〈其の十六〉
元気すぎる太陽も、泣き始めた秋の虫達に
言い含められたのか、ここに来て朝晩のジ
リジリ感が少し和らいだ気がする。毎年真
夏の遊びの一つに欠かさずやるのが「川
遊び」。小さな沢に入って、渓流魚をヤスで
突いたり、カジカを捕ったり、一休みしては
ビールを飲んで川原に寝ころんで,本気で
眠って「こんな所にビキニを着たグラマー
な美女でも居たらなぁ・・」という夢なぞ見た
りなんかして、で、虻に囓られ目が覚めて、
ボコボコに沢の石コロでなった腕を叩いたりして楽しんでいます。でもそれが
先日、現実に起きたのですよ。近所の三馬鹿親父家族で「川遊び」に行くこと
になりいつもの場所へ、もうそこには三組ほどの先行者。その一組に四人ほ
どの「ピチピチビキニ」が・・・こんなところで、と目を瞠り、十分後には冷たい
渓流水にどっぷりと首までつかり、手には冷酒の入ったグラス、隣には其の
ボインボインが相手にしてくれて、同行の親父の羨望眼もなんの其の、そりゃ
夢心地・夢心地。
ウフフの八月