マーチンD−28の誕生
マーチン社のD(ドレッドノート)サイズギターの原形は、1916年からマーチン
社がOEMとして、ボストンの「オリバー・ディットソン社」に提供していた、12フ
レットジョイント、スプルーストップ、マホガニーサイド・バックの3種類のギター
「スタイル111、222、333」であった。
1931年、マーチン社は、このギターをもとに、自社ブランドでのDサイズギター
の製造を開始した。現在のD−28は、このギターの内、「D−2」と名付けられたギ
ターがその原形である。「D−2」ギターは12フレットネックジョイント、スプルー
ストップ、ローズウッドサイド・バックであり、1931年に4台が製造された。同年、
正式にD−28として1台が製造された(その後「D−2」は1932年に2台、19
34年に1台製造されている)。そして、1934年、初の14フレットネックジョイ
ントのD−28が誕生した。