月斗筆跡集

その

   

松本正氣宛て句葉書集 その六

(昭和21年承前)

 

 蟹の子の此処にも遊ぶ湯殿かな  月斗

 

 

旅暑し難行苦行打重ね    月斗

川行水山に夕つつ光りけり  月斗

 

 太閤の余憤とばかり残炎に   月斗

横になれば眠ってしまふ蟲遠音  月斗

 

  藷掘て麦の用意や片山家  月斗

 

  あるじ塗りし壁とよ冬の趣に  月斗

 

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