〈其の二十五〉
田の苗も随分と色濃くなりだし、今まで映していた稜線も生
育とは反対に霞んで行き、その山並みの木々も一斉に葉を
拡げ、緑の濃淡が幾重にも重なり、田の上では、虫を食む
岩ツバメが盛んに宙返りを見せる良い季節になりました。
梅雨前の穏やかな日が続きます。
渓流ではカゲロウを食すライズが・・・、山では太陽の恵み
を受けた山菜が・・・、林道では、さわやかな風を感じたライ
ダーが・・・でも、二度目の「座骨神経痛」を起こした私は、
こんないい時期なのにまだ釣りにも行っていないし、山に
も入って居ないのですよ。
日頃の行いの報いなのか?家庭を顧みず遊びほうけている罰なのか!?
・・・・うむ?・・・ん??。ウグイスの奴まで冷やかしに玄関先までやって来る
「ホー、ホットケー」
空がはっきりしない六月