水道創設記念噴水塔
所在地:横浜市保土ヶ谷区川島町
竣 工:明治20年
設 計:アンドリュー・ハンディサイド社(英国)製
明治20年に、日本初の近代水道が横浜にて創設され、それを記念してこの噴水塔が横浜停車場(現在の桜木町駅)の前に設置されました。J.コンドル(明治19年11月、イギリスに帰省している)が選んだ鋳鉄製のもので、台座には功労者・沖守固とH.S.パーマーの銘板が鋳出されています。
高さは約4メートルですが、はめ込み式であるため大正12年の関東大震災で倒壊し損傷しました。昭和3年に震災復興のシンボルとして修復再建されましたが、昭和18年には戦災を避けるために倉庫に保管されました。昭和24年には戦災復興の一端を担う「日本貿易博覧会」の展示物として、関東大震災により壊滅的被害を受けた創設時の野毛山貯水場跡地(現在の野毛山公園)に設置されました。
昭和25年に神奈川区反町に市役所が移転すると共に噴水塔も市役所構内に移設され、昭和34年には市役所が現在の位置に移転すると、噴水塔は撤去されてしまいました。昭和40年に西谷浄水場内に再び設置され、昭和60年「近代水道百選」に選ばれました。近代水道百周年の昭和62年に、噴水としての役目を終えた塔は補強され、巨大なガラスケースに守られ永久保存されることになりました。
鉄道関係の歴史を語る本にはよく横浜停車場の写真が載っていますが、そこにはしっかりとこの噴水塔が写っています。
今の横浜水道記念館の前庭あたりにあったとのことですが、その頃の写真ではかなり錆びて赤くなっていました。だからといって、こんな濃緑色の防錆材はキツいですよね(^^;)。
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