記事タイトル:マーチンはポリ塗装ですか? 


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お名前 Name: ストラディヴァリ   
ストラディヴァリは結構長生きをして、楽器の評判が良かったので裕福だったという話
です。それより、『師から教えられても師と同じではいけない。自分で工夫しないと本
当の実力ではない。』という弟子の育て方が、職人にはあったんですよ。「Aを100gだ」
で教えると、その「A」が在庫切れになった時や、過去に例がない事例には迅速な対
応ができなかったりしますからね。弟子はメモぐらいは見れたでしょうが、同じじゃだ
めだったんでょう。外弟子の一人にグァルネリがいましたが、全く異なるニスです。
今でも、ラーメン屋はそうかも知れないですが(笑)、況して、他店にまで出汁の製法を
教えたりはしないです・・・。

それが、あの時代のクレモナは、無名でも素晴らしい作品ばかりだったということは、
やはりニスというのは、製作家が試行錯誤の末に最後に到達する、彼らの“ラベルより
も確かなサイン”だったようです。
ビートルズ然り、チャーリー・パーカー然り。彼らが生れた背景には、無名のそっくりさ
んが沢山いたんです。決して、ビートルズやパーカーが大学で講義をしてそうなった
訳ではないんですね(笑)。

【楽器の値段】
さて(笑)、田舎の店先に何気なく飾られていたストラディヴァリの表板ですが、勿論、
店主は知らないです(笑)。飾り皿位の値段で購入したその人は、製作家の所へ持っ
て行き、ヴァイオリンにして貰うと、鑑定書を付けてストラディヴァリの値段で売れたと言
うから凄いじゃないですか?(笑)。
いい修理職人を一人知っていたので、元値の万倍になったという話です。
しかしギターの場合は、購入価格の半額近くになるとさすがに修理に出す人が少ない
らしくて、修理の名人にビビられたことがあります(笑)。飾り皿が千円なら五百円の、つ
まり2分の1倍の修理代しか出さない・・。だから改造の挙句元に戻らなくなると、新しい
のを買って古いのは捨ててしまう・・。う〜む。だからギター・メーカーは元値を下げら
れないのか・・、とその時思いました(笑)。
[2004/03/09 20:32:36]

お名前 Name: ねこはちろう   
だいぶ以前、20年だか30年だか前?に、たぶんNHK教育の番組で見たと思うのですが、
ストラディバリウスって、ニスだか塗料だか接着剤だかの調合を、弟子に伝える直前に、
亡くなってしまったのではなかったでしたっけ?
塗料といえば、Taylor社のギターの塗装は、「UV塗装」という方法を採用しており、
塗料を縫ったあと乾燥に要する時間が、他の方法だと数時間や数日かかるのに対し、
強力な紫外線を充てる事で数秒で完了してしまうそうです。
このため製造コストや工程の短縮、工場に乾燥用の場所が不要になったり、乾燥中に
ホコリがついてしまうことが無い、などのメリットがあるのですが、「新しい塗装方法」であるため、
製造から何十年もの年月が経った後、どのように変化するか事例が無いので予測できない、
という心配な点もあります。
[2004/03/09 00:11:24]

お名前 Name: ストラディヴァリ   
そもそも、何でニトロセルロース・ラッカーだったか?と言いますと、
「ポリエステルとラッカーを主体にした特殊技術は、抵抗力と美しさを半永久的に保つ」
などと言いましても、どうしてもニトロセルロース・ラッカーよりは固い皮膜で、表板を被う
ことになってしまっていたんですね。
そこで、表板をもっと自由に振動させてあげようと思ったら、従来は、やっぱりニトロ
セルロース・ラッカーでした。
しかし、ニトロセルロース・ラッカーにも欠点はあります。スタンドにかけておいた処、
ギターの尻を2本で支える部分がゴムだったので、そこが侵されて溶けてしまったり、
実にデリケートでした。日本の湿気で音が変ってしまうことも、海外のメーカーにとって
は大問題だったでしょう・・・。

ですから、そういう点を考慮しますと、耐久性があり、同時に振動に悪影響も与えない
新塗装というのを各社、開発する方向になるのでしょうね。“決して手間の問題なんかで
はないと思いますよ”。手間が惜しかったら職人なんかできません。またその手間が、
最終的には自分を有利にすると考えているのも、職人なのですから・・。だって、手間を惜しむためにこだわるというのは、おかしな構図じゃないですか?(笑)。

ではヴァイオリンの場合はどうだったでしょう?『クレモナのニスの秘密』と言うのは、
“寸分違わず真似ても”ストラディヴァリと同じ音は出なかった処から、彼がお墓へ持ち
込んだニスの調合が最後に怪しいということになって、言われていることなんです
ね(笑)。
それ位、塗装というのは人には教えない、製作家独自のものでして、事実、壊れたスト
ラディヴァリの表板が、田舎の店先に何気なく飾られていましたが、不思議な反射をす
るのですぐにわかったという伝説がある位です。

まあ、楽器工場を設立したいなら別ですが、量産には用がない人がニトロセルロー
ス・ラッカーにこだわっても意味がないと思うのですがいかがでしょう?実際の話、スト
ラディヴァリのニスを再現しようと思っても、炭化してしまって成分分析はできないし、
当時の材料の殆どが、今では入手不可能なそうですしね・・。「ニトロセルロース・
ラッカーの“生一本”でなければ嫌だ」というのは、極めて日本的な発想なのでして
(笑)、それだと何も書くことがありません。“元々ブレンドしかない”と解釈すべきなんだ
と思いますよ。

何か欠陥を指摘されたいようですが、それも違います。今まで塗装が欠陥の方がよ
く鳴っていたので、敢えてニトロセルロース・ラッカーを採用していたという話なので
すね。何も塗装しないのが一番鳴るそうですが、それだと5年で木が灰色になってしま
います。
[2004/02/29 18:45:13]

お名前 Name: ミンミン   
でもマーチンまでがポリを使用になったのは残念です。
長年、ニトロセルロースラッカー以外使わなかったのは、なんらかの
マーチン社の拘りがあったはずですから。。。。
[2004/02/27 17:20:21]

お名前 Name: 新米   
TONISさん良く理解できせん。情報によると000−28の製造過程に
問題が生じているようです。
[2004/02/27 06:10:53]

お名前 Name: Tonic   
>それとこれは便乗質問です。000−28ECの決定的な決定的な製造ミスの箇所とは
どこでしょう?(現在は改良されているかもしれません。)

EC SIGNATUREだとゆう事でしょう。(価格適に?)
[2004/02/26 17:58:40]

お名前 Name: 21世紀のOM   
一時、発言意欲が萎えたのですが、博識な方々がいらっしゃるのを見て嬉しくな
ってしまい、またもやしゃしゃり出ます。

おそらく「下地は新素材のラッカー」とは、ビニール含有のラッカーだと思いま
す。マーチンの販売するギターキットのニュアルに、マーチン流の塗装方法が詳
しく述べられており、その中に、ビニール入りのウォッシュコートやフィラーを
使用する場面が出てきます。

Basic Instructions and Helpful Hints for Guitar Kit Construction
Dick Boak of C.F. Martin & Co., Inc.	$5.00

日本語訳をなさったギター制作家のページがあります。
ttp://www.aa.aeonnet.ne.jp/~hideki/guitar/g_book/martin.html

広く一般へ情報提供するページと解釈し、紹介の許諾は得ておりません。

ビニールを使用する理由は、遮蔽性の高い素材で下地を押さえておかないと、中
塗り、上塗りの塗料が際限なく木地に吸い込まれるからだと推測します。

私は日曜大工でこうした経験をしております。ラワン等の多孔質の木材に粘度の
低いラッカーを塗ると、何回塗っても塗料が木に染み込んでしまい埒が明きませ
ん。スプレーでは粘度を上げられず、刷毛塗りで粘度を上げるとムラがひどくて
難儀します。そこで見つけたのがアサヒペンの木部用プライマー。成分は、合成
樹脂(ビニル)、ニトロセルロース、有機溶剤、とあります。これで塗料の染み
込みがだいぶん押さえられました。ビニールが含まれるからといって、ぐにゃぐ
にゃした仕上がりにはなりません。乾燥後は硬質な手触りです。

マーチンの使用している物も、機能・性質的には似たようなものだと思っていま
す。もちろん、品質は遥かに高いでしょうけれど。

gaku様の発言にあるとおり、ひとくちにニトロセルロースラッカーといっても、
用途に応じて可塑剤や添加剤が多種多様にあります。ホームセンターに売ってい
る程度のものでも、先ほどのプライマーに加え、中塗り用のサンディングシー
ラー、上塗り(仕上げ)用のトップコートを別て販売しているメーカーもありま
す。(ワシンなど)

また、アクリルラッカーのように、ニトロセルロースに加えて、アクリル樹脂を
添加したラッカーもありますが、これにも依然としてニトロセルロースは使用さ
ています。

塗装の勉強にと思って探した書籍の中では、以下の本が最も包括的でわかりやす
いものでした。ニトロセルロースについても詳細に述べられていますし、ポリ塗
装といって片づけれられている各種塗料材の性質についても違いがよくわかりま
した。

コーティング・ポリマーの合成と応用 CMCテクニカルライブラリー 114
シーエムシー出版 ISBN4-88231-760-5

長文失礼いたしました。
[2004/02/25 23:01:13]

お名前 Name: EZRI   
ハウザ−3世もサイド・バックはニトロですがトップはフレンチポリッシュです。
(もちろん標準仕様での話しですが)
フレンチポリッシュ自体が音が良いのでは無く、とても薄く塗れる事が音質等に対して
有利だということだと思います。
なおクラシックにおいてフレンチポリッシュは現在スペイン系に限らず使用されています。

gaku様の言うとおりポリであれニトロであれセラックであれ、メ−カ−やLuthierごとに
添加剤等の配合が異なるものと考えるのが自然ではないでしょうか?
[2004/02/25 20:00:44]

お名前 Name: gaku   
余談ですが
ニトロセルロースラッカーと言っても実際には大変種類が多く
主成分こそニトロセルロースですが色々な添加物や溶剤が使われています。
(厳密に言えばニトロセルロースラッカーと言ってもギターメーカー各社で違います)
さらに表層に使われている塗料を全層に使うと良いと「勘違いしている」方も
意外と大勢いらっしゃいますが そんな事をすれば塗装がとても厚い物になり
音質的には悪影響が出ます。
下地処理用に別の塗料(ニトロ系を使うにしても別の性質を持つ)を使うのが一般的です。
さらに余談ですが(笑)
セラックニス(フレンチポリッシュ)はとても手間のかかる仕上がりが美しい塗装法で
主にスペイン系の手工クラシックギターに使用されていますが
無条件に音質が良い訳では有りません。
最高峰(値段的にも(笑))のクラシックギターの一つヘルマン・ハウザーは
鉄弦と同じニトロセルロースラッカーを使用しています。
著名なラミレスはポリです(笑)ラミレスはコストダウンの為に(高級機にも)
ポリを使用したのではなくあくまで純粋に性能のみを考慮してポリを使用しています。
[2004/02/25 13:35:58]

お名前 Name: 新米   
この書き込みをしたの後早速メールをいただきました。
何度も言われる事が楽器界でラッカーと呼べるのはあくまでニトロセルロスラッカー
マーチン社が言うラッカーはどうやらラッカーでも下地は新素材のラッカーらしい
のです。
したがって下地の新素材のラッカーと仕上げのニトロセルロスラッカーの相性が非常
に悪くもしものクラックの修理はたいへん大掛かりなリペアーになるそうです。

塗装屋さんの言う「溶剤を使った速乾性塗料」は、塗装屋の言う「溶剤を使った速乾
性塗料」じゃないですか。塗装屋さんはこれを全部ひっくるめて「ラッカー」とい
うからこれを全部ひっくるめて「ラッカー」呼ぶ点が強調されてました。

下地との相性の悪さでトラブル連続、ところで逆に最近のマーチンのクラック見た事
ありますか???
私は明らかに材の収縮によるマーチンのクラックしか見た事がありません。
そのことからするとマーチンも下地からニトロセルロースラッカーではなく新素材
の塗装も考えられるとの考えも分からない気がします。

もしそうだとしたらオールニセルロスラッカーが使用されていたのは何年前までですか
?

それとこれは便乗質問です。000−28ECの決定的な決定的な製造ミスの箇所とは
どこでしょう?(現在は改良されているかもしれません。)
[2004/02/25 08:51:08]

お名前 Name: 新米   
みなさんありがとうございます。

>楽器の世界ではニトロセルロースラッカー以外はラッカー
と呼べないらしいです。

と言う一言がきになってました。やはりマーチンはニトロセルロースラッカーだった
のですね。(ネックの下地以外)

>新米さんが現マーティンをどう思って何を求めているのか文面からは判りかねま
すので

いやいや、それは単純な私のこだわりですよ、新鋭メーカーが次々とラッカーとは
正式には呼べない塗装をするなかせめてマーチンだけは以前と変わらぬニトロセル
ロースラッカーであって欲しかっただけです。
私も頑固な古い考えのオヤジなもので。。。。。

それではD−28あたりのレギュラーライン以上も下地はニトロですね。
どうしてもですね、個人的に意味も分からずオールニトロセルロースラッカー
にこだわる私でした!!!

(それにしても実しやかにガセ情報が飛び交うのもネットの特徴ですね〜〜〜)
[2004/02/25 03:11:12]

お名前 Name: サマドン   
新米さん、よかったですね。
少なくともボディーはALLラッカー塗装のようですから。
私も勉強になりました。
[2004/02/24 12:56:05]

お名前 Name: 21世紀のOM   
結果さえ良ければ、手段をいちいち問うまでもない、という考えもありますが、
私は手段にこだわって欲しいと思う方なので、塗装について興味がありました。

ですが、いろいろ調べてみると、ニトロセルロース・ラッカーが最良かどうか
はわからなくなりました。特に耐久力に疑問を感じます。一方、丈夫なはずの
ポリウレタンやポリエステルも経年変化で白濁や剥離が起こる事例を見て、信
頼できなくなりました。また、ラッカーより耐久力が低いが音には良いらしい
セラック(シェラック)という天然塗料も知りました。

結局、何がいいのかわからなくなり、方式よりも、いかに丁寧に仕事をしたか、
という具体的個別の問題に帰するしかないのかな、思っています。

現行のマーチンの塗装については、具体事例を一つ知っています。

私のマーチンのネック裏を激しく汚してしまったことがあります。腕のいいリ
ペアマンを知っているので修理をお願いしたところ、見事に直してもらえまし
た。下地がウレタンで、汚れがそこで止まっていたため、トップコートのみ吹
き直しで済み、予想外に早くできた、とのこと。

ボディーもこの方式ですか?と尋ねたところ、ボディーはあきらかにラッカー
のみ。音色への影響が少なく、汗や指の摩擦で消耗しやすいネックのみウレタ
ン下地にしたのではないかと推測する、という答えでした。
[2004/02/23 22:04:14]

お名前 Name: グッチャ    URL
塗装に関してはどう捉えどう感じるかは実は個人差で 
メーカーやルシアーでも何を基準にするか?は千差万別です。
補修性 耐久性 音質特性 作業性 質感 経年変化 等々
使う側もツアープレーヤーかレコーディングプレーヤーかホームプレーヤーかでも
求める物が違ってくると思います。
新米さんが現マーティンをどう思って何を求めているのか文面からは判りかねますので
諸説あるようですが参考になるサイトです。
ttp://www.nymphusa.com/arrow/bbs/finish2.asp
[2004/02/23 13:51:50]

お名前 Name: 新米   
ニトロセルロースラッカーは、昔のマーティンに使われてたそうです。
ただ、クラックなどの経年変化があるので保護の面からは微妙です。
「仕上げ」の時点で、最終にラッカーを使っていると言うことで、
逆に考えれば下地から全てラッカーではないことがわかります。ですから、
仕上がりがあくまでそういう感じになるということで、ラッカーの音に対
する特性は関係なくなります。下地が頑強なポリなら、ポリと同じですね。
メッキのようものだそうです。

クラックは、下地からラッカーなら、下地から割れますが「仕上げ」なら表層
だけ割れます。
ポリはクラックなどはほとんどないので、表面のラッカーだけが割れると思っ
たことのほうがいいそうです。
この場合、気にしなければそれで良いのですが、修正したいとき部分修正が
効きません。
全部ラッカーなら削ってある程度の補修は出来ますが、下地が別の塗料だと
難とのことです。
なので、いまのマーティンは部分修正がやりにくいのでしょう。
シーラーや下地塗料との相性が良くなくて、一時塗装トラブルが頻発したようです。
又聞きですが、このあたりの噂も下地と仕上げの塗料が違うことの一つの証明かも
知れません。

全てラッカーであっても、目止め塗装や下地塗装では質の違うラッカーを使うこと
があるので、ある程度、と書きました。また、いまのラッカーはどのような質のも
のかは定かでないが、
少なくとも昔のニトロセルとは違うものだと思います。




>>あるBBSにこのような書き込みがありました。(要約させていただ
いてます。書き込みされた方ごめんなさい。。。)
私はマーチンは以前も今もすべてラッカーだと思ってました。

例えばD-28などもポリが使用されてるのでしょうか。そして高級器にもポリですか?

何年ごろからポリでしょうか楽器の世界ではニトロセルロースラッカー以外はラッカー
と呼べないらしいです。
最近のマーチンはクラックが生じにくいので不思議におもってました。
これは確かな情報でしょうか?表面だけラッカーなんて少しがっかりしてます。
とうぜん何らかの音質に関わることでしょうから????(音に悪影響?!)
[2004/02/23 11:05:39]

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