〈其の三〉

 

五月の連休も終わり、静かな日が続

く「たもたも」ですが、先日、こんな会

話がカウンター越しにありました。

三十数年ぶりに二人の同級生が、店

の扉を開けました。「やぁ、久しぶり」

と、おきまりの文句。懐かしさとバー

ボンの酔いも手伝って、宴もたけなわ。

同級生曰く「そういえばお前、小学校

の時から不良だったよな!」客のいる

前での一発。

何を藪から棒に!「其の棒で、お前をついたるかい」 という一コマがあり

まして、それを聞いてた常連「ははぁん」と頷いています。

温厚で気の優しいマスターなんだけど、遠い昔『俺は、不良だったんだ・・・』と、

そのとき反対席にいた常連A氏、突然に「俺も不良だったんだ!」一瞬カウン

ターは、静まります。

愛すべき、くだんのA氏。 この人、初対面でも人の話に割り込みます、で、ひっ

ぱって的をはずします。気が弱く、痩せ形で病気上がりのような色白。私の一つ

上の歳で、乳首がでかい「とても、そのようにはミエナイ」いや、絶対ない!!

・・で、

(マスター) 「かっちやん。不良だったんだー」

(A氏)   「うん、俺 中学の時、タバコ吸ったこと有るんだ」

(一同)  「・ ・ ・ ・ ・ ・」       

と、しらけさせるのが得意で

(マスター)  「ふぅん、かっちゃん。同じ不良でも、不良品じゃないの」

一同 笑い!

てなぐあいな、他愛もない連休後の、疲れた笑いが有った一夜の会話でした。

沢では、そろそろ川虫たちの複合ハッチが始まる頃。 「ポトッ」と落としたフライに、何のためらいもなく

くわえる、チビ岩魚が「パクッ」から「パシャッ」に変わる頃です。

五月十六日(小雨)