そして帰国 (Paris part 4)


妻から見たParis

ちょっとした行き違い??でパリ行きが実現してしまった。とても恐れていた。
生後5ヶ月の赤ん坊を引き連れ、グアムや韓国ならいざしらず12時間の長旅だなんて・・・
考えられます??

育児書やママサークルなんかでは、「親の都合で何を考えてるっ」とお小言たっぷりのネタですね。
たまたま身近に西海岸、ハワイ、パリなどと赤ちゃん旅行した人がいたのが、我が息子にとっての不幸のはじまりでした。

(寸前までブツブツ文句たれてた割には、パリ在住の後輩に連絡をとるなど居直ってもいたけれど)

とにかく、オムツ、離乳食、薬の準備と何かあったときのため日本人医師の住所などチェックしまくって出発です。

最初の関門は飛行機。でも、御の字ですねぇ。
機内サービスでは、10キロまでは寝かせることのできる「バシネット」とかいう簡易ベッドを用意してくれて、離乳食もビン詰めのM治屋製のもの。
これは飛行機の常備品らしけど。(使い切らなきゃいけないからあまっちゃうけど、しっかり2、3個もらって家にもてかえってきちゃった)
離乳食に関してはビンではなくスチュワーデスさんがこしらえてくれる??なんて最初は思ってた(^^;

2歳までは飛行機はタダもしくは10%らしいけど、うちは航空会社のフリーツァーだったからもうちょい料金はかかりました。
以下もろもろの機内サービス。

☆ チェック・イン 小さい子供連れだとエコノミーとはいえ最初に受け付けてくれるので列待ちしなくて助かる。
☆ ベッド 10キロまでなら座席の前に簡易ベッドをとりつけてくれます。
 子供は飽きちゃうけど、こちらとしてはずっと抱っこで疲れたときや食事の際助かります。
☆ オムツ 何枚か支給してくれるので飛行機用のオムツは持ち込まずに済む。
☆ 離乳食 ビン詰めのものをいくつか選べます。紙エプロン、スプーンなども貰えます。
 
帰りの離乳食じゃなくなぜかてチャイルド・ミールがでてきちゃった。しっかり私の腹の中へ。
☆ オムツがえ  交換台のついたトイレでできますが、狭いのでけっこう大変。
 しかも台にベルトがついていないから落っこちそうで怖かった。
☆ その他 子供用の飛行機のおもちゃをいただきました。

行きは張り詰めていて、こちとら30分程の睡眠でしたが無事到着できました。はふ〜。。。

母から見たParis

ムスコはシアワセ者です。ガイドさんや空港で出会った日本人に加え現地でも親切にしてもらえました。

フランス人は子供好き。女性だけではなく、フロントの男性、地下鉄にいたDJ風兄ちゃん等々、
我がムスコの頬をさわったり、スマイルをいただいたり、席をゆずってもらったりと親としては異国の地で感謝・感謝なのでありました!

住んで6年になる後輩にいわせれば、「フランス人は子供とお年寄りを大切にするし、東洋の赤ちゃんは希少価値」なんだそう。
日本人が西洋の子供を見て「カ〜ワ〜イ〜イ〜!!」っていうノリとおんなじようです。

我々日本の若い男性は小さい子を見てどうふるまっていいか困惑しがちだけどあちらは感情表現が豊かなのか愛情いっぱい・・
というのかテレもなくほっぺをさわってくれましたね。どちらがいいというわけではなく、その違いはおもしろいです。

某観光スポットでのオムツ替え時、ガールスカウトの少女達に囲まれ男の子のあかしをしっかり見られてしまったムスコ、、、
今後の成長に影響は??・・・たぶんないでしょう。


ここにも・・・ラベルが住んでいた家らしい(2F)

私も見れたParis Presentation

今回の旅の目的はPLUSのコレクション。

しかし、私は門前ばらいだと思っていたので会場近くの美術館でも見ようと策を練ってました。
オペラ座近くよりタクシーにのって数分(女の運転手さんの半ば強引な運転であっという間に)会場につくと、あの異様な雰囲気です。

入り口では日本人スタッフの方が親切に迎えてくれただけでなく、ムスコと私まで入れてくれました。
ただ、「お子さんが泣いてしまったらあのドアから出てください」と、やさしさの中にも「たのむからブチ壊さないでくれーぃ」のニュアンスを含めたことわりを頂き、
私は「ぐずったらあそこねっ!」と肝に命じておりました。

なかなかコレクションはスタートせず人でいっぱいになった会場は熱く、ムスコがご機嫌をそこねはじめたので外に出る決心をしたら、
日本語が堪能なフランスの業界人らしきおじさんが、
「オー。。カワイイ、アカチャンネェー、イマ、ナンカゲツゥ?・・アシ、サムクナイノォ?」
などと子供をかまってくれたおかげで、外に出るタイミングを逸し、そうこうしているあいだに曲がかかってモデルさんが出てきちゃってもう動きがとれなくなりました。
ヤバイなぁ。。

ただゲンキンなムスコは派手な衣装をまとったモデルさんと音楽に関心をもったのか、じぃ〜っと見はじめたので
これはLuckyとばかりに私も見ることができました。
ただし途中奇声を発しないように体をゆらしてご機嫌をとりながらですが。(←この動きってのが、リズム感のないおっちゃんがディスコで踊ってる風なんだよなぁ、かなしい;;)

パリコレを生で見れたら、もう震えちゃう!と思っていた当初の予定を裏切り、カッコよかったけど無事でホッとした。
などという感想を持った私は大バカ者ですが母親ゆえ、いた仕方ないことでしょうね。

次々と新しいデザインが出てきて目をみはったのもそうですが、モデルの楽しく怪しげな表情と観衆のノリとの駆け引きが垣間見れたショウでした。

泣きっ面に蜂のparis

先程のコレクションの余韻さめぬうちに、次は私の後輩とディナーの待ち合わせです。

ノートルダム寺院の近く?に住む彼女と会うため、地下鉄をやっとのおもいで乗り継ぎ「シテ」という駅に着いたのはいいけど
雨は降り出すし、場所はわからずで主人はキレてしまったのあります。(タクシーでいけば一発だったのに・・と文句タラタラ)

やっとノートルダム寺院が現れてもまだ先はわからずで、傘はなくムスコはびしょびしょになって私自身パニックになりました。。
(この時コートのフードでおおわれてうつむき加減で主人にだかれていた我が子の姿、、私自身情けなくて涙がでてしまいました)

やぶれかぶれでやっと彼女の家につき、その後レストランに行きました。
落ち込んでいる私と不機嫌な夫。。その不穏な空気を彼女にしっかり感じとられて悪いことをしたと、益々ヘコむ。

後輩は卒業後パリに留学しそのまま音楽の仕事と通訳で自活しているバイタリティのかたまり。

通訳の仕事は、どこかのブランドのパリコレやサッカーのワールドカップがらみなどそれはすばらしい経歴。
脱帽なのはフランス語を学校へ通うでもなく独学でマスターし、見事なまでにペラペラだったということ。
ピアノが同じ門下生ということで鬼教授の話題でもりあがりました。あちらでいう定食屋さんというレストラン、特にワインがおいしかったのですが、大人に一日ふりまわされた我が子の機嫌は悪く、再会もそこそこにタクシーで帰りました。

タクシーの運チャンも彼女を降ろすと、ここぞとばかりに私達から料金をボッていったのでありました(^^;
明らかに同じ所を走っている・・・
でも、悲しいかな、フランス語で文句が言えない!!!
(懲りずに翌日もタクシーで・・・
距離は殆ど同じだったけれど、その日は半額で済みました。)


疲れたよー、もう・・・

龍之介から見たParis Presentation

う〜ん、よく寝た・・・!!
おーい、あわただしいよ。いったいここはどこ、何の集まり??

エッ僕も見ていいの?しかも僕がいるから椅子席?いやいや申し訳ない。
でも本音を言うと僕はひもにしばられての着席はキライなんだよね、しかも、全然はじまんないじゃん、人がいっぱいで暑いし。
父親は浮き足立ってるし、母親は
授乳のこと忘れてシャンパンなんか飲んでやがる。
一番落ちついてんのは僕じゃん。

あーっ、もーぅ我慢の限界、飽きちゃった、グレてやる、叫ぶぞぉ。

うっ、うぇ〜

よしよしやっと母親が席を立ったか・・そうか外に出れる。
あ、だめだよフランスのおじさん。僕のことそんなにかまわないで、暑いから早く外に出たいんだ。

あっ、あれっ、
ななんだ、このオンガク。。何がはじまったの?で、このお兄さん達何?なんで行ったり来たりしてるのだろう。
おもちゃより派手な色合い、パパのズボンの色より派手だぞ、目が離せなくなってきた。おいおい次から次へと。忙しいな。

あーでもコレはヤだな、グレーの無地か。僕、色味のないのは好きじゃないんだよ。
オンガク、がんがんいってよ。退屈なのは悲鳴あげたくなっちゃうよ。

あ、また賑やかなのにもどったたな。じゃ、叫ぶのヤメトコ、、、

アレもう終わり?カラフルでおもしろかったよ。。


ああ、のどが渇いた・・・

チェックと経験と汗まみれのParis

コレクションの日は別名「ギャルソン・デー」と名づけ、日中はShop巡りでした。
その日以外も
コムコムが入っているデパート、ギャラリーラファイエットにはトイレとオムツ替えにと何度も寄りました(^^;

せっかくのParisだから他にもいろいろと美術館や寺院も見たかったのですが、
さすがに7.8kgの子供を抱き
育児グッズをかかえてのしかも短期滞在・・思うようにいかないのが実情でした。

育児的にいうと、授乳は公園や通りの陰のベンチで、オムツ替えはデパートのベビー室。
ホテルでの入浴は、基本的にはシャワーだから
家とちがって厳しかったですね。


ボン・マルシェ前の三角公園にて
う〜ん、満腹!!

離乳食は朝食時にベビーフードを作って一緒に。
食事は子供を交代でだっこしながら順番でした。
また、だっこしながらでもつまめるよう、肉やパンはどちらかが一口サイズに切っておくようにする、というコツ?も得ました。
ただ、椅子に座れない乳児とのコース料理はやはり厳しいです(^^;

食事といえば、オプションで行ったレストランは今ひとつだったな。

待たされた上に、メインのお肉はちょっといただけないありさま。
日本人がオーナーシェフらしいけどパックだからといってあれじゃちょっとナメすぎ。。。
で、その店に日本の出版ギョーカイらしき団体がいて、その主賓はどうやらギャルソンのコレクションに来てたらしい。
みんなに「センセー」と呼ばれていたその女性はイヤな人じゃなさそうだけど、やはり業界臭プンプンの話題を大きな声で話していたのだ。

でもって、またまたも業界人らしき隣のテーブルの女性には、
「ママのワガママで赤ちゃんをパリにまで連れてくるなんてダメよっ」と叱られてしまいました。
訂正するならママでなくパパのワガママなんだけどね。
まるで日本にいるようなレストラン、偶然にもギャルソンパルファム近くのお店でございました。

でーー食事ネタついでに、、

ホテルのモーニングバイキング会場にいたうら若き日本女性。
きっとSOLDEのはしご組なんだろうな・・という行動でした。
それは山のようにパンをとったかと思いきやウエートレスの目を盗みアッという間にバックにしまいこんでいた。しかもヨーグルトまで(^^; ダンゴより花ってやつですよ。 

うっ、うらやましいその逞しさ、私も見習いたい??


龍之介がいた為に我々の朝ご飯は何時間がかり・・・、各国の人々の朝食風景を見ることが出来ました。

まず、朝一番の真っ暗なうちに現れてさっさと引き上げるのが、欧米人
次が日本人パックツアー

一息ついて、日本人SOLDE組と中国人ツアー
中国の人達は、なんと朝食バイキングの最後に持参したカップラーメンを食べている・・・

そしてアフリカンファミリー

オイオイ、そんなに山盛りに〜
ヘッ、もう食べ終わっちゃったの・・・

akikoに言わせると、龍之介はフランス語とドイツ語をしゃべるらしいが、アフリカの赤ん坊もしゃべってたなあ・・・
「ヒュッヘン、」とか「ファブル〜」とか、(笑)
このバカ親め!!

そして、最後が寝坊しましたって感じのドイツ風オジイチャン・・・


帰りの飛行機の中、グズるムスコをあやして通路を歩いていると

「赤ちゃん、何ヶ月?昨日○○レストランにいらしたわよね。」
うわっ、昨日のあのセンセーじゃん!!声をかけていただき恐縮っす。

「いったいどちらの雑誌のライターでいらっしゃいます?名刺もいただきたいのですが。」
などと聞けるはずもなく(苦笑)


そして、CDG空港ともお別れ

その他数々の失態を繰り返した母・AKIKOの初Parisは、楽しさと疲れとホロ苦い味を残し幕を閉じたのでありました。

最後まで付き合って一読いただいた方、メルシー、メルシー、ありがとうでございます。


定番のお土産チョコレートもMAXIM'S DE PARISでは無く、COMME des GARCONS PARFUM

今、考えてみると、龍之介を連れて朝から晩まで出かけたのも、外食をしたのも今回のパリ旅行が始めてだった。
怖いもの知らず、とは良く言うもので、何とかなる、と妙に自信がついてしまった旅行ではありましたなあ・・・

<<< パリコレ裏話へ続く - 裏des >>>


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