick(King's X)
    g: Eric Schenkman (Spin Doctors)
    b: Noel Redding
    d: Dave Abbruzzese

    ダグ・ピニック(キングスX)のヴォーカルにエリック・シェンクマン(スピン・ドクターズ)のギター、そしてベースはなんとノエル・レディング!
    オーケストラによるメインリフは原曲のイメージが強いだけに、なんか拍子抜けしてしまいました。

  11. Purple Haze
    vo: Buddy Miles
    g: D.D., Michael Hill, Steve Lukather
    b: Bootsy Collins
    d: Dennis Chambers

    バディ・マイルスが歌います。ベースにブーツィー・コリンズ、バーニー・ウォレルのキーボードという、P-FUNK軍がバックです。これは、個人的に気に入っています。
    スティーヴ・ルカサーが弾くリード・ギターの後は何故か「フォクシー、レイディー」と連呼しながらのエンディング。

  12. One Rainy Wish
    vo: Brian May
    g: Brian May
    b: Neil Murray
    d: Cozy Powell

    クイーンのブライアン・メイがギターを弾きながら歌います。ブライアン・メイのリード・ヴォーカルは初めて聞きました。気合入っています。エンディングにかけて、ブライアンによる歌詞が追加されています。
    ベースはニール・マーレイ。そして、ドラムはなんとコージー・パウエルです。オーケストラなしのトリオの演奏で聴きたかったな。これも原曲の良さを実感しました。
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