スペインの情報ノート

(2014年5月)
モレーリャ

ここでは2014年5月に訪れたスペインの情報を紹介します 。


気候
5月のスペインは過ごしやすい季節ではありますが、寒暖の差が激しいです。
天気が良い日の昼間はTシャツ一枚で過ごせるくらい暑くなり、空気も乾燥し、紫外線も強くなります。特に日の当たる場所で多く過ごすなら、サングラスや日焼け止め、リップクリームも必要です。
朝晩や天気が悪い日は、肌寒いくらいになるので防寒衣も必要です。
また、生活の時間帯が日本の感覚と2時間くらいずれているような感じで、日の出が7時くらいで、日没が20時過ぎになります。
レストランも、昼食は13時頃からで、夕食が20時くらいと遅めです。


交通
(鉄道)
スペインの鉄道はラテンの国のイメージからは意外ですが、ほとんど遅れる事も無く、正確に運行されていました。
長距離を移動する場合、バスより値段は高いですが、新幹線(AVE)を利用すると、かなり時間の節約にもなります。
スペイン国鉄(RENFE)のサイトではルートや時刻表検索が出来て、日本からでも事前にクレジットカード決済でチケットを買う事が出来るのですが、カードの決済の途中でエラーになってしまい購入できないといったことが多くあるようです。
マドリッドからバレンシア方面のチケットを買おうとした所、やはり、多くの人が失敗したように、決済処理がうまく行かなかったので、解決手段としてカードの決済で認証サービスを利用するようにしました。
この方法は、利用しているカード会社で認証サービスの利用を登録しておいて、ネットで買い物をしてカード決済する際に、カード会社の認証ページが表示されるようになり、登録したIDとパスワードを入力するというもので、ネットでのカード決済のセキュリティを高めることができます。
VISAの場合は以下のアドレスから認証サービスの登録へ進めます。
http://www.visa.co.jp/personal/security/onlineshopping.shtml
予定が決まっている場合、早めに購入した方が割引料金で購入できるので、日本からの購入でつまずいている人も挑戦してみてください。
ネットで購入したチケットはPDFでダンンロードしたり、iPhoneのパスブックに登録して利用できるので便利です。パスブックの場合、改札でチケットの画面を見せてコードを機械で読み取ってもらいます。
スペイン国鉄のサイト
http://www.renfe.com/

(バス)
駅から離れた町や観光地を訪れる場合や、安い料金で移動したい場合に利用する機会が多いのがバスです。
マドリッドのような大きな街では行き先によってバスターミナルが異なっていますが、地下鉄や近郊列車でがれぞれに隣接しているので事前に調べておけば効率的に利用できます。
バスを運行する会社も目的地によって異なりますが、それぞれの会社のwebサイトへ行けば時刻表なども見れる時代なので、細かい予定を立てることもできます。
バスは、交通事情によって影響されやすいので、休日にマドリッドから郊外へ行く場合は渋滞で多少遅れる事もあります。


ータ通信環境
今やホテルでWi-Fi接続ができるのは普通になってきていますが、スペインでもWi-Fi接続できる宿がたくさんあります。
公共の場所までしか電波が届かない宿もあるので部屋で通信したい場合は確認しておきましょう。

治安
スぺインはマドリッドなど都市部の治安はあまり良くないようです。
スリや引ったくり、置き引きなど、ちょっと気を緩めた隙に被害に遭うことを常に意識しておき、地下鉄や近郊列車でも、おかしな感じの人がいたら、離れるようにしましょう。


街について
今回訪れた主な街を紹介します。

セゴビア (Segovia)
マドリッドから北西へ山を一つ越えて行くような感じなので、気候も少し高地のような感じがします。
巨大な水道橋やカテドラル、アルカサルといった印象的な建物が徒歩圏内にまとまっている見所の多い街です。
アルカサルは特に西側から見た姿が美しいので、美しい外観を見たい場合は午後のちょっと遅めの時間がお勧めです。
マドリッドからは鉄道やバスで行く事ができますが、鉄道は街の中心部から少し離れた場所に駅があり、バスはターミナルが水道橋から5分くらいの所にあるので、時間に余裕があればバスの方が利用しやすいかも知れません。バスターミナルには観光案内所もあり、日本語のガイドマップももらえます。
アルカサル
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トレド (Toledo)
トレドはスペインの古都として多くの人が訪れる街です。トレド旧市街は迷路のように路地が入り組んでいて、名産品であった剣や縦、鎧などを売る土産物屋もあって歩いているだけでも楽しめます。
トレドの全景が見られるタホ川対岸の見晴らし台までは徒歩で20分〜30分程なので時間と体力に余裕があれば歩いて行くことも可能です。
ただし、5月でも天気が良いと日差しが強く、思ったよりも体力を消耗するので、気温の更に高くなる夏はバスなどを利用した方が良いかも知れません。
マドリッドからトレドへは列車やバスで行けますが、列車は30分程で着く代わりに駅から街までが少し距離があります。バスの場合は1時間程かかります。どちらも休日などはチケット売り場が混雑するので時間に余裕を持って行きましょう。
トレドのバスターミナルには荷物を預けられるロッカーもありますが、お金を直接入れるのではなく、インフォメーションセンターの受付で申込書にパスポート番号などを書いて料金を払い、専用のトークンをもらってそれをロッカーで使うようになっていたので、利用する人は注意してください。
トレド
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モレーリャ (Morella)
モレーリャは巨大な岩山の上に廃墟となった城塞がそびえる城塞都市です。
山あいの道を奥深く行った所に忽然と現れるモレーリャの姿はとても印象的です。
土産物屋やレストランなどが並ぶメインストリートは1本だけの小さな町ですが、城壁に囲まれた町の姿や、装飾の美しい教会、廃墟となった城塞や修道院、町外れの水道橋など見所が多くあります。
日本のガイドブックを探しても紹介されているものが見つからなかったので、知名度は低いようですが、城跡や城塞都市に興味がある人には断然お勧めの隠れた名所です。
モレーリャへのアクセスはちょっと不便で、公共の交通手段としてはカステリョン(Castellón de la Plana)駅の隣のバスターミナルからバスが出ていますが、1日に1、2本、日曜に至っては1本もないので、旅の計画を立てる時は必ずチェックしましょう。
ただ、交通が不便な場所とは言え、静かな田舎町のモレーリャで2泊くらいしてのんびり過ごすのも悪くはないです。
カステリョンからのバスはサン・ミゲル門の手前と城壁内のベネイト塔の前に停まりますが、モレーリャからの朝1番のバスはサン・ミゲル門の前を通らず、ベネイト塔からのみとなっていたので注意しましょう。
バスを運行しているのはAutos Mediterraneoという会社で以下のアドレスから時刻表を確認する事ができます。
http://www.autosmediterraneo.com/en/regular-lines/
ちなみに「Morella」の日本語の表記は、あまり有名な地名でないため「モレーリャ」と書かれたり、「モレリャ」と書かれていたりします。GoogleMapなどでは「モレリャ」となっているので、日本語で情報集する際は「モレリャ」でも検索するとより多くの情報が集まると思います。

モレーリャ モレーリャ
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バレンシア (Valencia)
キリストが後の晩餐で使ったと言われる伝説の聖杯がこの街のカテドラルに保管されています。
バレンシアのカテドラルは音声ガイドの機械が入場料に含まれていて、日本語のものもあるので、解説を聞きながらゆっくり見学するのがお勧めです。
聖杯礼拝堂にある聖杯は見学場所から少し距離があるので、双眼鏡やカメラの望遠レンズなど用意して行った方が良く観察できます。
台座の部分は後世に造られた物のようですが、メノウでできた石の杯は、造られた時代も古く、由緒あるもののようです。
マドリッドからバレンシアへは、2010年に開通した新幹線(AVE)を利用すれば2時間も掛からずに行く事ができます。
バレンシア
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