1980年製 HD−28 Custom
シリアルナンバー 423602
Yamachanさん 所有 2006.7.8UP
Yamachanさんのコメント
はじめましてYamachanと申します。
今回紹介するD28は私がはじめて買ったMartinGuitarの”HD28 CUSTOM”です。現在は数本所有していますが、やはり最初ということで一番愛着があります。
シリアルナンバーは423602番の1980年製です。
大学の時、ブルーグラスに興味を持ち、マーチン(HD28)が欲しくなり、当時、札幌にあった「ANエンタープライズ札幌校」にギターを見に行ったところ、レギュラーのD28しか在庫がありませんでした。
同店でもらったプライスリストに”HD28CUSTOM"の登載があり、店員に仕様について尋ねたところ、「まだ日本に入ってきていないので、わかりません。」という返事でした。まあ、買うつもりだったので、その場で予約したのですが、「日本にいつ入ってくるかわかりません。」という信じられない状態での予約でした。半年くらいの覚悟で待っていたところ、3ヶ月くらい過ぎて「アメリカへ行く用事がったので、帰りに担いできました。」というとぼけた連絡があり、やっと念願のマーチンが手に入ったわけです。入手してみると不思議な仕様で、気になり、ANエンタープライズの本社に手紙を出して聞いたところ、ANエンタープライズが「34年製仕様」という注文で発注したとのことです。おそらくこの出来を見て、何本か注文する予定だったようで、本社を経由せずに直接、私の手に渡ったため、この計画は頓挫したようです。(そのような訳で、当時、世界でこれ一つしかない仕様だったようです。)
さえ仕様ですが、ヘッドストックは非常に角ばっており、ネックは極端な三角です。ポジションマークはダイヤモンドでべっ甲模様のピックガード。しかしペグはシャーラーでサドルは通常のショートタイプという中途半端な仕様です。ネックブロックにはシリアルナンバーと”CUSTOM"のみが刻印されています。サイドとバックは残念ながらインデアンローズウッドです。 買った当時から非常に軽く、このギターを弾いた人からも「異常に軽い」と言われて、気にしていたのですが、購入してから15年後くらいにリペアマンに見てもらう機会があり、同人曰く「塗装が通常の半分くらいの厚さで、ミスでなく、マーチンが何らかの意図で薄くしていると思う。」とのことでした。そのせいか、非常に立ち上がりのいい、バランスのいい音です。 |