〈其の九十五〉
南風に誘われて、一月も早く渡ってきたウグイスも、突然の雪に震えている。幾ら暖冬と言っても、ちと早いのでは・・・後二三度降りますよ。
しかも、何処で練習したのかいきなりの本番の囀りである。
あのぶきっちょの囀りも、春の楽しみなんだが・・・。
我が人生で初めての、三月頭での出現。しかも、家の目の前での事です。
この分で行くと、桜の開花も言わずもがな・・・。其れは其れで楽しみではあるが・・・。いやいや、気紛れ天気はそうは行くまい。
寒の戻りがあり、今度は遅い雪が降り、桜の蕾は膨らんだり萎んだり。
地球規模での異常気象は、じわりじわりこういう形で身辺に現れている。
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「春の暖かさは陽の暖かさではなく土の暖かさだ」と思うんだが、冬期活動を停止していた命が、再び始動開始する表現が感じ取れて良い。
人間の身体も同じ様な仕組みで、春の訪れと共もに気温が上がり、其れと同様に縮んでいた血管も拡張し、血流が増大しその結果ワクワクとした躍動感が出てくる。 ・・・？感じない・・・？其れは別な病気だな！
年度替わりの月。新スタートを切った夢多き若者。将来が見えてきて夢が霞んで、溜息多き我ら中年。
これを機に再スタートを切ったつもりで、前向きに前向きに気持ちだけでも前向きに構えませんか。
取り敢えず鯱張らないで、渓流釣りでもしませんか？森のパワーも貰えますよ！桜満開の下での釣り、これ又最高！！