記事タイトル:マーチンのホンジェラス マホガニーの使用時期について 


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お名前 Name: 帰ってきた逃亡者   
 材木屋さん鋭い!その通りです。しかしホンデュラスマホガニーのくだりは
少し意見が異なります。今度まとめてアップしますね!

 …一年間ほど逃亡していたギブソン大仏でした!
[2003/09/20 05:22:41]

お名前 Name: 材木屋   
1930年代は多分「本物」のマホガニー(所謂キューバマホガニー)が使われていたはず
です。その後本物の枯渇により、当時は「タダ同然」の偽物マホガニーであった、
ホンジュラスマホガニーが使われるようになります。本物に比べると、やや柔らかく、強度等には問題がありましたが、メーカーとして背に腹は代えられなかったという事
でしょう。
その後ホンジュラスも希少化すると、さらに安い偽物を探し、アフリカ物等を使い始め
ます。でも、アフリカ物も(何種類かありますが)悪くは無いです。ホンジュラスよりも
強度的に強いものもあります。まあ、ほとんどマホガニーとは言い難い物も中にはあり
ますが。
また、所謂樹種としてのホンジュラスマホガニーは、今はそれほど高価では無いです。
少し前は米国内産のものであれば、アフリカ物と同じくらいでした。ごく最近の相場は
見ていませんが、そのときはアッシュとかがむしろ高かったですね。
[2003/09/06 21:26:12]

お名前 Name: SIRIUS   
>TAKE様

 おっしゃる通りですね。林業の人たちにも、ギターの世界の事情を理解してもらった
うえで、ギター向きの材が最良の状態で供給されるようにすれば、林業の人にも恩恵が
あるような、そんな特典があればいいのに、と思いますね。そうすれば、音楽の世界は
もっと豊かになるものと思います。

 木取りの話ですが、本来、材が安定供給されていた頃は、柾目なんて贅沢でもなんで
もなかったのだと思います。それ以外の部分にしたって、使い道はちゃんとありますか
ら。(おが屑のような部分にしたって、香水の材料になります。ローズウッドやシダーが
使われています。)
 いい楽器にはやはり柾目は必要だという認識も大切だと思います。ブレーシングにし
ても、柾目の材を使わないと、アコースティックギターのトップの部分は狂いやすくな
りますから。
 インディアン・ローズウッドも、ハカランダには劣る・・・みたいなことをよく言わ
れますが、本当にいいものの中にはハカランダに匹敵するものもあります。もっとも、
近年はそういうものも見つけにくくなってしまいましたが。
 いい材の育つ森が復活して欲しいと心のそこから思います。
[2003/07/20 02:02:02]

お名前 Name: TAKE   
私はラーメン好きですが、豚も、鶏も昔のように残飯などを食べさせて時間をかけて
育てるという事は無くなり、素の状態のスープのままでは決して昔のような味が出ない
そうです。配合飼料で短期間で育ったモノは同じ姿をしていても骨の材質が全然違うとか。
木だって合板全盛、使い捨て全盛の時代ですから。早く、安く作れないとやっていけ
ないということでしょう。それを思えば楽器の木取りの仕方、材質の云々の仕方という
のはあまりにも贅沢な世界のように思えます。それが無くたって餓死するわけでもなし。

ただ、思うのは楽器は非常に丁寧に作られ、買った人に大切に弾かれ、また使い捨て
ということはなく、上手くいけば何代にも渡って愛用される世界ですよね。
たかが1本のギターに100万以上、たかが一杯のラーメンに2万円、出そうと言う
人達が今でも現実に世の中にはいるわけです。だから、そういうののために、効率一辺倒
でない、本質を大切にする流れも一方で生き残って欲しいですし、なるべくお金を出す
なり協力するなりしてあげたいですね。楽器に使う材の量は微々たるモノだと思います
が、林業の人がそれだけの報いを得ることが出来るようになればまた風向きは変って
くるのではないかと思います。

ソノリケンのお話、興味深いです。種類よりも、その環境の方が材質を支配するという
事なんでしょうか。今はびっしり本柾目の天然印度ローズを見ても「なんだ..」なんて
言っている人が多いですが、そのうち「あの頃は]夢のような時代だった」になりそうな
気がします。
[2003/07/19 15:57:39]

お名前 Name: SIRIUS   
 改行作業を忘れていました。
 お詫び申し上げます。
[2003/07/19 01:48:34]

お名前 Name: SIRIUS   
>TAKEさん、こんにちわ

 TAKEさんのお話、なかなか興味深く読まさせていただきました。
 私の知っている話では、現状は難しいようですね。
 実際の話、植林・造林は私たちのように良い楽器を求めるゆえに、こうあって欲しいと思うような材質の樹木はなかなか育っていないようです。
 種から苗を育てて、といっても、実際は林業にたずさわる人々が収益を上げるのには、育つのが遅すぎるというのが実情のようで、種や小さい苗ではなく、もっと育ったものか、挿し木のようなもので行われているという話です。
 もちろん、育つのが早いものを植えれば、収益の点でも、国際的な視野の点でも、体裁は保つことができるということでしょう。
 林業の人々にとって、自分のところの木材が楽器に適したものに育つかどうかなんて、まったく頭にないことでしょう。
 したがって、育ちの遅いホンデュラス・マホガニーの種や苗木を植えるくらいなら、育ちの早い種のマホガニーを植えて育てた方がいいというわけです。

 また、ホンデュラス・マホガニーの苗木をもっと、育つのに優しい土地に植えるという考えも林業関係者はもっているようですが、こちらの方はもっと悪く、もう粗悪なものにしかなりません。
 例えば、インディアン・ローズウッドをインドネシアに植林したものがソノケリンと呼ばれる材になっていますが、明らかに別物です。色は薄く、目は粗く、触った感触も滑らかではありません。家具の材としてはいい値で取引されているそうですが、あんなものはギターには不適格です。

 ホンデュラス・マホガニーは本当に幻の材になりつつあります。あるとしたら、ヨーロッパの高級家具の倉庫の中くらいではないでしょうか?
[2003/07/19 01:45:06]

お名前 Name: TAKE   
こんにちは。確か現地での植林活動のページかどこかで見たのですが、
マホガニーの植林は種から苗を育てて、それを予め整えた予定地に植林していってた
気がします。どうせ種から蒔くのなら違う種類を植えて世代交代を繰り返して元から
その土地にある種に似せなくとも、最初から元の種の種を蒔けばいいのに、と素人考え
で思いました。
いくらホンジュラスマホの天然林が絶滅したと言ってもまさか種を採る木も無いほど
1本残らず無くなったわけではないでしょう。

これに関して私が理由かな?と思っているのは、植林に使う種類は「オオバ・マホガニー」と呼ばれるとても成長の早い品種だそうで、それが元のホンジュラスマホガニー
とは成長スピードが全然違う種類なので使用されているのかな?という推定です。
日本のたとえで言うと、8年以上かけてようやく出来上がる自然薯と、たった1年で
大きくまっすぐなイモの出来上がる長イモの違いでしょうか?同じような種類では
あっても、その材質が天と地ほど違うのはご存じの通りです。マホガニーの植林も
自然薯みたいな種類を使っていてはとてもソロバンが合わないのでしょうね。

一度本当のホンジュラスマホガニーを使ったギターを弾いてみたいですね。
スペックでホンジュラスマホガニー使用を謳ったギターは何度も弾きましたけれ
ども、材の地の色に古い超高級家具やカヌーなんかの輝くようなベージュ色や
目の細かい高級感が見られなかったので、たぶん、「ホンジュラスのへんで採れた、
もしくはホンジュラスマホみたいな」マホガニーだったのでしょう。
[2003/07/18 06:07:11]

お名前 Name: yoshi   
00-18さん始めまして、
1930年代前後に使われたマホガニーは、トロピカルマホガニーですよ。
私もいつ頃からホンデュラスマホガニーに変更されたのか、その後
アフリカンマホガニーなど他種のマホガニーに切り替わったか、時期的に
詳しい事は、分らないのですが、戦前はトロピカルマホガニーが使用されていました。
 トロピカルマホガニーは、一番良い時期の物だと思いますよ。
 材に黒い筋が多く見られませんか?
 
[2003/07/16 01:16:19]

お名前 Name: 00−18   
siriusu様お久しぶりです。早速のありがとうありがとうございました。
1930年前後のホンジェラス マホガニーを弾き感動しました。
奥が深い音で高域もまるで鈴のようでした。よくこのマホガニーはハカランダ
よりなると表現する人もいますが、私的に比較できないものだと思います。

> 一代かぎりの栽培では、本当の意味で類似した樹木にはならないんです。ですが、植
物遺伝学では、同じ環境に同じ種類の樹を植林すると、世代交代を繰り返しているうち
に、遺伝子が変異して、その土地でもともととれた(伐採できた)樹木に形質が似てくる
そうです。つまり、もし、マホガニーをホンデュラスで育てていたら、何代か後には、
往年のホンデュラスマホガニーとほぼ同質のマホガニーが伐採できるようになるはずな
んです。

そのとおりですね!勉強になりました。
[2003/07/15 09:20:14]

お名前 Name: SIRIUS   
>OO-18様

 ひさしぶりに書き込みをさせていただきます。

 使用期限に関しては、私もまだスティール弦に関しては知識が浅いので、正確なこと
は申し上げられません。

 ですが、特性や音に関しては、自分の経験を申し上げることはできます。
 音のことですが、これはもう別物と思っていただいた方がいいと思います。確かに、
現在、一般的に使われているマホガニーと似通った部分もあるにはあります。
 ですが、ホンデュラスマホガニーは、低域にこもりがありません。あの暖かさそのま
まに、輪郭のはっきりとした音が出ます。確かに、マホガニーだけあって、高域はそん
なに強くない材ですが、しっかりとした音です。
 古いマーチンのD-18を弾かせてもらったことがありますが、最近のもののような粒の
粗さはいっさいなく、まるでナイロン弦のような甘く、ウォームな音がしていました。
 低域は太く、丸みがあり、しかも濁りがないのです。
 実は、現行モデルを弾いたことがあったので、そのオールドを弾いた時は、ショック
でしばらく口が開けませんでした。
 もちろん、新品とオールドの違いはあります。ですが、あの音は、現行モデルを弾き
込んでも手に入らないと思っています。なぜなら、私自身、ホンデュラス・マホガニー
のギターを新品で手に入れて弾いたことがありますから。

 さらに、ホンデュラス・マホガニーは軽いです。この質量の差は歴然としており、そ
の違いもトーンの形成に大きく関わっているものと思います。

 マーチンがなぜ、ホンデュラス・マホガニーを使用しなくなったのか。
 これは明らかに、材が調達できなくなったということでしょう。
 ほかのギター・メーカーのHPをみると、ホンデュラス・マホガニーと記載していると
ころもあります。
 ですが、これらの多くは植林・造林されたものか、近在地域から伐採したマホガニー
のようです。
 残念ながら、これらは材としての個体差以前に、材質の点でも、質量の点でも、往年のものと同じというわけにはいきません。
 なぜかといえば、植林は、他の地域のマホガニーをそこに植林しただけで、成長する
と、すぐに、伐採してしまうからです。
 一代かぎりの栽培では、本当の意味で類似した樹木にはならないんです。ですが、植
物遺伝学では、同じ環境に同じ種類の樹を植林すると、世代交代を繰り返しているうち
に、遺伝子が変異して、その土地でもともととれた(伐採できた)樹木に形質が似てくる
そうです。つまり、もし、マホガニーをホンデュラスで育てていたら、何代か後には、
往年のホンデュラスマホガニーとほぼ同質のマホガニーが伐採できるようになるはずな
んです。
 ただ、生憎なことに、林業関係者にはそういう長期的な植林保護は受け入れられず、
樹木はただ一代限りで伐採されているというのが現状です。
 ホンデュラス・マホガにーの本当のよさを新品のギターで味わうのがいかに難しい
か、これでわかっていただけると思います。


 
[2003/07/15 05:03:34]

お名前 Name: 00−18   
マーチンのホンジェラス マホガニーの使用時期についてついて教えてください。
出来ればその特性や音、なぜマーチンはホンジェラス マホガニーを使用しなくなったのか
知りたいです。
[2003/07/14 12:22:28]

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