エジプトのクフ王 Pharaoh Khufuクフ王 Pharaoh Khufu は、約80基確認されているピラミッドのなかで最大のピラミッドを作った。それは、ギザにある3大ピラミッドのうちのひとつである。 彼は、エジプトの第4王朝(古王国時代に属する)の2番目の王である。在位は、BC2589年からBC2566年ころと考えられている。 【父と母】 クフ王の父は、第4王朝の創始者スネフェル王である。スネフェル王は、第3王朝の最後の王フニ王の子であるが、母は下位の王妃メルサンク1世であった。スネフェル王は、フニ王の上位の王妃の娘で、より正統な血をひくヘテプヘレス1世と結婚した。彼女は、クフ王の母である。血はつながっているが、第4王朝は新たな王朝として数えられている。 スネフェル王は、ダハシュールにある2基のピラミッドを作った。1基は途中で稜線の角度が変わる屈折ピラミッドで、もう1基は夕日を浴びて赤く映える赤いピラミッドである。赤いピラミッドは、四角錐形のピラミッドである。 【第4王朝】 第4王朝時代は古王国時代の絶頂期で、一名ピラミッド時代とも呼ばれる。ギザには、クフ王、カフラー王、メンカウラー王の有名な3大ピラミッドが建てられた。 第4王朝の王は、スネフェル王、クフ王、ジェドエフラー王、カフラー王、メンカウラー王、シェプセスカフ王。 Travel photos Earth ≫ Africa ≫ Egypt ≫ Pyramids - Gizeh 【クフ王】 生没年は不詳。父のスネフェル王の後を継いだ。在位は、BC2589年からBC2566年ころと考えられている。 クフという名は、「クヌム神によって護られしもの」を意味する。ギリシャ語では、ケオプスと呼ばれる。 高さ7.6センチの象牙製の小さな彫像が、アピドスでみつかっている。 彼は、後代の年代記では評判が悪く、カフラー王やメンカウラー王と対照的である。また、彼が「聖なる本」を書いたという記録もあるが、確認されていない。 TheAfrican.Com ≫ TheAfrican.Com: Magazine ≫ The Ancient Wisdom in Africa Zulu Society Traced to Reign of Pharaoh Khufu (Cheops) 【クフ王のピラミッド】 クフ王のピラミッドは、完成時の高さは146.6メートルであったが、上部の約9メートル分を失い、現在は137.5メートルである。 やっぴらんど ≫ 新・バクシーシ! ≫ 高層建築の歴史(1) 底面積はおよそ6ヘクタール、基底の各辺は正しく東西南北の方向を指している。平均2トン半の石材が230万個つかわれたと伝えられている。内部の設計は、少なくとも2度は変更されている。 建設当時、ピラミッドの外側は白石灰岩でおおわれていたが、中世にカイロ市を築く際に持ち去られた。ピラミッドの東に面して石灰岩の葬祭殿が建っていたが、黒い玄武岩の床しか残っていない。ピラミッド参道のふもとに建っていた河岸神殿は、現在はアラブ人集落の下に埋もれており、1991年の下水施設工事の際にその一部が発見された。 従来、ピラミッドの建設は、ファラオが人民を酷使して行われたものとされてきたが、近年は、人民の信仰に基づいて現人神のための奉仕として農閑期を利用して行われたもので、作業期間中の衣食住も保証されていたとみられている。 このピラミッド建設の責任者は、クフ王の従兄弟のヘムオンであった。ピラミッドの側に彼のマスタバ墳があり、そこから座像がみつかっている。 ピラミッドの東側には、王妃のための3基の副ピラミッドがある。実の姉で妻でもあった王妃のもの、異母姉妹の王妃のもの、もうひとりの異母姉妹の王妃ヘヌトセンのものである。ピラミッドの東側の参道に近い場所で、王の母ヘテプヘレス1世の墓も見つかっている。また、ピラミッドの周辺、主に西側に、王の廷臣たちの墓がある。 1954年に、ピラミッドの南側で41個の大きな敷石を発見した。その下には、岩盤をくりぬいた船坑(ボート・ピット)のあることがわかり、そのなかには全長43メートルの巨大な杉材の船を部材に解体して納められていた。 Egypt Guide, Magazine, Egyptian Community and Egypt Travel, Tour and Vacation Guide ≫ Pharaoh Khufu 【参考ページ】 エジプトの古王国時代 【LINK】 大英博物館ミラーサイト(日本語) ≫ 古代エジプト ≫ ピラミッド ≫ ギザのピラミッド A VISUAL HISTORY OF ANCIENT EGYPT ≫ The Pyramids of the Giza Plateau Egypt Guide, Magazine, Egyptian Community and Egypt Travel, Tour and Vacation Guide ≫ Pharaoh Khufu 参考文献 「古代エジプト ファラオ歴代誌」ピーター・クレイトン著、藤沢邦子訳、吉村作治監修、創元社、1999年 「新訂版チャート式シリーズ 新世界史」堀米庸三・前川貞次郎共著、数研出版、1973年 「世界の歴史2 古代オリエント」岸本通夫ほか著、河出文庫、1989年 「3日でわかる世界史」ダイアモンド社編、櫻井清彦監修、ダイヤモンド社、2000年 更新 2003/5/22 |