〈其の三十四〉

 眠いのである。
朝起きるのがちょっぴり遅くなった。
春来たりなば・・
 目の前の公園では桜の花の蕾がだいぶ大きくなり、草花も葉を伸ばし始めた。
御山の天辺では、冬神と春神の押しくら饅頭が今も続いている。勝負が着かないのか、昨日から延々とである。その度に、季節はずれの大雪に戸惑うのは、人間ばかりではなく、暖かな太陽を待っていた草木や、気の早い渡り鳥達である。
 近年そう言った季節の変化が、妙に心に留まるのでこれも年のせいなのか・・・。
 そろそろ衣替え、私の言っているのは遊び道具のである。今年から、粗大ゴミの有料化が決まり、家中の不要品は処分したのだけれど、道具の方は必要品。身、一つなのに溢れんばかり。
 近年、道具に操られている感のある私は、ここらで整理してのんびりしようかと思い始めていたのだけれど、貧乏性の私は、「ジッ」として居られず、又、色々道具を買い漁るんだろうな・・・。

(今年はお花見しましょ)