野方配水塔

 所在地:東京都中野区江古田
 竣 工:昭和5年(昭和2年着工)
 設 計:

 関東大震災の直後、水不足に悩んでいた北豊島郡と豊多摩郡の13町村の共同で荒玉水道組合を設立しました。世田谷の喜多見に浄水場(現在の砧上浄水場)を建設し、高台への配水のためにこの配水塔を建設しました。関東大震災の教訓もあり、20mもの深さまで鉄杭を数十本も打ち込み、底部のコンクリートの厚さは約9mと頑丈な造りになっています。高さは33.6m、基部の直径は18.0mで、3500立方mの容量があります。
 昭和41年まで使われていましたが、東村山浄水場の完成により使われなくなり取り壊しの話も出ましたが、頑丈な塔を壊す経費の捻出にも困り、現在では常時2000立方m(60万人の1日分)を蓄える災害用給水槽になっています。
 喜多見からの導水路はほぼ一直線に高円寺辺りまで延びていて、その上は現在も荒玉水道道路として活用されています(その先は中野通り沿いに導水されているものと思われます)。その延長線上には大谷口配水塔もあります。→ありました(2005年解体)。


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