〈其の八十〉

 理想的な梅雨明けで、雨の少ない空梅雨だった。
釣りには好都合な天気と張り切ってはいたが、そんなときに出るんだな、
肩から腕に掛けての焼けるような痛み。
薬も効かず、どう足掻いても痛みは治まらず四苦八苦。
 常連からは「神経痛?」やれ「歳だね!」とからかわれ。
 えっ、いやいや「筋肉炎!!」とムキになり、痛みを少しでも忘れたいために、お客に貰い酒。良いから接いでと此方もグビグビとムキに飲み。腕を動かす度に痛みが走り、幸か不幸か暇な店はお客が少なく、
仕事も少ない・・・。
その分痛みも少ない・・・・・・・・・・。(誰か、笑った?)
 どうやらその原因は、筋肉に無理な負担の掛けすぎみたい。
筋肉が落ちたところに、酷使、疲労となりゃ当然だな。
 いずれにしても、体の方も無理の利かない歳になってきたんだな。
 ・・・・・・・・・・云われなくても・・・・・・。
 あの筋肉モリモリの時が懐かしい・・・・・。
そんなことは置いといて、早く治してこの夏を楽しまないと、アッという間に夏は過ぎ、蜩が鳴くからね。
あれもして、これもして・・・・・と考え欲張るから、痛みが出るのでしょう。と、
どこからともなく声が聞こえます。

(ビリビリのズキンズキン)