記事タイトル:木目について 


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お名前: Ka-Tan   
カスケード、コーストって言うのは、カスケード山脈とコースト山脈という地名から来ている
と聞きました。確か地図にも載っていたような・・・。
コースト山脈が暖かい海側、カスケード山脈が寒い山側(内陸?)で当然、寒い地方で採れる
木の方が目ごまなので称して、目ごま材をカスケード、目荒材をコーストというのです。
シトカスプルースの件ですが、科目で言えば、トウヒ科です。
日本に生えているトウヒは、トウヒ属マツ科です。スプルースは、米モミとも言われているようです。
しかし、米トウヒと言ったほうが正解だそうです。
これは、1970年作成の輸移入原木図鑑(荷捌用)に載っていました。
ギター材に使われる原木も様々載っています。結構面白いかも。
[2002/03/05 12:16:04]

お名前: 家城   
rabioさん、はじめまして。

さすが本職ですね!本当に詳しいお話しをありがとうございます。
加えて、ご丁寧なるお言葉を頂戴し、ありがとうございました。
同じ木でも伐採される場所や木自体の部位によって、質的に様々な要素があるのですね。
コーストとカスケードという分類には、なるほどと思いました。
北側の痩せた土地で育ったスプルースほど質が良いというのは、やはり、
温室育ちより厳しい自然環境におかれるほうが強くなるってことなんでしょうね。
それと、高周波によるシーズニングは、最近のMARTIN社が施している
シーズニング法だというのは聞いたことがありますが、具体的な方法は
はじめて知りました。自然乾燥に比べるとやはり問題が大きいのでしょうね。
やはり、こうして本職の方からちゃんとしたレスポンスがあると嬉しい限りです。
本当にありがとうございました。


Doriangrayさん、こんばんわ。

ご丁寧にありがとうございます。
私自身もこういうことに、いろいろ疑問を持っていましたが、たまたま
OpenStreetというオフ会などで、何人かの個人製作家と接したり、
自分のギター製作を依頼したりして、個人的にお付き合いするようになったため、
素人ながらいろいろ知ることが出来ました。
このサイトで書き込んでいることの殆どがそういう方々からの
受け売りなので本当に恐縮です。
本柾目とおい柾目のことについては、宿題とさせていただき
また確認がとれましたらこの掲示板でお知らせいたしますね。


makiさん、こんばんわ。

ご安心下さい。みんな最初は何も知らないのですから。
僕自身も数年前までは、ほとんど何も知りませんでした。
考えてみると、つくづくインターネットの力はすごいと思います。
今まで知り得なかったことが、簡単に知識として知ることが出来ますもんね。
makiさんも、こういう繋がりから、本当に素晴らしいギターとの出会いがあると
良いですね!今後ともよろしくお願い致します。
[2002/03/05 01:14:59]

お名前: maki   
皆さん本当に、ご丁寧に細かな部分まで教えてくださり、心からありがたく、
同時にこんなヒヨっ子の自分が投げかけた話題に、皆様が乗ってくださり
会話が始まることにとても嬉しく思っています。
 自分はまだ人の話題に書き込みが出来るような知識はありませんし、
今の所こうやって先輩方々にご質問させて頂いたり、皆さんの会話を読ませて頂く事で
いっぱいですが、これからもここの場所をお借りして勉強させて頂きたいと思っています。
木目のこと本当にためになりました。     ありがとうございました。
[2002/03/04 23:15:10]

お名前: Doriangray   
家城さん、はじめまして。

ご親切にご教示頂き有り難うございました。

「本柾目」が音響特性に「優れている」というわけでもない、と教えて下さったことにより、
今まで抱いてきた疑問がキレイに解消しました。

特に、古いstyle45に「おい柾目」(というのですね。初めて知りました。)を使用する場合が多々あり、
同時代のstyle28に「本柾目」のものが多かった、というお話には、少なからず驚きました。
少なくともマーティン社は、材を節約するためにではなく、確固たるポリシーを持って
「おい柾目」を採用していたのですね。
何しろ、style45という高級機種に、あえて「おい柾目」を使用していたというのですから。

それにしても、木目の細かさ、木取りの他に、厚みなど、本当にいろいろな要素があるものなのですね。
とても勉強になりました。

本当に有り難うございました。

最後に、お返事がやや遅れてしまい、どうも失礼いたしました。
[2002/03/04 22:16:35]

お名前: BLUESMAN   
修羅さん、そうですか40で初マーティンですか。私も40が近いので心境
お察しします(笑)。でも棺桶に...ってのはナンセンスです。40って
まだまだ青春ですよ(ちょっと無理があるか)。でも思うにみなさんマーティン
なんて買えるのはさすがに歳行ってある程度収入増えてからなんですよねー。
私はオートバイの趣味もあってそれこそ子供のころからの憧れであったハーレー
ダビットソンに乗ってますが、地元のオーナーズクラブの平均年齢はたぶん
50超えてますよ(苦笑)。「嗚呼、憧れの MADE IN USA」ってところは
同じですね。
[2002/03/04 17:18:16]

お名前: yoshi   
こんにちわ、
私の知識の中では古いMARTINは弦のテンションの一番かかるトップのセンタ−よりに木目幅の広めの硬い所を使っていると言う事を聞いた事があります。また、特に古い40系,F7、F9などは素晴らしく均等な木目のスプル−スを使っているように思います。
[2002/03/04 13:51:31]

お名前: 修羅   
就職してからギターを抱える機会がほとんどなくなっていましたが、
ふとしたことをきっかけに、3年ほど前からまたギターを弾き出すようになりました。
少年時代「いつかはきっと…」と思っていたマーチンですが、
40歳を過ぎて買うのもどうかと悩んでいたときにこのページを見つけました。
たくさんの仲間がいることに勇気づけられ(?)て
3週間ほど前にD−28JP(黒澤カスタム?)を購入しました。
(仕様などはほとんどわからず、3本あったうちの弾いてみていいなと思ったものです。
詳細を知っている方は教えてください)
新品なのでまだまだヒヨッコですし、何より腕が足りませんが、
たくさん弾いて、棺桶に持っていきたいと思っているところです。
[2002/03/04 09:12:31]

お名前: rabio   
みなさん、こんばんわ。ラビオです。

今日はスプルースに関して、木材業者としての知識をお話します。ただ、建築用材とし
ての知識なのであしからず。

まず、スプルースのおおもとの等級分けとして「コースト」と「カスケード」という分
類があります。「コースト」とは沿岸部に近いヤードで伐採されたもので、材木屋の認
識としてはいわゆる「目荒」。「カスケード」とは内陸の北部で標高の高いヤードで伐採されたもの。認識としては「目詰み」です。
木材としては、カスケードのほうが高級品として認識されてますが、理由は形状安定性
と強度です。
私としては、重量はどうかな?と思い何人か同業者にあたってみたのですが、立木の生
えている土壌の成分が影響するようです。要するに立木は水分以外の成分も吸収するのでシリカ(石灰質)の土壌だとシリカも吸い上げるとのことです。(比重は重くなる)

面白いもので、良いスプルースのとれる地理的条件は何か?というと、この木の繁殖分
布の最北端の最高地の山の北側斜面で土地が痩せている場所です。
それと同じように良い広葉樹が出来る条件とは1日の内で正午をはさんだ数時間しかそ
の木に真上からしか陽がささないことです。(立木がまっすぐ上に育つから)

シーズニングに関しては人工乾燥というものをお聞きになったことがあるかと思います
がこれは高周波乾燥。つまり電子レンジです。もちろん、調整しながら乾燥させますが
(針葉樹のような柔らかい木で1日1分(いちぶ・3ミリ)10日で1寸がめやす)
天乾とくらべてあばれと割れがでます。これは間違いなく出ますので、高級材をやって
いる店ほど使いません。私共も納入先に含水率指定をされないかぎりは使わないし使い
たくないです。

あと、木材に入る杢に関しては広葉樹の堅木に限っていうと「根杢」という根にちかい
部分に入るバーズアイやタイガーストライプがあります。どちらにしても立木全体を支
えている部分ですからその個体の中で一番強い部分でしょう。
ただ針葉樹に関しては杢というのは見たことがありません。「アテ」というのはありま
すが・・・。
makiさんのケースは、たしかにあります。これは杢ではないですが、良質な目詰のスプ
ルースにしか見られない特長です。材木屋からすると「おー、すばらしいね」といった
感じですね。
私の知る限りデ・アンジェリコの最高級フルアコにこの材が使ってあるのを見たことが
あります。木材が豊富な時代に巨匠がトップモデルに使うということはこの材の評価は
おしてしるべしでしょうね。

それと、スチール弦ギターの場合トップの目詰みはそれほど影響がないそうです。(出
典 ヒデオ・カミモトさんのリペアーの本)
だもんで私のD−28も、おいまさがかりの目荒(おいまさがかかると当然目荒になり
ます。)ですが、カミモトさんと家城さんのおかげで枕をたかくして寝れます。

その他、おなじトウヒ属としては、チベット雲杉というのがありますがやにつぼが多く
幅の広いものがなかなかとれません。目はスプルースより細かいですけどね。

PS1・私が木材の木取りを素人さんに説明するときにつかうのはまるのままのバーム
    クーヘンです。これを切って説明します。高くつくのでもってこさせます。

PS2・家城さん、トップのおいまさづかいの話参考になりました。有り難うございま
    した。
[2002/03/04 00:24:53]

お名前: 家城   
Doriangrayさん、はじめまして。

これは、僕が懇意にさせていただいている、とある製作家の受け売りで、
実際に自分が経験したことではないので、非常に申し訳ないのですが・・・

その製作家いわく、
年輪に対して垂直な柾目、つまり「本柾目」が音響特性に「優れている」というわけ
でもないようです。ギターのTOPは、さまざまな方向へ振動しますので、
曲げに対する強度や反発力などが、音作りに重要なファクターのようです。
その製作家はオリジナル45やヘリンボーンなど、数多く修理もされてきた
なかで、古いstyle45などの高級機種に、あえて年輪に対して少し斜め、
つまり「おい柾目」を使用する場合も、多々あったとの事でした。
また、同時代のstyle28には意外にも「本柾目」のものが多かったそうです。
ひとくちに音響特性といっても、直線的な音やリバーブ感の多い間接的要素が
多い音など、意図する音質を得るためにいろんな工夫をしているようですね。

また、本題とは反れますが、板の厚みも製作家がこだわる重要な部分で、
薄くすればするほど大きな音が得られますが、薄くしすぎると余韻の少ない
素っ気無い音になり、厚くすると倍音成分というか余韻感が増しますが、
パワー感の少ない音になるそうです。

僕がお聞きしたのはこんな程度で、音響特性など理論的な内容までは
わかりませんし、記憶違いのことがあるかも知れません。
また、製作家によっては、ぜんぜん違う見解の方も
おられると思いますので、確かなことが言えませんMが、
なにかのご参考になれば幸いです。

念のため、僕も今度その製作家にお会いしたときに、
そのあたりを出来るだけ詳しく聞いてみることにします。
あらためて何かわかりましたら、またお知らせいたしますね。
[2002/03/03 19:33:37]

お名前: Doriangray   
木目の詰まり方の話題とは少しずれる話で恐縮なのですが、
かねてから疑問に思っていることがありますので、この場をお借りして質問させて下さい。

サウンドホールを覗いてその断面の木目を確認しますと、トップ板が年輪に対して垂直に柾目取りされずに、
僅かに斜めに木取りされたマーティンのギターをよく見かけます(ヴィンテージものにも、このようなトップ板を有するものが何台かありました)。

そこでお尋ねしたいのですが、トップ板について、
(1)年輪に対して垂直に柾目取りするのが最高の音響特性を得るために理想的であるにも拘わらず、材を節約するために僅かに斜めに木取りしてあるのでしょうか? または、
(2)年輪に対して垂直に柾目取りしようと、僅かに斜めに木取りしようと、音響特性には全く関係がないのでしょうか?

どなたかご存じの方がいらっしゃれば、ご教示下さいますようお願いします。
[2002/03/03 16:24:00]

お名前: たま    URL
よく、目の詰まった木目が良いという言葉を耳にしますが、私はトップの木目が荒い方が好みの音である場合が多いです。
やや荒めで、均一にそろった感じ。そんな奴らが楽器店で私に囁くのです。「俺を買え〜」。恐!
いちがいには言えない、などの意見を見かけると、なんかホッとします。
人の言う事に流されやすい自分が嫌になります・・。
[2002/03/03 01:57:16]

お名前: 太郎   
makiさん、はじめまして。
私も、家城さんが言われるように木目と垂直に
横線が入っているのは、シトカスプルースではないかと
思います。気にしないつもりでも実は気になる
これって、私も同じです、音は勿論、木目も匂いも
気になる今日この頃です(^.^)
[2002/03/02 23:21:37]

お名前: 家城   
makiさん、はじめまして。

木目の詰まり方ですが、いちがいに木目が細かければ良いということでは
ないようです。
確かに冬目夏目の重なりが細かいほど、冬目の堅い部分が密集するので
同じ板でも、間隔が広い部分より多少強くなるようですが、
肝心なのは、その材の持つ比重に対する硬度や、粘性・弾力性などだそうです。
あと、どのようにシーズニングされ、セルロース質が結びつけられたかが
重要なポイントのようです。

木目とは垂直に無数の横線が入っているのは、ベアクローではなく、
俗に”シルク”と呼ばれ、スプルースの断面に多く見られます。
特にシトカスプルースにはこのシルクの模様が比較的多いようです。

makiさんのおっしゃる通り、ギターは音自体が自分自身で気に入れば、
それに越したことはないと思いますので、良い材料かどうかより、
納得できる音がするかどうかだと思います。
そういう意味では、makiさんのギターはとても良いギターだと思います。
[2002/03/02 22:18:17]

お名前: たまごろ   
もしかしたら「ベアクロー」なる木目かもしれませんね。
[2002/03/02 21:41:39]

お名前: NY.NY   
こんばんわ。

トップの横縞ですが、その部分はとても強度的に強い部分だと
聞いたことがあります。
[2002/03/02 20:55:10]

お名前: maki   
前回”プリアンプについて”でお世話になりました
今回はトップの木目について教えてください。多くが一般的にスプルースだと思います
がこれは目が細かい、あるいは詰まっているほうが良いとされているのですか?
あと僕のギターのトップですが木目と垂直にトラ目ではないですけど横線が
無数にびっしり入っています。
仮にあまりよくないものであっても自分のギターが気に入っているので気にするつもり
はありませんが知識として知っておきたいと思っております。
知っている方お願い致します。
[2002/03/02 20:17:17]

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