火の用心



今季の話題はなんといっても縮絨?・・・なら、昨冬の我が家の話題も縮絨だ。
夏に冬の話はちょっと暑すぎるかー。

以前に出た縮絨セーターを部屋着として主人から譲り受けた私。
暖かくて、肩の凝らないこのウールは大変重宝していた。袖が長過ぎる事をのぞいてはー。

さて、部屋着とは当然家で着るもの。主婦がこれを着てする事といったら・・・当然、家事。

あー可哀相なセーター。
洗濯をすれば袖口は泡水でグッショリ、掃除機にはひっかかるはドアのぶにからまるはで散々な目に!
「悪い悪い...」と思いつつも、はやく一日の仕事を片付けたい主婦の動きは益々ヒート・アップする。

しかし、ある日寿命を縮める事がおきた。
フライパンで炒めものをしていたら、チリチリと妙な音が..そして妖しく薄〜いオレンジの煙もー。

「えーっ、なに、嘘でしょう?」

と、状況判断をしてる間もなく火の手はまわる。
やっと、事に気付いた私は袖に息を吹き掛けすぐさま蛇口の水をかけた。
袖の一部が平らにツルツルになっていた。

「あーごめんよ〜。無神経な私の身替わりに..」

お陰で私はヤケドをおわずに済んだのだが。
実は袖をこがしたセーターはこれだけではない。しかし、今回の縮絨様が一番よく燃えた。
などと、いばって言えることではない。

今思えば、あわや火事!と、いうのが恐ろしかったのか、カリスマ素材の縮絨をあがめようと
した自分が怖いのかよくわからないが、とにかく時が経つの待ってダンナに報告したワケだ。
結果「もう二度と服は渡さん!」というのとは別にキツーイいやみをさんざん言われて一段落。

最近、私の縮絨における傷もやっといえてきた所だったのに、ギャルソンたら今季、この素材を
打ちだしてくれちゃうから、また思い出してしまう。

あ〜、この冬も縮絨着たら火の用心!



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