記事タイトル:D-28の音教えてください 


書き込み欄へ  ヘルプ
お名前: 縮緬雑魚   
はじめまして。縮緬雑魚です。実は自分はまだ20代前半の若輩者なのですが、皆さんのギターへの熱い想いを聞かせていただくうちに、自分も恐れながら仲間に入れていただきたくなってしまいました。
自分が愛用しているギターはFD−201Bです。
フォークギターに対する憧れは、幼少の折から抱いていたのですが、そのきっかけは小坂忠さんの音楽でした。両親がよく忠さんのテープを流していたので、自然とそれを聞きながらその歌を口ずさんで居ました。またちょうどそのころ、通っていた教会で20歳前後の「お兄ちゃん」がフォークギターをかき鳴らしながらよく歌ってくれていました。それから10年後、大学生になった自分はふとその教会を訪ねたときに一本のギターに出会いました。牧師さんが「もうこのギターを弾く人が居なくなってしまったから」と、私にそのギターをくれました。そのとき、その「居なくなった人」とはあのお兄ちゃんであり、このギターはあの時自分が眺めていたギターであることに気づき、なんともいえない感傷に浸ったことを覚えています。
今手元にあるこのギターがそのギターです。そんなわけで、あえてこのギターを自分で選りすぐって購入したものではないこともあり、客観的に(「客観」とは何か、という議論はここではさておくことにして)自分のギターの音を聞いたことが無いのです。お兄ちゃんが弾いていたときは私にとって憧れの音であり、学生になってはじめてそれを弾いたときは懐かしいまさに「カントリー」的な音であり、今仕事の合間に聴くその音は心の隙間を埋めてくれる温もりであるわけです。
どのギターがいい音がするとか、やっぱりあるのでしょうし、ほかのギターに魅力を感じないわけではありません。しかし、やっぱり私にはこの娘が一番シックリきておりまして、唄いたいときに共に存在していて欲しい音がこの音であるのだと感じています。そう。和田さんがご自分のギターを「古女房」と呼んでいらっしゃったのを聞いて、嗚呼、ギターは生きているのだと感じる今日此の頃なのであります。
自己満足的な文章でごめんなさい。

お名前: 染村 哲也   
和田さん、JuneAppleさん、浅上さん、ハルさん、VOSさん、こんにちは。

ギターは、自分を表現するためのパートナーだと思います。私は、憧れのギタリストがD−
28を弾いていたということがきっかけでした。そして、いろいろなギターを弾く内に、
自分の中で「理想の音」のイメージが徐々にできてきたような気がします。私の場合、その
音は憧れのギタリストの弾くD−28の音であり、自分にとっての「理想の音」もD−28で
実現されることが前提となってしまっています。そのことが正しいことかどうかはわかりま
せん。もしかすると、少々かたよった考え方かもしれませんね。ただ、D−28を愛する気持
ちは、かなりのものだとは思っています。
私の場合はそういうことなのですが、ギターが自己表現のパートナーである以上、そのパート
ナーは、人によって、ある1メーカーや1機種に限定される必要はないと思います。
ギブソンの方が「いい音」だと思う人がいても当然ですし、FG−180しかりです。34年
間も共に生きてきたのならなおさらだと思います。自分のギターの音=「ギター」の音=
「自分」の音 になっているのだと思います。

和田さん、D−28をいろいろお弾きになってみて(確かに、年代・仕様によって音が違いま
すので)もしもいいと思われたら、パートナーを増やされたらいかがでしょうか。
34年間のパートナーを超える音を出せるD−28は、なかなか無いかもしれませんが。

お名前: 和田信雄   
VOS様,ハル様、浅上様、June様

私の素朴な質問に対して、ご丁寧にお答え頂き、誠に有り難うございます。
皆様も、同じような思いで愛用のギターを弾いておられることがよく分かりました。
皆さんも、D-28を弾くことにより、青春時代の熱い自分と仲間たちに出会い、また
これからの遭遇するであろう自分の人生を、思いめぐらせる事のできる、魔法の杖(楽器)
なのでしょうね。

マーチンは、私の薄給ではとてもすぐに買えるものではないと昔から思っていた先入観、
(実は、浅上さんの仰られるように、10年で消費する自動車比べ安いものであるのも事実)
と、『自分のギターはイコール自分の人生の生き証人』または、『自分のギターから発する
音は、自分だけの思いでという付加価値(大げさ過ぎますが)持った音』等
の先入観があり、脇目もふらずこの一本というのが私のギターライフでした。

VOSさんの言われるマーチンの30年ものが安くあればそれにこした事は無いでしょうが、
私にとっては、あまりも高いという事や当たりはズレがあれば不安、
また、新しい物を30年の歳月(80才まで生きるつもり)で調教する(されるかもしれませんが)
喜びもまた格別かもしれませんね。

私は、23年生まれ(もちろん昭和)の関西のいわゆるフォークシンガーです。
いまは、東京に住んでおりますが、昨年から大阪にに単身赴任の身です。
41年からポートジュビリー、シティージュビリーのメンバーで、
赤い鳥の大川さん、アリスの谷村さんなどと一緒に活動していました。
彼らは、自分の道が音楽だ。いう執念みたいなものがありました。
私は、あくまで、そんな才能があるとは思えず、今のサラリーマンの人生
を選択しました。選択には決して後悔はしていません。
その代わり青春時代の熱い思いでと、楽しい趣味としての音楽が残りました。

人生の節目、人との出会い別れ、等ギターに慰められるとき数知れず。
思えば、ギター人生でした。

お名前: VOS   
和田さんこんにちは。
私は、最近D−28を買いました。
でも、ごく最近まで、マーチンの音って値段の割にはと思っていたのです。
家にもYAMAHAFG-251(合板ギター)があり、これは20年以上
私と付き合っているギターで、これの方がいい音に聞こえたものです。
でも、やっぱり、ギターに年月は必要なようで、マーチンのGEにしても
やはり、新品よりは、数年経過した方がいい音がなるような気がします。
和田さんのFGも30年経っているそうで、そりゃあよく鳴るでしょう。
でも、比較するのなら、マーチンも30年ものと比べないとマーチンが
かわいそうではないですか?
私も、オールドマーチンを弾いてから、マーチンに対する考え方が180度
変化しました。
古いやつも弾いてみられたらいかがでしょう。

お名前: ハル   
皆様、こんにちは!

私は現在の’56年28を弾いた時「ギターとはこんなにもスゴイのか?」と強烈なショックを受けました。
私の想像を遥かに超える恐ろしいほどの音でした。
それが、マーティンの魅力です。

まったくの蛇足ですが、「This Old Guitar」で歌われている、彼の愛する古いギターは
Gibsonのオールドだったりします。
レコードでも良い音してますね。
今頃は、天国で弾いているのかな?

お名前: 浅上雅邦   
和田さん、はじめまして。
年上の方に対して生意気(私は46歳)なようですが、失礼を承知で意見を述べさせていただきます。
結論を先に言ってしまうと、両方とも正しい(あたり前目じゃないか、わかってら〜と言われそうですが……)と思います。
道具をまるで生き物のように、いやまるで共に歩んできた友か妻のように語られるあなたは大変素敵な方ですね。
ヤマハFG−180についての思いを書かれているくだりは、大変に感動させられたと共に私も少し反省をさせられました。
私もギターをはじめた中学生の頃、FG−180を所有している友達がいてその素晴らしさは良くわかります。
当時国産のフラットトップのアコギとしは、我々10代の若者にとって最高の物だったような気がします。
もっとも和田さんにとっては、そんな事だけではないのですよネ。
でも和田さんほどの方なら、もうとっくにお気づきの通りそれだけではないと思います。たとえて言うなら、初めて買った自分のクルマ……。そう和田さんの場合はホンダの
N360かな?それともフロンテ ?いやシビック、サニー、カローラ?はたまたチェリーかな?いやまてよスバル1000かもしれないなア(どうでもイイか)。
そう、あの彼女とはじめてドライブに行った。亡くなったおばあちゃんを乗せて怖がらせた。夜、田んぼのあぜ道にはまってしまった。あのクルマ。(しつこいか)
デモですねェ和田さん、マーティンは、別格ですよ。
BMW、メルセデス、ジャガーかな?(イイ加減にしろ?)
実はかく言う私も、マーティンの初心者なんです。(エラそうにスミマセン)
私の購入の経緯は此のサイトの書き込み欄「ジャーマン・スプルース?」に記しましたのでよろしかったら読んでみてください。
とにかく和田さん、モウ買っちゃってください。そしてこれからの人生は、マーティンと
ヤマハとをどちらも大切にして行って頂ければ良いのでは?
「乱暴なことを無責任な」とお思いでしょうが。
私は和田さんの書いていることを読んでいると、決して後悔はしないような気がします。なぜなら同じ時代を生きてきて、同じように音楽を愛し、ギターを弾くことが好きな好きなあなたなら、きっとその価値が判ると思うからです。イヤすぐには判らなくても段段とそのことに気づいてくると思うのです。
和田さんには他にどのような趣味があるのかわかりませんが、またよそのお宅の家計の事もわかりません。
しかし和田さん、今の私たちの年齢なら、70年以降に製造されたマーティンなら、決して高い買い物では有りませんヨ。
どんな高級車を買ったところでせいぜい10年ですか?マーティンは一生ですヨ。
押し付けがましいことを言ってスミマセン。調子に乗りすぎましたか?
もし、都内もしくは首都圏にお住まいでしたら一度お会いしたいです。
私は決してマーティン社、並びに日本総代理店のクロサワ楽器等の回し者では有りません。

お名前: JuneApple   
はじめまして。

私も「まるごと・・・」やら、こういった関係のWEBページやらを見てるうちに、気が付くと
新品のHD-28を手にしていたモノです。若輩モノなりに自分の感じている(マーティンに)事
を書かしていただきますね。

ズバリ、それは和田さんもご自分でお書きになってる様に「憧れ。」です。中学生の頃からあ
こがれ続け、(あ、ワタシ42歳であります。)「いつかはモノにするぞ。」と思いつつ、この
次はマーティンだ。と決めていたそれまでのギターをサーフボードに変え、そのままドロップ
アウト。 気が付くと多少のお金は動かせるようなトシになってました。 そして、「憧れ。」
をお金で買いました。(安い買いモノではないですよね、確かに。)初めは白い目?で見てた
家内も最近は「よかったね。」って言ってくれます。もちろん、楽器である以上「音」は重要
でしょうけれど、私の場合、「憧れ。」の部分が重要な購入動機でした。

 お金だけで簡単に良い音を手に入れようと・・・じゃあなく、憧れを現実にするために、
 お金を使う。  良いことだと思います。

そもそも、ああしてココに書き込みをなさった和田さん、あなたこそがマーティンの魅力を十
分にご存知なのでは?なんて思います。  ここはひとつ「手に入れればわかる。」でしめち
ゃいますね。あなたのヤマハは現実のかけがえのない物で、マーティンはあなたの憧れ。

ちなみにワタシのHD-28いい音してます。と思います。    ナマイキ言ってごめんなさい。

お名前: 和田信雄   
初めてお便りします。
学生時代より、34年間ヤマハのFG-180を弾いています。
当時は、お金もなくこの楽器で精一杯だったのですが、50才台に入り、
少し金銭的にも余裕が出来、憧れのマーチンを弾いてみたいと思っています。
少しだけなら、試し弾きがありますが、どうも良く分かりません。
皆さん、これが魅力というところがあれば是非、自分の感じておられる所を
教えてください。
私のFG-180は、古女房で、別れるつもりはありませんが・・・
私の社内の皆に出したメールを添付します。よかったら読んでください。
(決して、マーチンがよくないといっているのではありません。念のため。)
              記
この話しは(PART1)の今期売上げ推進の話しではありませんので気楽に読んで下さい。

・ジョン・デンバーというフォークシンガーを知っていますか?多分皆さんも有名な人ですから
 ご存じだと思いますが数年前に飛行機事故で惜しくも亡くなりました。
 彼の作品は主に太陽とかロッキーの山脈とか人との出会い等をテーマにしたカントリーソングが
 中心です。


・その中の一つで「This Old Guitar」という曲があります。
  題名の通り、彼の愛する古いギターを使ったスリーフィンガリングでの弾き語り曲です。
  ナチュラルな歌い方の彼にしては珍しく、込み上げる気持ちを抑えての静かな歌い方です。

 「・・・この一本の古いギターは自分に人生を語ってくれる。一人ぽっちの夜でも
  今はもうすでにいない人々に会わせてくれる。最愛の女性にも知り合った。
  いにしえの美しいものを思い出す。
  この一本の古いギターより自分の人生をもらった・・・」

  〇  〇  〇  〇  〇  〇  ○  ○  ○  ○  ○  ○  ○  ○  ○ 

・さて、私が昨年11月に大手スーパーさんのPOS商談でアメリカのシアトルに行った時の事です。
 シアトルの美しいショッピングモールの一角にマーチンギター(アメリカの高級フォークギター)の
 専門店がありました。この時ばかりは仕事を一時中断し、憧れであったマーチンギターを
 買いたくて店一番の最高級のギターを(店には迷惑であったろうが)思い切り弾き鳴らしました。
 音は確かに良い音ではありましたが、私が思っている程素晴らしい音ではない。
 どうしてなのだろう?・・・


・実は私も33年前に買った古いギターを大事に持っています。
 これは学生時代には毎日朝から夜中まで弾き続け、数々のステージやTV、ラジオ、又自分の
 レコードに録音した、思い出のギターです。家内と知り合ったのもこのギターからでした。
 我が社に入ってからも先輩の退任の時(現富士通)石田顧問、現太陽工業)大黒会長、現FIP)加藤 
  社長、現富士通機電)松岡常務)の別れの曲とこのギターはいつも一緒でありました。


・シアトルの店で私ははっと気がついた。
 「私の一本の古いギターの方がこの高級なギターより質も音量も、はるかに優れている。」
 この33年の間でこの一本の古いギターが数多くの思い出と経験を重ね、何も負けない楽器に
 成長していたのでしょう。
 (*実際に良いギターは弾き込む程、名器になっていく様です。)
 お金だけで簡単に良い音を手に入れようとした自分。
 そんな自分をただ、ただ恥ずかしく思いました。


・人生も同じ事が言える様な気がします。
 何でもない普通の人が色々な人生の試練を乗り越え、素晴らしい人間になって行くことを
 皆、経験しているはずです。
 いつも私の側にいる一本の古いギターから
 「一つのものを信じ毎日毎日、一歩一歩弾き込んで(努力して)いけば必ず一流の物(者)に
  なる事が出来る」
 を教えられました。和田信雄

このテーマについての発言をどうぞ。
氏名
E-mail URL


半角カナは使用しないようにしてください。文字化けします。
記事一覧に戻る