4.CAD製図について

 CADによる製図が、一般化されてきました。また、CADの導入も設計業界から施工業者まで広がってきて、施工図もCADによるものが一般化してきました。 
ご存じのようにCADデーターは、今日では機種がちがっても読み込み可能なソフトが普及しております。また、変換化けも最近のものでは少なくなってきました。特にSXF変換はやがて一般化されるでしょう。またPDF形式への変換も見られるようになりました。

◆CAD製図の特徴◆
  1  データー保存  FD・MO・CD・HD・等のメディアにより保管 
  2  データー修正  保管データー読み出し修正
  3  データー共有  共通化 標準化  
  4  データー蓄積  パーツ化で蓄積
  5  データー送信  インターネット利用 

 この特徴よりすぐわかることですが、設計から施工図・完成図と一元利用ができます。一元利用については著作権の問題で多くの人が反対されます。容易にコピーができ、侵害されるということですが、もともと設計とは昔から先人より指導を受けたり、まねしたり、独創したりの作業です。コピーできるとしてもそれは一部のパーツにすぎません。設計は、本来パーツの総合有効組立による経済性、利便性、安全性等を考慮した作品です。設備図面においてはモラルを持って一定のルールのもとに行えば、データー利用はかまわないと思います。 
 また、完成図もCADデーターにて保管する事により増設工事、改修工事において設計時間短縮になり、既存設備も明確に表現できます。 官公庁でもデーター納品の要求があります。双方で働きかけデーター受渡しが実現すれば、一元管理・利用ができます。
 受け渡しについて、ルール作りが必要です。コピーが氾濫してあたかもオリジナルのような扱いをすることがあります。データーの管理者・著作権者を明確にし、使用目的を正して扱うことが重要です。