〈其の五十三〉 |
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山が笑ってる。 生気を取り戻した草や木や獣達。水嵩を増して勢い良く流れる沢の水音。皆が皆、暖かな日差しを浴びて活気づいている。 やはり良いのである。ポカポカ陽気に誘われて桜見物と洒落込んで、片手にお酒、片手にお弁当。お昼のアルコールは覿面。もう目の周りがポワ〜ンとし、いやはや実に良いのである。 取って置きの桜の下を選んで、盛大に盛り上がっている一団。手拍子よろしくよくよく見れば、赤ら顔の酔客に混じってニタニタ目尻を下げているのは、酒と宴会が大好きな春神様。この時期あちこち匂いを嗅ぎ分け出没している。酒量も半端ではないから顔色も一層赤く一目で分かる。 しばし春神様は桜と共に北上する。 景気動向以上に売り上げダウン。やることなすことマイナス傾向。 遂この間まで悩み続け心身疲れたのも今何処。陽気と共にウキウキするのは、単細胞の頭脳ばかりのせいじゃないそうな。冬の間寒さで収縮していた血管が、気温と共に拡がり血流が増し、結果、躍動感に溢れ活動的になる。それに、花見の酒が加われば怖いものがないね・・・。 直ゴールデンウィーク。釣りするど!キャンプするべぇー!! |
(山はこれから花見だべ) |