〈其の七十五〉

 陽が大分長くなり、折に触れて春の気配が感じられ、特にこの冬は雪が多く寒さも厳しい分、春の訪れが待ちどおしくいつになく弱気な、いや柔な自分に気付いた。
 でも、この冬も店にはバイクで通し、雪の日もテカテカ道路でも、ガチャガチャとスパイクタイヤで何とか切り抜け、多少は元気な所は見せたな・・・(意地だな!)・・・・・正直「あぁ、しんど!」。そろそろ、冬タイヤの出番はなくなったとは言っても、山はまだまだ静寂の中、雪はたっぷり。
 時折やってくるXCスキーの面々、そうそう渓流解禁でした。岩魚を狙いに、雪をかき分け上ってくる渓流釣り師。
地元ばかりじゃなく、近県からも関東方面からも・・・。
やはり、少しづつ賑やかになってきているようです。春は直ぐ其処。
 ほとんど使わなかったXC板を仕舞って、ロッドでも出しますか・・・。これも歳なんですかねぇ、数年前までは渓流解禁日を、今か今かと待ちかまえ、ラインにはワックスを掛けフライはこれとこれ・・・リーダーはと準備に余念がなかったのですが、ここんとこ、トンと熱が入らず終いには解禁日を
忘れる始末。やっと「大人」になったと言えば聞こえはいいが、其れを通り越して、多少呆けが入ってきたみたいですね。桑原桑原。
 さあてと、そろそろ老体に鞭打って、ロッドでも振りますかぁ。其れと、去年やりかけのオートバイも出して、エイコラエイコラ磨きましょう。
人は磨きようもないみたいだから・・・・・・・・・・・。

(ヒュイッヒュイッヒューのグググッ)