2000年1月15日朝日新聞朝刊記事より

「チビ萌ちゃん」はその名の通り、小柄だった。
「この間、ワンピースを買いにいったら店員さんに、
<ご入学ですか>って言われました」
NHK朝の連続テレビ小説「すずらん}で主人公・萌の少女時代を演じた
柊瑠美ちゃん(12)は、こう照れた。
身長138センチ。クラスでは当然、一番小さい。
三人姉妹の末っ子。母明美さん(38)いわく、おっとりしているけど、
かなりのおっちょこちょいだ。
「いってきまーす」と家を出て、数分して戻ってきたことがあった。
ランドセルを背負い忘れていた。何でもない所でも、よく転ぶという。
友達の間でも「ボケ役」を務める。学校ではみんなで縄跳びをして遊ぶことが多い。
「運動神経はないけれど、縄跳びだけは跳べるんです。
でも跳び箱、鉄棒とかは最悪。走るのもダメ」
すずらん出演後、街で声をかけられることが多くなった。
見知らぬ下級生から突然「友達になって」と声をかけられ、交換日記も始めた。
「<るんちゃんと呼んでいいですか><いいよ>とか、
そういうことを書いてます」
将来の夢は、と訪ねた時だった。おっとり屋さんが、即座に「女優」と答えた。
「役を通じて色々な人になりきれるのが楽しい。
萌は素直でかわいそうな子だったから、
今度は生意気な役がやりたいな」。
いま一番競演したい人は? 「KinKi Kidsの堂本剛さん」。
この問いにも、すぐ答えた。
二月から北海道で映画版「すずらん」の撮影が始まる。
クリスマスに買ってもらった編みぐるみマシーンで早速、赤い靴下を編んだ。