松本正氣短冊

 

春を呼ぶ秒読みをする軒雫

月斗忌の淋しさ何に例ふべき

花の句を一所懸命作りけり


一掬の春潮色の無かりけり

苗札のカナ文字は読め少女像

芽が己に二人静であることを

 

千早振る神々とピクニックせん

虎杖の酸っぱさ少年時代へ直結

夕されば仏が辻に金龍の現れて這ふ草焼の頃

次へ

正氣ページへ戻る