ドレッドノート

   現在では、もっともポピュラーになっているアコースティック・ギターのサイズ。

   マーチン社の設計による(具体的サイズは、「1934年製マーチンD−28の

   仕様」の「サイズ」の項参照)。

   オリバー・ディットソン社(ボストンに本社があり、ニューヨーク・シティー、フィラデ

   ルフィアにも店舗を持っていた楽器販売会社)のニューヨーク・シティーのマネージャー

   であったハリー・ハント氏が、ボーカルの伴奏をするのに適した、より大きなサイズのギ

   ターの作成の提案をマーチン社に行った。当時の社長であったフランク・ヘンリー・マー

   チンは、彼の意向に沿うべく、新しいサイズのギターの設計を行った。こうして、現在の

   ドレッドノートサイズのギターの原型が誕生した。

   このギターは、「 ディットソン・スパニッシュ・モデル」と名付けられ、オリバー・ディ

   ットソン社が廃業する1920年代後半まで、OEMとしてディットソン社の名前で販売

   された。

   1931年に、マーチン社は、このモデルを自社のブランドで販売することとし、D−1

   (後のD−18)、D−2(後のD−28)として販売を開始した。但し、これらはすべて

   12フレット・ネック・ジョイントであった。

   「ドレッドノート」の名前の由来は、このギターの大きさは、イギリスで1906年に建

   造された、当時世界最大最強の戦艦「ドレッドノート号」(17,900トン)のようだと

   いうことから来ている。D−28の「D」は、サイズ名で、DREADNAUGHTの頭

   文字をとっている。

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