本堂 お部屋

芭蕉が「金壁荘厳光を輝し」と謳った障壁画も、360年の歳月を経て劣化が著しく

昭和60年から10年継続で211面の障壁画群の保存修理と復元模事業を行い、平成9年に完成した。

本堂内部屋配置

お部屋は、黄色で表示されている部分のみが公開されている。

室中孔雀の間@

法要が行われる部屋。
二重裾折上小組格子天井で四天王を示す幟がつられている。

 襖絵 松に孔雀図(部分)

仙台藩最初のお抱え絵師・佐久間修理(狩野左京)作。(復元)

仏間A

禅宗方丈様式の須弥壇をしつらえ、最上段奥扉の中に本尊・聖観世音菩薩立像を安置。本尊左手に正宗公の位牌、右手に2代目忠宗公の位牌を安置。

御成玄関B

象木鼻、礎盤、円柱と言った唐模様建築。七宝輪違いを装飾した火頭窓、欄間の「葡萄に木鼠」等の彫刻が美しい。

現在は、天皇、皇族専用の玄関でここから入ることは出来ない。

文王の間C

維新前は、伊達家御一門が詰めた。襖絵「周文王狩猟図」は、長谷川等伯の高弟長谷川等胤。

障壁画 文王呂尚図(部分)(復元)

中国・周の文王と名補臣公望呂尚の出会いを中心に、宮殿の様子や首都洛陽の繁栄などが書き、仙台の繁栄を祈願している。

上段の間D

仙台藩主の部屋。

黒塗框の豪壮な床の間、火頭窓、違い棚を備えた書院で、火頭窓などに施された飾金具がすばらしい。
右手の嵌め込み仕立ての4枚の襖は、警護の武者が隠れる「武者隠し」と呼ばれる。

上上段の間E

上段の間の南西に張り出した天皇を迎えるための部屋。
天井は花菱小組格子天井。

上段の間 帳台構(復元) 

紅白の椿が描かれ迦陵頻伽や天女が乱舞する。800年の周都の繁栄に対し、椿の樹齢は8000年。皇室の永遠の栄えを祈念する。
佐久間等胤作。

羅漢の間F

正宗公に殉死した家臣および陪臣計20名、忠宗公の殉死者16名の位牌が祀られている。
部屋を飾る「十六羅漢図」は、佐久間修理の遠孫得楼(徳郎)の作といわれ、明治初期に描かれた。

墨絵の間G

国の重要文化財

住持の応接室であったと伝えられている。襖絵は左から「龍虎」「寒山拾得」「猪頭和尚」。吉備幸益作。

菊の間H

御殿医の控え室。薬草の菊の絵が描かれている。
狩野左京一門作。

松の間I

松、桜を配し、尾長鶏や鳩など様々な鳥が描かれている。
狩野左京弟子一門作。

鷹の間J

伊達家武士の控え室。
柏、檜を配し、白鷺を捕らえたり、兎を狙う鷹が描かれている。一騎当千の伊達家の武勇を象徴する。
狩野左京弟子九郎太作。
高の