書き込み欄へ
ヘルプ
お名前 Name: ウクレレ
マーチンのマホガニーといえばウクレレも大量生産されていたとおもいます。
さて、このウクレレの材はキューバなのでしょうか?ホンジュラスなのでしょうか?
ギブソン大仏のお話では
>1917年からネックにホンジュラス
との事ですから、ウクレレはほぼすべてホンジュラスですか?
どなたか、情報ありませんでしょうか?
また、オールマホガニーの場合、
ネックとボディで別の種類のマホガニーを使っている事はあるのでしょうか?
質問ばかりですみません。
[2005/09/10 23:14:39]
お名前 Name: ギブソン大仏
どうやらC氏さんのおっしゃるように「遠達性に劣る」といのが正解のようです。
勉強になりますです。
Gakuさんクラッシックはお詳しいですね。トーレスは「音が小さい」というのを
どこかで聞いたのでトーレスの話はとばしました。
[2005/07/15 21:52:44]
お名前 Name: gaku
クラシックギターは、約100年前のトーレスで完全に分かれます。
それ以前のギターは、室内での演奏がメインでしたが演奏会の規模が大きくなるに従い
対応しきれずに徐々に衰退してトーレスの時代は、言わば暗黒期でした。
トーレスは、ただ単に名工と言うだけで無くギタリストと組んで無数の実験を行い
ギターに改良を加えて現代のクラシックギターの基礎を作り上げました。
(従って初期と後期で当然かなり違うギターになります)
ボディー材についても色々実験を行い結局残ったのがローズ、シープレス、メイプルでした。
その後ギブソン大仏さんが書かれたセコビア以後さらに巨大会場での演奏を目指してローズに収束します。
(余談ですが当時のセコビアのギターは、正確にはラミレス工房にいたサントスエルナンデスが
製作したギターで一般にはサントスで通っています。)
ボディー材としてマホがどうかですが重さの問題ではなく(シープレスの方が遥かに軽い)
C氏が書かれています遠達性の要素が最大の要因です。
もう一つは、戦前は本物のガット弦でしたので音の分離もいま一つだった様です。
ネック材としてのマホは、音色を作り上げる上で(トップクラスでは、)重要な要素です。
クラギの最高級機種のネックはマホとセドロが使われますが
どちらが良いのではなく音作りの一環として選択されます。
またマホでもどれを選ぶかは、これも音作りの一環として選択されます。
(主に個別の重さで判別している場合が多い)
余談ですが楽器として見た目の綺麗さを追求する点ではピアノ(欧州の最高級クラス)が
一番凄くマホの場合は、
http://www.bechstein.de/dtsch/Instrumente/Bechstein/Bech_Klaviere/Bech_Klaviere_Bilder/11a.jpg
(これはベヒシュタイン)
これなど実物はもっと綺麗で惚れ惚れ見てしまいます(笑)
ついでながら
http://www.steingraeber.de/fluegel/english/pic-five-big.jpg
(これはシュタイングレーバー ドイツバイロイトにある世界でもっとも古いメーカーの一つで
日本では全く知られていませんがドイツ本国で現在最高のピアノと評価されています。
(スタイン ベーゼン ベヒより評価が上))
これはマッカーサーエボニー(縞黒檀)でここまで縞黒檀が綺麗だとは、思ってもいませんでした。(笑)
[2005/07/15 11:52:21]
お名前 Name: 家具屋2人目
いつの間にか家具屋談義に…?
家具用材として「致命的」と言うことはないですね、言い過ぎでした。家具用材として
「ズバ抜けている」と言う感じが私には無かったもので、つい。
仕事はもともとはデザインでした。スーパーレジューラとか、ミュラーとかの「強い材
で細めの物を作る」のが好きなんですよ、元々。
木目についてはこれは単なる好みですから…。サペリとかは好きなんです。
ところで、サペリはアコースティック楽器でも最近見かけますが、ウォールナット等は
使われませんね。ウォールナットのネック(エレクトリックですが)は細くても靭性が
感じられて、非常に感触がいいのですが。
[2005/07/14 21:57:05]
お名前 Name: 家具屋1人目
家具屋2人目様
元祖マホガニーの細いねこ脚に凝った彫刻を施したものなんか見事ですものね。
もともと粘りがない材ですから曲げには向かないことは承知しております。
しかし、それだけで致命的とは、ちょっと材が可哀想な気もします。椅子職人様でしょうか?
Yチェアだけが椅子ではないですし、椅子だけが家具ではないでしょう。(笑)
素直な木目がお嫌いですか?私、総柾取りの桐箪笥なんか惚れ惚れしながら見てしまいます。(笑)
勿論、杢も大好きですよ。
ブラックウォールナットは良いですねぇ。私、アーチトップを所有しております。
[2005/07/14 21:02:57]
お名前 Name: 家具屋2人目
こんばんは、二人目です。
「マホガニー」と言ってしまうと話が曖昧になりますね。キューバとホンジュラスでも
実は比較的近い部類で、最近流通している「マホガニー」は実は非常に多種に亘ります。
私がこの業界に入った頃は、既にホンジュラスマホガニーは家具の「本体」としては使
えませんでした。突板(=化粧板)でしか使った事は無いです。
私は、ホンジュラスマホはそれほど良材とは思っていません。木目が素直すぎて面白み
が有りません(そう、私もホンジュラスの交錯木理は見たことがありません)し、脆い点
は家具の本体としては致命的です。(ザ・チェアは作れても、Yチェアは作れない…)
私のお勧めは、最近やや価格もこなれて来たブラックウォールナットです。エレクト
リックベース等では以前良く使われていましたね。次いでチークでしょうか。楽器で使
われることは無いようですが…。
[2005/07/14 19:44:18]
お名前 Name: C氏
クラシックギターにマホガニーが使われないのは
“音の遠達性に劣る”からでしょう。
[2005/07/14 07:30:34]
お名前 Name: ギブソン大仏
家具屋2人目さん、今度、西インド産やホンジュラスマホガニーの写真を撮って
アップしてみようかと思います。また感想聞かせてください。
家具屋1人目さん、クラッシックギターにマホガニーのバックが使用されないのは
音の重量感の問題だとおもいます。
(クラッシックギターの話はGakuさんが専門なので突っ込まれそうですが...)
クラギは鉄弦と違いダイナミックスが凄いですから、大きな音のときに、マホガニー
の比重の軽さが音にでてしまいます。
クラギが室内楽器の時代で、音量が求められていないときは、クラギもマホガニーを
バックに使用しておりました(トーレスの時代)
1916年に1000人収容のパウラ音楽堂でアンドレスセゴビアが愛器ラミレスで
「無謀!」といわれたコンサートを成功させた日からクラギの大音量化がはじまります
。
するとそれまで見えてこなかった木の特性がより鮮明になっていきます。
鉄弦の小さなダイナミックスでは気にならないマホガニーの音の重量感(比重の軽さ
による)が、クラギではハッキリ聞きとれます。
言い過ぎかもしれませんが 「除夜の鐘」のような重厚な音がほしいときでも、マホ
ガニーバックでは「張りぼての鐘」のようになります。
[2005/07/14 01:05:45]
お名前 Name: 家具屋1人目
こんにちは、一人目の家具屋です。(笑)
マホガニーの話しは以前に書いたと思いますので、繰り返さないほうが良いですね。
楽器材に限定せずに、木材の性能として特にホンデュラス産のマホガニーはズバ抜けています。
匹敵するものを見つけるのは難しいぐらいで、広葉樹の中ではチークぐらいでしょう。
しかし、元祖?マホガニーの人気も根強いようで、元祖の色に似せるように濃く着色されます。
家具もギターも同じようで殆ど習慣化しています。今のマホガニーをクリアで仕上げたら、、、
”えーーっ、うそ、これ、マホガニーじゃないよ!”と、言われそうで怖い。(笑)
しかし、マホガニーを楽器の胴に使っているのはスティール弦ギターぐらいですか?
クラシックギターはローズ、ヴァイオリンはメイプル、管楽器でも使わないですよね?
打楽器では使われているかもしれませんが。。。
そもそも一番初めにローズやメイプルをスティール弦ギターの胴に採用したのは、
既にクラシックギターやヴァイオリンで定評のある材を流用したのか?
うーん、ローズやメイプルは楽器材としてオールマイティーなのか?
それともマホガニーはスティール弦ギターとの相性が特に良いのか?
なんとも無知丸出しの下らない呟きで申し訳ありません。(笑)
[2005/07/13 23:27:56]
お名前 Name: 家具屋2人目
ギブソン大仏さん
>戦前のギターを数多く見る間にその木目の素晴らしさとはうらはらに、その木目に
>そって凹凸が物凄くて、なかにはその凹凸に耐え切れずに、ブツケタわけでもない
>のに割れてしまうギターが多かったのです。
なるほど、そういう経験がおありなのですね。私は逆に数百年を経たアンティーク家具
でも、接合部分等の痩せが少なく、しっかりとした物を見ていますので…。
杢の状態を含めた材の採り方、乾燥の方法等で違いがあるのかもしれませんね。
私も勉強になります。
[2005/07/13 23:24:23]
お名前 Name: ギブソン大仏
家具屋二人目さんレスありがとうございます。
はじめ西インド諸島産に興味を持ったのは古いギブソンギターでした。はじめてバッ
クのマホガニーをみたときに、そのあまりに見事な木目に「あれっ?ハカランダな?」
と思ったほどでした。戦前のギターを数多く見る間にその木目の素晴らしさとはうらは
らに、その木目にそって凹凸が物凄くて、なかにはその凹凸に耐え切れずに、ブツケタ
わけでもないのに割れてしまうギターが多かったのです。
下のところで紹介した材木のホームページに書かれている西インド諸島マホガニー
の特徴が私の上記の経験値から照らし合わせて合致している部分が多かったので
引用させていただきました。
http://www.wood.co.jp/wood/index2.htm
(ウエストインディアンマホガニーとなってます)
もちろん家具屋二人ねさんのほうが経験値が私以上いあると思いますので、私も
もう一度調べてみようと思います。もし間違っていた場合はすぐに訂正しますので
いろいろ教えてください。これからもよろしくお願いします。
[2005/07/13 22:32:33]
お名前 Name: 家具屋2人目
http://www.sobellguitars.com/index.htm?http://www.sobellinstruments.com/Info_Simpson.htm
ここでは未だにキューバマホガニーを使っているビルダーの話しが出ています。
「キューバマホガニーはホンジュラスより密度が高く、クリアな音が得られるだけで
なく、安定性や堅牢さを犠牲にすることなく、よりスリムなシェイプにできる。」
と書かれています。
ギブソンはエレクトリックでもホンジュラスを採用し、ネック折れが多発してしまった
時期がありますね。現在はメイプルにしたり、他のマホガニーで対応している様です。
ホンジュラスは狂いは少ない部類になりますが、堅牢性では低い部類です。
[2005/07/13 20:53:34]
お名前 Name: 家具屋2人目
ギブソン大仏さん、私も一人目の「家具屋」さんと近い認識です。
西インドさんの「本来の」マホガニーはキューバ(ン)マホガニーとも呼ばれ、今では
枯渇して殆ど見られる事は無くなりましたが、ホンジュラスより堅牢で重い材です。
乾燥の初期を除いて狂いが少なく、加工も比較的容易で強いため珍重されていました。
ホンジュラスマホは本物マホガニー枯渇後の代用材です。目理は直通で交錯は無いのが
普通です。交錯木理によるリボン杢は、アフリカンマホガニーと呼ばれる種類(多数あり
ます)の一部、また、サペリ(マホガニー)等に良く見られます。
[2005/07/13 20:39:53]
お名前 Name: ギブソン大仏
Gakuさんレスありがとうございます。
ホンジュラスマホガニー以外で棹に黒檀等をプライせずに使うメーカーはフラットト
ップでは私の調べたところはなかったです。
西インド諸島産を使うメーカーはたいていバックにつかい、ネックにはシダーやセド
ロやメイプルのプライ加工をしているものを使っております。
クラッシックギターまでは残念ながら各作家の使用材等調べたことがなかったので
Gakuさんのレスは大変勉強になります。
もちろん私の書いてあることはすべて正しいとは思ってないですし、現時点でわかっ
ていることを書いただけで新しい発見があれば即座に訂正するつもりです。
また仕事に戻りますので、また情報があればよろしくお願いします。
[2005/07/13 11:58:58]
お名前 Name: gaku
本来のマホガニーは、クラシックギターに主に用いられる長期間の自然乾燥を行うと
プライなどの技法を用いなくてもネックに十分使用できます。
現在では、極めて入手困難な状態ですが超高級クラギには、ホンジュラスではなく
本来のマホガニーを使用しているケースがたまに存在します。
ロベス・プーシェ(歴史的名工)はマホガニーネックを好んで使用しましたが
ホンジュラスネックは一本も無かったと思います。
本来のマホガニーは十分な乾燥を行った場合は、極めて強靭なネックになります。
ダニエル・フレドリッシュ(現在クラギ製作者の頂点の一人)は、
ホンジュラスネックの場合ばらつきが大きくまた柔らかい為に
ネックのボディー側のブロックを大型化しないと耐久性に問題が出ると指摘しています。
(後からネックを取り付けるのではなく本来の一本棹は、ネックの周りにボディーを組み立てるのでそのボディーに入っている部分)
ただこれも十分な自然乾燥という量産性を無視した手段が必要になるのでおいそれと取れる物では有りません。
余談ですが
K.YAIRIでは、ネック材を大まかに切り出した後何年もわざと風雨にさらしています。
ネック材をいじめるだけいじめて歪みを出し切ります。
表面は風化しますがこれからネックを仕上げると狂いの少ない耐久性の有るネックに仕上がると言う事です。
[2005/07/13 11:30:39]
お名前 Name: ギブソン大仏
また間違えた!アップした写真に答えがありました。マカはフェリは
「ジャズ」「クラッシック」「ハワイアン」の3機種です。
「フォーク?」なんていいかげんなことを書いて申し訳ないです。
[2005/07/13 01:25:46]
お名前 Name: ギブソン大仏
マカフェリのジャンゴが愛用した「ジャズ」はバックが合板ですが
他の「クラッシック」と「フォーク?(フラツトトツプのギター)は単板です。
写真に書いてあるのは「あなたはインデアンローズかキューバンマホかアメリカン
メイプルかを選べる」と書いてます。
以前ムック本でマカフェリのある台数に「マホガニーバックが多いのはなぜだ?」と
書かれていましたが、たんにマホバックのオーダーが集中しただけだと思います。
[2005/07/13 01:21:18]
お名前 Name: ギブソン大仏
negiさんレスありがとうございます。
セルマーの材の解説のアップが間違えておりました。
正しくはこちらです
http://www.legal-speed.com/~matsu/kup/data/12309.jpg
http://www.legal-speed.com/~matsu/kup/data/12310.jpg
[2005/07/13 01:10:32]
お名前 Name: negi
セルマーのネックの3プライというのは
ヘッド・ネック・ヒールって意味じゃないでしょうか?
それから、トーンウッドは大抵マホを挟んだ3プライですね。
[2005/07/13 00:06:52]
お名前 Name: ギブソン大仏
家具屋さんレスありがとうございます。
交錯木理については、たしか題名が「木のはなし」に載っていたのをわかりやすく
説明させていただきました。
ホンジュラスマホガニーと西インド諸島産の比較については私が書くとどうも説得力
がないようなのでこちらの木材の専門家が開いているホームページを参考にしていただ
けたら幸いです。
ここの「木の情報発信基地 総合MENUの木材」をクリックして、サブメニューの
「世界の木材、樹木」でホンジュラスマホガニーと西インド諸島産(ウエストインデアンマホガニーとなつております)
http://www.wood.co.jp/wood/index2.htm
[2005/07/13 00:03:07]
お名前 Name: ギブソン大仏
解説し忘れましたが
エピフォンのサントドミンゴマホガニーは西インド諸島の島ドミニカ共和国の首都の名前。セルマーのキューバンは西インド諸島のキューバの意味です。
上記の会社はネックはメイプルのプライやウォルナットのプライのネックを使用して
おります。
[2005/07/12 23:41:43]
お名前 Name: ギブソン大仏
1915年ギブソン「J」カタログ
写真に見える「J」というのは、ギブソン社がはじめてだしたカタログナンバーが
「A」なので不定期にだされるカタログにはアルファベットが順につけられています。
1937年に「Z」まで使いきると1939年は「AA」からはじまります。戦後はこのアル
ファベットナンバーはカタログからなくなります。
http://www.legal-speed.com/~matsu/kup/data/12301.jpg
マホガ二ー材の種類
http://www.legal-speed.com/~matsu/kup/data/12302.jpg
1916年ギブソン「K」カタログ
http://www.legal-speed.com/~matsu/kup/data/12307.jpg
http://www.legal-speed.com/~matsu/kup/data/12303.jpg
マホガニー材の種類
http://www.legal-speed.com/~matsu/kup/data/12304.jpg
他のメーカーのマホガニーの種類
1939年エピフォンカタログ
http://www.legal-speed.com/~matsu/kup/data/12305.jpg
マホガニーの種類
http://www.legal-speed.com/~matsu/kup/data/12306.jpg
1932年セルマーカタログ
http://www.legal-speed.com/~matsu/kup/data/12308.jpg
http://www.legal-speed.com/~matsu/kup/data/12308.jpg
その材の説明
(おもしろいのはセルマーは戦前パリサンドルローズウッド(インディアン)を使用
していたこと。ただセルマーギターがイギリスで作られていたので、インドとはなじみ
がるので当然といえるかもしれない。それからセルマーはオーダーでバックをインディ
アンかマホガニーまたはメイプルを同価格で選択できたことです。
http://www.legal-speed.com/~matsu/kup/data/12308.jpg
すいません1959年のカタログ写すの忘れてきました。また撮りにいきます。
でもって1960年マーティンカタログ
http://www.legal-speed.com/~matsu/kup/data/12312.jpg
マホガニーの説明ペルービアンというのはペルー産です。
http://www.legal-speed.com/~matsu/kup/data/12313.jpg
[2005/07/12 23:22:26]
お名前 Name: ギブソン大仏
家具屋さん、レスありがとうございます。
とりあえずソースをアップしますので少しお待ちください。またいろいろ教えてくだ
さい。よろしくお願します。
[2005/07/12 22:40:21]
お名前 Name: 家具屋
ギブソン大仏様
ちょっとビックリしました。(笑)
私、ホンデュラス産を何度も扱ってきましたが、交差木理のものなんてありませんでした。
ギター材はほんとにユニークですね。わざわざ加工が大変な交差木理のものを探して棹に使うなんて。
「歪み」と木理の関係も面白いですね。そうなると素直な木理のものは歪み易いことになりますが?
マホガニーが家具材として本格的に使われ出したのは18世紀後半になってからです。
発見されたのは16世紀末なんですが、狂いが少なく大きい板が採れ腐り難いので、船舶や住宅が主な用途でした。
基本的に家具材はオークがいつの時代でも使われておりまして、17〜18世紀はウォールナットが多いと思いますよ。
[2005/07/12 22:07:16]
お名前 Name: ギブソン大仏
あっ!間違えた!南インドでクリック&ペーストしたんで全部が間違って
おります。西インド諸島産に訂正お願いします。
[2005/07/12 15:42:48]
お名前 Name: ん?
南インドでは無く西インド諸島ですよね?
[2005/07/12 14:00:18]
お名前 Name: ギブソン大仏
17世紀や18世紀のヨーロッパのアンテーク家具に使われているマホガニーは南イ
ンド諸島産マホガニーやメキシコ産マホガニーです。
アンテークの本をみてもらえばわかるのですが、マホガニーなのに上品な木目(黒褐
色のステインをいれて塗装すれば素人にはハカランダ区別がつかないほど見事な木
目!)と落ち着いた風合いから人気がありました。
1800年代から当然、ギターにも使われておりましたが、ある欠点のおかげで少々
限定的、または手間をかけなければならない代物でした。
それは「非常に歪みやすい!」というもので柾目で木どりしても木目の渦にそって強
力に波打ち、しだいに割れてくるのです。
音色としては、ホンジュラスマホガニーの比重平均0.6にたいして、0.75ぐらい
いの比重であり、ハカランダの0.9のちょうどあいだぐらいの比重であることから、ハ
カランダの「高音」とホンジュラスの「あたたかみのある音」の両方をあわせもったよ
うなバランスのいい音色です。
ネックに使われる場合も、その欠点である「強烈な歪み」のためにプライに加工して
使用されてました。
もちろん1915年頃までは、ネックに使用された木材のセドロやシダー、メイプル
などもプライ加工されますので、インド諸島産(メキシコ産も含む)だけが特別という
わけでもないです。ネックに要求される第一条件は「反らないこと!」ですから、プラ
イ加工は当たり前ですよね!
それが、なぜか1916年に突然、プライ加工しなくても良い、歪みの少ない、夢の
ような木が登場します。それがホンジュラスマホガニーです。
(なぜこの時期なのかわかりません、誰かがこの時期にその特性を発見したのだろう
と思います。ただ中米はこの頃内戦やらなんやらでゴチャゴチャだったのですが、ガテ
マラが1916年にアメリカ領になったのがなにか関係あるのかもしれません。
なぜホンジュラスマホガニーが歪みが少ないのかと申しますと交錯木理(リボン杢)
のおかげです。
普通、木が成長して大きくなるということは、右旋回しながら細胞が増えていくこと
で大きくなるのですが(だいたい左じゃなくて右旋回らしい)
交錯木理というのは時期により旋回が逆になる、つまりいままで右旋回でまわってい
たものが左旋回になり、また戻るということをくり返しながら成長するのです。
文字だとわかりにくいと思いますので、実験を...
「棒」「赤い色の毛糸」「白い色の毛糸」を用意してください。
棒に赤い毛糸を右旋回で下から上まで巻き上げてください(散髪屋さんのポールのよ
うに)
巻き上がったら毛糸を切ります。
次に白い毛糸を左旋回で下から上に巻き上げて、上までいったら切ってください。
それをしばらくくり返してある程度の大きさになったら、それを木にみたてて柾目で
切ってください(実際には切ることができないので想像でお願いします)
できあがった物は紅白の縦じまになるはずです。
しかも赤と白の繊維方向がたがいに逆向きで反発し合い、まるでプライのように安定
したものになるのです。これが交錯木理(リボン杢)です。
マーティンはギブソンから遅れて1917年からネックにホンジュラスを使用してい
ます。
ここで簡単な比較表
南インド諸島産マホガニー
色は血反吐のような暗褐色
木肌は荒い
美しい木目!
非常に歪む!
ホンジュラスマホガニー
色は薄く肌色、石英のようにきらきらした黄金色に見える。
木肌は普通
リボン杢がある
非常に安定している
南インド諸島産はその乱獲のため1945年ぐらいにほとんど姿を消しています。
日本も戦前は手に入ったのですが、戦後すぐにはいらなくなりました。
ボディのサウンドボードとしてネックはホンジュラス、ボディは南インド産(内戦
で手にはいらない場合はホンジュラス使用)と作り代えていたのですが、1959年
に南インド諸島最大の島キューバでカストロ政権が樹立するとアメリカと国交断絶になり!おかげで南インド諸島産の供給が停止、それからマーチンはペルー産マホガ二ーに
材料を切り替えたので、南インド諸島産マホガニーは本当の幻の材になりました。
[2005/07/12 11:37:42]
このテーマについての発言をどうぞ。Write about this theme.
※半角カナは使用しないようにしてください。文字化けします。
※改行は自動では行われません。適当な位置で改行をお願いします。
※書き込みボタンは1回だけクリックしてください。2回クリックすると2重投稿になります。
記事一覧に戻る