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2.胃・十二指腸潰瘍とヘリコバクタ・ピロリ菌

胃・十二指腸潰瘍は、胃や十二指腸の粘膜がただれ、はがれたり、穴があいてしまう病気です。
空腹時・夜間の胃痛があり、食事をすると症状が軽くなる場合は潰瘍の疑いありです。現在潰瘍症に対しては、ほぼ確実に治癒させることのできる薬がありますので、以前のように手術をすることは極めて少なくなっています。

潰瘍症は一度治癒しても、何回も再発することが昔から知られていましたが、最近潰瘍症再発の原因として、胃の中に存在しているヘリコバクタ・ピロリ菌が注目されるようになりました。この細菌は特殊な酵素をもってアンモニア(アルカリ)を作ることができるため、胃液という塩酸の中でも生きていくことができます。この細菌の出すいろいろな毒素によって粘膜が傷害され、潰瘍が再発しやすくなると言われています。また、この細菌によって胃の正常な粘膜も傷害され、萎縮が進み、癌や特殊なリンパ腫が発生しやすくなることも知られています。

 

 




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