5月11日(日)

Dive 1 みのわ内側

アオヤガラ<アオヤガラ Yg>

大きいものから小さいものまで、あまりにも普通に見かけるので、普段注目する事がほとんどないと思われる魚のひとつ。
非常に特異な体型をしているのでおもしろいのだが、細身で存在感がなく、印象にはのこらない。
実は意外に保護色なんだと感じたことはないだろうか?
保護色と言うと岩場の魚が、周囲の岩にほぼそっくりに化けたりすることは人を感動させるインパクトにたけていて有名なのだが、本当に目立たないと言う点ではひょっとしてアオヤガラの様な魚の方が上なのかも知れない。
では、その体色変化(これも地味なのだが。)としては、写真のような緑色(実は見つけたときはもう少し緑色っぽかったのだが警戒して逃げかけのため、ちょっと褐色に変化中。)、当然、後ろにある海草の緑にあわせている様子。
砂地の底部にいるときは薄い褐色で砂地の色に、中層に浮いているときは薄い青緑っぽい色、しかもこの手の色の場合いずれも半分透き通ったような印象もいれて、なかなかのテクニックぶりだ。
しかし、寝てるとき(図鑑によると興奮状態の時も)なんかは、結構白黒の縞模様になっていることも多く、見つけやすくなってしまっているのはちょっとマヌケ?!
気が、ゆるんでいるからかなあ?
まあ、小さいときを覗いてあまり敵がいるとも思えないので、どちらかと言えばハンティングのための保護色と言う意味の方が、大きいのだろうけど。

キセワタガイsp キセワタガイsp

<キセワタガイ sp>

知っているものにとっては、この時期の”みのわ内”ポイントの風物詩?的な、この生物。
砂地の上に結構な数の群?になっているので、いるところにはたくさんいるのだが、群のまま移動するので、その時々いる場所が変わる。
動きは結構早く活発に動き回り、他の個体と会うとからまりあって立ち上がりまたすぐにほぐれて離れる、といった行動を繰り返す、また、なにかのキッカケで、水中に1mほど泳ぎ上がっては落ちるというへんてこな行動もする。
調子のいいとき(潮の加減か何かで気分のいいとき?なのだろうか。)なんかは群の多くが一斉にひらひらと浮かび上がっては、落ちたりするらしく、なかなかの光景だそうだ。
とにかくウミウシにはあまり興味がない自分でさえ、なんだか、ちとかわいくて見ていてあきない、不思議な奴である。
今回、詳しい人の助言でウミウシの仲間の”キセワタガイの一種”と言うことなので、spで。

タツノイトコ<タツノイトコ>

もうひとつ風物詩的生物、タツノイトコ。
このあたりにはそもそもプランクトンが多いようなのだが、特にこの時期にはイサザアミの一種のようものが非常にたくさん発生する。
それを目当てに砂地にある古いロープのある場所なんかに、このタツノイトコが寄ってくるようである。
今回は2個体しか見なかった。
ちょっと時期が遅かったのか?まあ毎年条件が同じでは無いけれど、やや残念。
タツノオトシゴの仲間なので、お腹の育児嚢で子育てをするタイプで、今回の2個体は大きさこそ差があったけど、両方ともお腹が膨れた状態だったのでオスで、現在育児中と思われる。
ちなみにヨウジウオとの違いは、おおまかには尾鰭が有るか無いかだが、タマゴから生まれた直後にはタツノイトコの子供にも尾鰭が有るのだそうだ。
そして出産後は浮遊生活をするというところは、出産後すぐにシッポでものにつかまる能力のあるタツノオトシゴと違っているところで、やっぱりヨウジウオとのちょうど中間と、いった感じの生物である。
有名なタツノハトコとの違いは、以前体にフサフサがあるのどうのと、いい加減なことを言っていたが、背鰭基底部の肉の盛り上がり具合に違いがあるらしい、今度見て見よ!

Dive 2 みのわ内側

<セミホウボウ Yg>

う〜〜、写真がない。
セミホウボウは時々見かけるのだが20p位の大きな奴ばかりで、今回の5p位のオチビさんは、ぜひ撮ってみたかったのに、なんとここでカメラにトラブル発生!シャッターがどうやってもきれない?結局この2本目は写すことが出来ずにエキジット、後で調べるとシャッターを押すべきハウジング内部のシュャフトのネジがゆるんで、あさっての方向に向いていました。(みなさんも器材の整備には気をつけましょう!くやしい!)
さて、小さいセミホウボウは羽(もちろん胸鰭のことダヨ。)を、拡げずに砂地の上にうずくまっていると痩せたハリセンボンといった感じで、最初何なのかな?と思った。
近づくと羽を拡げた、例のポーズに・・・「オオッ、セミホウボウじゃん!」。
成魚は体が長くて羽を拡げると扇形ーと言う印象だが幼魚は、真ん丸ッ!っていう感じ、しかも羽の目玉模様がくっきりしていて非常に、かわいい!
極めつけに、第1遊離棘を不安げにピョコピョコ、立てる仕草も格別っす。
ああ、今度はいつ会えるものやら・・・・。 

modoru