Re: サイド&バック材のシーズニングについて ( No.1 ) |
- 日時: 2014/04/27 03:56
- 名前: dick
- まずDサイズ用に製材―とありますが、それが荒削り段階なのか図面通りなのか、それによって話は変わります。
極論を言うと、荒削り段階ならおそらくどうとでも出来ます。
@基本的には出来ますが、図面通りの材ならアウトと思います。理由は殆どの場合歪が出て必要なザイズが足りなくなっている恐れがあるからです。
A二年前にサイドバック材を製材し―とありますが、それはおそらく伐採したての材とは考えにくいです。 その前提ならば、既に基本的なシーズニングは完了しています。それ以上は自宅で乾燥させるのは効果を含めて現実的ではありません。
Bトップ材はD28タイプなら、主にスプルース等スギ科の使用が多く、サイドのローズウッドはマメ科の植物です。その特性や製材のノウハウも違い、一概には言えません。また、伐採された年を知るのは至難の業で、目利きがないと材の乾燥状態の判断は困難です。 その前提で抜きにしてもサイド材は曲げ加工をします。その際、通常は水で濡らします。闇雲に乾燥させてもいい結果を期待するのは難しいですよ。
強制乾燥や強制シーズニングは言葉の印象とは違い、とても理にかなった技術で、プラント規模の設備が必要です。 一般的ではありませんが、水の使い方の理論など面白いと思いますので、一度ググってみてくださいね。
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Re: サイド&バック材のシーズニングについて教えてください。 ( No.2 ) |
- 日時: 2014/04/27 05:01
- 名前: マツコ・スモール
- dick様
早速のご回答ありがとうございます。
荒削りというのがよくわからないのですが、買った材はバック材は幅25p×長さ60p2枚(ブックマッチ)でチョークでDサイズの大きさが書かれており、Dサイズピッタリににカットした材ではありません。幅、長さ共に余裕があります。
サイドは11.5p×長さ90pです。
表面はプレナ?ブレナがけされています。
Aはい。製材所に尋ねると輸入して丸太で一定期間放置した後、製材したようです。
>その前提ならば、既に基本的なシーズニングは完了しています。それ以上は自宅で乾燥させるのは効果を含めて現実的ではありません。
いろいろとググってみたのですが、材木は奥が深いですね。
という事はシーズニングは完了したとして製作にかかっても大丈夫という事でしょうか?
追記:厚さ5oではなく4oでした。すみません(>_<)
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Re: サイド&バック材のシーズニングについて教えてください。 ( No.3 ) |
- 日時: 2014/05/01 17:00
- 名前: かーたん
- スプルースはモミ科だった気がします。
柔らかい木のほうが、乾きも早いです。 硬い木は、なかなか乾きません。 その購入した製材所へ行けば、含水計をもっているかもしれません。測ってみましょう。 まぁ、硬い木で4ミリぐらいで仕上げてあって曲がりや割れが出ていないのであれば、大丈夫では無いでしょうか?でも、直射日光へ当てれば割れて曲がるかも。
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Re: サイド&バック材のシーズニングについて教えてください。 ( No.4 ) |
- 日時: 2014/05/01 19:19
- 名前: ビンゴ
- 皆さん、こんにちは。
スプルースは「マツ科トウヒ属」だったと思います。 材の断面はよく似ています。枝振りや木目なんかはよく似ているようですが、 樹皮が違う形だそうです。エゾマツは日本のトウヒ系の銘木ですね! モミはヒマラヤスギみたいに、縦に細長く筋が入るような漢字の樹皮。 トウヒやエゾマツなどは鱗状に筋ができるようです。マツも鱗状ですね。 ツガも材木としてみるとスプルースみたいな木目ですが、トップ材に使えないのかと 思うことがあります。 意外と、伝統的に使われてこなかった材が「使える!」ということがあるかもしれません。 ココボロは最近になって横裏に使用されているのをよく見かけるようになりました。 マツコ・スモールさんは、ギターを自作なさるのでしょうか。すばらしいことですね。
では、また!
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Re: サイド&バック材のシーズニングについて教えてください。 ( No.5 ) |
- 日時: 2014/05/01 22:57
- 名前: ビンゴ
- 連投です。
2年もシーズニングしてあるなら、制作は可能だと思います。
効率の良い乾燥法はあると思いますが、楽器用の材として考えると、「効率」を 求めるのは、果たして最良の方法なのかは議論が分かれるところだと考えます。 一見すると非効率的な自然乾燥が最良なのだと思うからです。 木材の歩留まりやら、保管費用などを勘案すると、人工乾燥のほうが 合理的であり、効率的です。でも、サウンド面で考えると、判断は難しいというわけです。
音に大きな影響を持つのは、やはり表面板です。ですから、表面板のほうが より注意深く手間暇かけて長期間の自然乾燥によるシーズニングがなされている のは望ましいことと考えます。
自然乾燥であるにせよ、人工乾燥であるにせよ、どちらも専門家の奥深い経験と 試行錯誤が物をいう世界です。「ルシアー」でも、楽器用材を仕入れてすぐに使っている のですから、アマチュアの製作の場合、「作ってみてわかること」を蓄積する というくらいのつもりで作ってしまえばいいのではないかと思います。
理想をいえば、伐採してすぐに自然乾燥にはいり、製材できるまでに寝かせて さらに自然乾燥させる。この間最低7年は寝かせてほしいと思います。 伐採から7年たつとセルロースの構造が変化する(結晶化と呼ばれています)と いうことです。この学説が流布するはるかまえから、楽器製作者は経験的に 7年とか8年とか、十年以上とかがいいと分かっていたようですが…・。
ギターの個人工房などでは、薄板にした状態で天井裏などに長期保管して 寝かせるそうです。しかしながら、近年のマーチン社では2年も寝かせずに、 作っては仕入れ、仕入れては作って、と製造しているのではないかと思われます。
ご参考まで。
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Re: サイド&バック材のシーズニングについて教えてください。 ( No.6 ) |
- 日時: 2014/05/02 08:12
- 名前: かーたん
- あら、トウヒ科でした。すみません。
板目材であるのなら、割れ、狂いが出やすいので乾燥に気を使った方が良いですね。板目のサイドバック材は、見た目は綺麗ですが、あの硬い木を薄くして使うと言うのはかなり気を付けないとと思ってしまいます。あれって、日に当てたら割れちゃうんじゃないかなって。柾で使う意味で一番大きいのは、割れと狂いが少ないからと言うのが一番だと思っています。 でも、2年以上経った4ミリの材なら、大分乾いてるんじゃないかなぁ。
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Re: サイド&バック材のシーズニングについて教えてください。 ( No.7 ) |
- 日時: 2014/05/03 21:55
- 名前: マツコ・スモール
- 皆様たくさんのレスありがとうございます。
製材所で乾燥方法を確認したところ、低温乾燥を行ったようです。
50℃以下の温度で除湿乾燥する方法らしく、100℃を超えるような高温乾燥ではないとのことです。
聞くところによると、高温乾燥は効率はいいけど、水分と一緒に木材の脂分などの成分も飛んでしまって、細胞の壊れた死んだ材木になるとのことです。
最近は乾燥技術も発達しているらしく、低温乾燥は、高温乾燥より乾燥時間は長いようですが、材木の脂分や細胞が壊れるようなリスクが最低限に抑えられるそうです。
含水率を数%まで落とした後、自然乾燥しているようです。
このあたりはいろいろな製材所のノウハウがあるのでしょうね。
いろいろとググってみたら高周波乾燥とかいろいろあるみたいで、おもしろいです。
確かに自然乾燥が一番いいと思いますけど、製材所も商売ですから、広大な敷地を確保して自然乾燥していたら商売にならないですよね(笑)
ちなみに購入後は風通しの良い小部屋でシーズニングしています。 直射日光はダメみたいですね。
ギターは、とある製作家に作ってもらいます。
やっぱり製作家さんはシーズニングにデリケートで、きちんと製材所に乾燥方法を聞いてくれと言われまして。
製作家さんは低温乾燥しているなら大丈夫ですけど、基本材料持込みはダメなんですがネ〜って釘を刺されちゃいました(汗)
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