2010年 ナイジェリアで民族紛争2010年3月8日未明(現地時間)、ナイジェリアのプラトー州の州都ジョスの北部近郊にある、キリスト教徒の3つの村(ドゴナハワ村、ほか2村)が、対立するイスラム教徒の襲撃を受けた。死者数は、州政府の発表では少なくとも500人、一方、目撃者や地元の人権活動家らは200〜250人としている。 ナイジェリア政府は現地に軍を派遣し、襲撃にからむ95人を逮捕した。 目撃者によると、武装した暴徒たちが空砲で村民たちを威嚇しながら家から追い出し、村落外の林に向かって逃げ惑うところを、なたで惨殺した。村民を逃がさないために動物用のわなや、漁に使う網も用いたという。犠牲者の多くは女性や子どもたちで、襲撃は午前3時ごろ始まり、6時まで3時間にわたり続いた。 地元住民によると、襲撃した側は遊牧生活を営むイスラム教徒のフラニ族で、標的とされたのは、キリスト教徒が多数を占めるベロム族である。この2つの氏族はウシの盗難をきっかけに対立を深め、その後、襲撃と報復が繰り返されている。 また、州都ジョスでは同年1月にも、宗教を異にする氏族間で衝突が発生しており、警察の発表では少なくとも326人、宗教活動家や人権活動家らは550 人以上が死亡したとしている。 さらに前の、2008年11月にも、州都ジョスで、選挙の結果をめぐってキリスト教信者とイスラム教信者の住民が衝突し、数百人が死亡し、数千人が避難生活を強いられたことがある。 【参考ページ】 2011年 ナイジェリアで暴動 参考文献 AFP BBNews ≫ ナイジェリアでキリスト教徒の村襲われる、500人死亡の情報も(2010年3月8日付) AFP BBNews ≫ ナイジェリアで宗教衝突、数百人死亡 数千人避難生活(2008年11月30日付) その他報道 2010/4/6 |