〈其の四十八〉

  山頂付近にあった紅葉も、一気に里まで降ろされて色付き半ばで雪景色。気が短くせっかちな冬神様は、のんびり屋で大人しい秋神様を追い出そうと嗾ける。ゆっくり秋景色を楽しむ暇もあったものではない。今年も暖冬と言われているが随分と早い積雪で、もうお隣の腕白達は白色ならぬ真っ黒い雪だるまを作ってました。未だちょっと早いんだなぁ。まっ、例年通りだと年明け前に少し降って、後は降っても積もりはしないのがパターンなんだけど、どうなります事やら・・・。

 季節も経済もついでに客入りも、凍結状態。某大国とイラクみたい、緊迫して今にもがなの感。もう大変店も家も木枯らし吹いて、痩せた体は何処かにフワッと飛ばされそう。もっとも、このまま飛ばされたい南の国へ・・・ってな気分です。如かしそうも言ってられず、出来る範囲でもがいているが、砂漠に水を撒くように、困ったもので一向に解消できない。誰か良いアイデアがあったら教えてほしい。もち、タダとは言いませんよ。

 寒いとこう言う事は余計に堪えますよね。やはり「温もり」を求めて、人は南国へ、嫌々手近なところで温泉しかも混浴。絶対貸し切り・・・。嫌々も少し手近で、鍋に熱燗。差しつ差されつ(えっ何を?!)。嫌々とんでもない!「温もり」だったら、ここは当然「愛する人」の下だよね

ぇ、やっぱ!!・・・ってか。

(誰か暖めてぇぇぇ。)