横須賀市☆町・地域猫活動記録25

2001/2/25
横須賀の虐待事件。ビラを配った後、中川さんに脅迫電話が1本かかってきたが、警察に連絡してあると伝えると、それっきりかかってこなくなったそうだ。なんと犯人と思われる人物を知っている方からも電話があり、その方の身の安全を気遣いながら、Dさんが一緒に警察へ通報しに行くことになった。

ひよしまるさんから「里親探し中の黒白のチビ猫いませんかー」と問い合わせがあったので、三番瀬の猫たちをご紹介する。また、2週間前、同窓生から「友達のMさんちの子供がネコちゃんを拾ってきてしまって、飼ってあげたいけれど、現在すでに2匹飼っていて、ちょっとこれ以上は難しい状態らしいの。白黒の子猫でおとなしい子だそうです。ホ−ムペ−ジを教えたのでメ−ルが行くかも知れません」という連絡があったきり、そのままメールも頂いていなかったので、もしもまだ里親探し中なら連絡を取られてみてはどうかと思い、友達経由問い合わせてみる。友達の話によると、子猫は目に障害が見つかって、今は入院中らしい。どうしたんだろう。

2001/2/26
Mさんから悲しい知らせが届いた。
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子どもたちが近くの公園で子猫(2〜3ヶ月くらい)を保護してきましたが、少々弱っているように見うけられたので、動物病院に連れて行きました。(##この段階で、わたしの同窓生に連絡されたそうだ##)

そして数日後、病院から子猫の様子がおかしいことを知らされたのです。素人には分かりにくいのですが、小脳に異常があるとの事でした。従って目もちゃんと見えていないとの事。だから捨てられていたのだろうという話でした。あまりのことに動転し、ありとあらゆる方々に相談させてもらいました。先天性のものなのか後天性のものなのかがカギになりました。自分のところで飼えないか悩みましたが、病院の答えは普通の家では無理。先天性のもので治療はできないとのこと。結果、私は子猫になんの力にもなってあげられなかったのです。それどころか、安楽死という方向に90パーセントなってしまうという書類にサインをするしかなかったのです。最後に子猫を抱えて病院へ行く道のりの長さ。 子猫のその軽さ。ぬくもりがまだ両手から離れずにいます。いろんな矛盾を抱え込みました。障害があるから安楽死なのか。保護したことは間違っていなかったのか・・・。そんな訳で、せっかくの里親のお話もなかったことにしていただかなくてはなりません。
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昨夜は「子猫はまだ入院中」という風に聞いていたので、お話の内容に驚いた。そして、もし、まだ命があるとしたら、里親さん探しを諦める前に少しだけ質問させて頂いた。

☆普通の家では無理ということですが、障害の程度は具体的に どの程度でしょうか?友人からは目が見えないようだ、と しかお聞きしていないので、よく分からないですが、さまざまな 障害を持った猫と暮らしていらっしゃる方を知っています。それ だけでは、別段生活に支障はないようですよ。もしも、致命的な 障害がなければ、生きられる可能性はあると思うのですが。。。
☆その障害以外に、特に治療が不可能な病気(伝染性)に感染 しているおそれはありませんでしょうか?

そして、最後に、Mさんがこの子猫を保護されたのは間違っていなかったと思うこと、もしも、治療の甲斐なく亡くなる命であっても、誰にも看取られずに消えていくより、最期に愛情をかけていただけて感謝していること、状況の許す限り出来るだけのことをしてあげていただきたいことを伝えた。

次の知らせは、より衝撃的なものだった。
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あの時点で障害として表われているのは、視覚障害。そして自律神経障害かと思われます。(指摘されて見てみると、確かに常に揺れ動いている動作があり、自分でバランスを取るのが困難になっている様子でした) 前回も書きましたが、小脳の異常からくるものでしょうという説明でした。 普通の家では無理・・・と医師がおっしゃったのは、 日常の世話はもちろんのこと、経済面をも含んでいたと思います。その実、それまでもかなりの医療費が必要になっていました。検査したり、ケアをそのまま続けるとどうなるか。すべてを了解の上で、引き取ってくださる里親があるかも・・・と、そういった面倒をみてくれる病院として保健所から紹介されたところに最終的に連れて行きました。先天性のものという判断は、即つきました。伝染性の病気があるかどうかは、病院の方で調べるとのこと。暫く様子をみて、里親を見つけるか安楽死にするか判断しましょうとのことでした。

その後、里親が見つかったかどうか私にはわかりません。安楽死もありうる状態ということで保護した子どもたちのことを考えて、連絡はしないとのことでした。すべてを託して帰ってきました。けれど○○さんのメールを読んで、まだ自分がやれたかもしれないことが残っていた事に気がつき、後悔しています。安楽死にしろ、里親が見つかったにせよ、ちゃんと自分で確認できる環境にすべきでした。あの時点で90パーセント安楽死になるかもしれない・・・との思いが行動を留まらせたのでしょう。冷静になってみれば、医者は無理と言っていても、確かに障害を抱えた猫を飼っている人もいるのですよね。(我が家も可能だったのかもしれない)そういう猫を里親に貰ってくださる人もいたかもしれない。あきらめずにもっと自分で捜してみるべきでした。

保護した子どもたち(5人)の保護者からは、医療費をめぐって責任の行方が取り沙汰されました。 「出来ることと出来ない事。それを見極めて無視できる勇気を子どもたちに、教えていかなければいけない」その言葉とともに連絡は途絶えました。
それは勇気とは呼ばない。どこにぶつけていいのかわからない怒りで、ただ子猫を抱きしめていました。なのに、最後にサインをした・・・

○○さんが、子猫を保護したのは間違っていなかったと言ってくださったおかげで救われました。ありがとうございました。あの子猫が、まだどこかで生き延びてくれていることを願って・・・・。
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言葉を無くしてしまった。
このメールで初めて「そういった面倒をみてくれる病院を保健所が紹介してくれること」を知った。そうした病院が里親探しをしている話を聞いたことがなかったので驚いた。 Mさんも後悔なさっているが、とっさにどうしたら良いのか分からなかったのは恥ずべきことではないと思う。わたしも数年前は何も知らなかったし、今だって分からないことだらけだ。特に今回のケースは、実際にその子猫を拝見していないので、助かる可能性があったかどうかも分からない。わたしにできたことは、良心的な価格で最大限の治療を施してくださる獣医さんをご紹介することぐらいだったかもしれないし。 ただ、別の保護者の方の言葉には呆れるばかりだった。もちろん出来ることと出来ないことはあるけれど、勇気というのなら、保護した子供たちの腕の中で、子猫を看取ってあげるのが本当の勇気というものではないだろうか?そこまで出来なくたって、「見極めて無視できる勇気」なんて卑怯な詭弁を教える前に、他に伝えることはないのだろうか?「我が子に辛い思いはさせたくない」と保護者 の方には言われるかもしれないが、無視することを教える方が子供の将来にとっては余程残酷なような気がした。子供たちには、捨てられた命がどんな最期を迎えるか身を持って知って欲しかった。将来、自分が関わる命に責任を持ってもらうためにも、安楽死を真剣に考えて欲しかった。

3月発売の月刊「猫の手貼」の特集記事"あの猫は今"に、子猫の時に小脳に異常が見つかった子が、3歳になった今も元気に暮らしている記事が載っています。Mさんのお子さんたちが拾った子猫も、どこかで生き続けていますように、と願う気持ちを捨て切れずにいます。

2001/2/28
先日電話でご紹介して頂いたタッチャンの希望者さんと、ようやく連絡が取れた。お話をうかがってみると、猫を飼うのは初めてで不安だそうだ。お住まいのマンションはペット可だが、ベランダづたいに他のお宅に行ったついでに、ウンPをしてくる猫もいるそうで、掲示板に苦情の貼紙がされているのをご覧になり、余計心配になられたらしい(^_^;) やんちゃなタッチャンではご迷惑をおかけしそうなので、ご遠慮することにした。ずっとお待たせしている栃木のぱるぱるさんへ連絡。お見合いの段取に入る。

ようこさんから百貨店商品券、Chikakoさんから支援フードを頂きました。どうもありがとうございますm(__)m

2001/3/5
朝日新聞夕刊に江ノ島で起きた虐待事件のニュースが写真入りで大きく報道された。

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ネコ捨て虐待、もう許さない  警察も対策に乗り出す 江の島

神奈川県藤沢市の江の島が捨て猫問題に悩まされている。島内にすみついた捨て猫は200匹以上。地元では繁殖を防ぐために「ネコ募金」を設けて観光客からカンパを募り、不妊手術を施してきたが、最近、これらの猫が空気銃のようなもので金属製の玉を撃ち込まれる事件が起き始めた。罰則が強化された動物愛護法に基づき、藤沢署も近く警告の看板を設置するなど、警戒と対策に乗り出す。

地元の人たちによると、捨て猫が増え始めたのは10年ほど前からで、特にこの5、6年で目立つようになった。江の島は対岸の片瀬海岸まで500メートルほど離れているが、この間が橋で結ばれており、飼い主がマイカーで乗り付けては捨てていくケースが多い。猫はなぜか橋を渡って対岸へは戻らないことや、観光客らがエサをくれることも期待して、格好の猫捨て場にされているという。地元の人たちとともに動物愛護のボランティアをしている鎌倉市の松本俊子さん(55)らは、江島神社へ向かうにぎやかな参道に「江の島のネコは捨て猫です。これ以上、不幸な猫が増えないように募金を」と書かれた募金箱を、1999年11月20日から置いている。そのお金で、これまでに165匹の捨て猫に不妊手術をした。

そうした中で、金属の玉を撃ち込まれた猫が最初に見つかったのは先月10日。住民が見つけて、地元の動物病院でレントゲンを撮ると、直径6ミリほどの黒い玉が、右の前脚の付け根の骨の部分にまで達していた。さらに翌日の昼間、近くで足を引きずっている猫が見つかった。同じような玉が首の中に残っていた。傷跡の様子から、前脚の付け根から首に向かって撃ち込まれたものと分かった。26日には、後ろ脚を広げてへたり込んでいる猫が路地で見つかった。背骨のせき髄近くに玉が残っていたほか、腰の両側に傷穴も残っていた。玉は動物病院で摘出されたが、猫は今月1日夕、死んだ。ほかにも足を引きずる猫が3匹見つかっているが、まだ捕獲できていない。届け出を受けた藤沢署によると、空気銃のようなもので至近距離から撃たれた可能性が高いという。

動物愛護法は、ペットとともに暮らす人が増える一方で動物虐待事件が後を絶たない中、かつての動物保護法が改正され、昨年12月に施行された。「人と動物の共生への配慮」を基本原則に罰則が強化された。犬や猫などの愛護動物を殺したり傷つけたりすると、最も重い場合には懲役1年の刑を受けることもある。捨てると30万円以下の罰金が科せられると定められた。 藤沢署は捨て猫問題についてはこれまで特に対応してこなかったが、今回の事件を機に、「虐待の悪質さはもちろん放置できないが、たくさんの捨て猫がその背景にある」として、虐待も捨て猫も犯罪であることを併せて警告する看板を設置することにした。松本さんは「こんな動物虐待が起きるのも、ペットを簡単に捨ててしまう社会の病理の反映。このままでは江の島がその象徴になりかねない」と嘆いている。

●動物保護法(旧)
13条 (1)保護動物を虐待し、または遺棄した者は、3万円以下の罰金または科料に処する。
●動物愛護法(現)
27条
(1)愛護動物をみだりに殺し、または傷つけた者は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処する。
(2)愛護動物に対し、みだりに給餌(きゅうじ)または給水をやめることにより衰弱させるなどの虐待を行った者は、30万円以下の罰金に処する。
(3)愛護動物を遺棄した者は、30万円以下の罰金に処する。
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Sarahさんから「ハチくんはわたしたちに慣れてきて、フクちゃんとの相性も良さそうなので、正式に引き取らせて頂ければと思います」と嬉しいメールが届いたヽ(^o^)丿
お見合いの翌日から、毎日の様に連絡をくださったSarahさん。最初は、ハチくんが食欲をなくしていたり、フクちゃんを威嚇したりするのが心配で、落ち着くまでひとりで過ごせるようにする等、工夫をして頑張ってくださった。本当にありがとうございます。これからも2匹をどうぞ宜しくお願いいたしますm(__)m