伊豆半島 一周

2001/02/11〜2001/02/12

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土肥

2月11日〜12日 伊豆一周
出発前

 2月11日は3連休2日目。バイクで初めての泊まりがけのツーリングに出ることにする。目的地は伊豆にする。伊豆は車とバイクで5回ぐらい訪れているが、未だに伊豆最南端の石廊崎に行ったことがないのだ。

 2月11日8時半、石廊崎に近い下賀茂温泉にある「げんすユースホステル」に電話する。すると「仕事があるので休み」との回答。仕方がないので宿泊地を変更して河津町の湯ヶ野温泉の近くの「天城ハリスコートユースホステル」に電話して予約。夕食が6時からとのことなので、5時頃到着ということにする。

新座市→沼津IC

 9時新座市を出発。R254〜環8と走る。途中中央自動車道の高井戸ICで高速から出てくる装甲車の集団を見かける。前回の富津岬へのツーリングではスーパーカー軍団を見かけたが、今回は装甲車軍団だ。
 それほど渋滞もなく環8を抜け、東名に入る。今日は天気も良く順調。しかし、今は2月、冬のど真ん中だ。前回の富津岬へのツーリングで2月の寒さを思い知らされたので、今回は寒さ対策に強力なウエポンを導入した。それは「ズボン下」だ。親父臭かろうが知ったことではない。ズボン下の威力は強力で、今のところ前回のツーリングよりは遙かに快適だ。

 榛名SAで休憩、さすがに3連休、混雑している。榛名SAを出て、厚木IC近くに差し掛かると、出口付近に長蛇の列。厚木を過ぎてから交通案内の電光掲示板を見ると「沼津IC出口渋滞4キロ」と出ている。沼津ICも厚木と同じ状態なのかと思うとうんざり。

 沼津IC出口は掲示板通りの大渋滞。しかし私はバイク、すり抜けさせてもらう。

 

沼津IC→沼津市街地→県道17号

 沼津ICを出て県道83号〜R414を走る。県道83は渋滞気味。しかし止まって動かないと言うほどではない。R414沿いのマクドナルドで休憩。この時点で12時ちょい前。

 R414を走り、沼津市街地に入る。すると大渋滞。道が狭いため、すり抜けも難しい。ここで思わぬタイムロス。渋滞は狩野川放水路を越えて県道17号に右折するまで続いていた。R414はずっと渋滞だったのだろうか。
 県道17号はそれほど渋滞はしていないが、遅いファミリーカーが前を塞ぎ快適に走れるという状態ではなかった。それでも伊豆三津シーパラダイスを過ぎるあたりからファミリーカーが減り、快適に流れ始めた。
 県道17号は伊豆半島の海岸沿いを土肥町まで走る快適ルート。大瀬崎までは海を右手に見ながら走ることができる。ちょっとガスがかかっているので富士山ははっきり見えなかった。
 大瀬崎に差し掛かったので、ちょっと観光していこうかと思ったが、駐車場が有料ばっかり。長居するつもりはないので、金払うのがばかばかしくなってそのままUターンしてしまった。ここの観光は今度来るときに考えよう。

 大瀬崎からは県道17号は山岳ルートになる。ちょっと眺望が良さそうな空き地があったのでバイクを止めたら、実際は眺望があまり良くなかった上に地面が砂利でやや下っていたために、前向きに停めたバイクを動かすことができなくなってえらく難儀、ここで20分ほどタイムロス。
 大瀬崎〜戸田間は山岳ルートながら展望台が結構あり、バイクを停めて記念撮影しようと思ったが、駐車場はマイカーでびっしり埋まっており、あきらめて殆ど記念撮影しないまま殆ど通り過ぎてしまった。

 

戸田港
 しばらく走って戸田港に着く。この時点でもう2時。栄楽小浜食堂で昼食。この食堂はもう2時だってのに混雑していて、席が空くまで待つことになった。戸田港は深海魚料理と高足ガニ料理で有名だそうだ。高足ガニは高すぎる上に2人前からの注文らしいので、今回はパス。漁師鍋ってのが深海魚入りで面白そうなのでこれを定食化して注文する。しかし、深海魚らしき魚はおもったほど量がなく、カニも入っていたが出汁用といった感じで実は殆ど無く、白菜ばっかり食べるような感じになってしまった。この鍋は別の料理と組み合わせて食べるものだと悟ったがもう遅い。次に来るときは別の料理を喰おう。

 戸田港には駿河湾深海生物館があるとのことだったが、食堂を出たときは既に3時を回り、ユースホステルに5時に到着するのが難しい状況だったので見学はパス。次に来たときには見るぞ。しかし雑誌やツーリング用地図で紹介されているに関わらず案内板もなかった。本当に今もあるのか?

県道17号→R136→天城ハリスコートYH

 県道17号から土肥町でR136に合流し、ひたすら海岸沿いを南進。恋人岬も黄金崎もふっとばす。渋滞は無いが観光バスが数台のマイカーを引き連れてのろのろ走って不快だ。
 当初の予定では今日石廊崎を見る予定だったのだが、断念。松崎町から県道15号で東進して天城ハリスコートユースホステルに向かうことにする。松崎町にさしかかったあたりで既に4時15分。
 県道15号はえらく快適な道。途中少し道幅が狭くなるが、前に車が居てもすんなり譲ってくれるか、結構なスピードで飛ばしてくれるかなので、詰まって不快な思いをすることがない。
 途中R414号線に合流し、R414を北上して県道14号線との合流点からさらに天城峠方面に北上、すると天城ハリスコートユースホステルの看板を発見。
 入り口と駐車場はお寺と兼用となっていたので少し戸惑う。ユースの玄関付近にバイクを停めチェックイン。この時点で5時15分。夕食前には間に合った。バイクは既に2台停まっていた。

天城ハリスコートYH

 部屋にはいると既に先客が居た。「おや、おたくもバイクかい」と声を掛けられる。話をすると50台のサラリーマンらしい。ビッグスクーターに乗って河津の桜祭りを見に来たらしい。しかし、今日は全く咲いていなかったという。なお、ここから数人登場するが、誰も名乗らなかったので便宜的にそれぞれに名前を付けることにする。ここからこの人は「おやっさん」と呼ぶことにする。

 部屋は和室。14畳あるらしい。今夜はここに布団敷いて雑魚寝だ。修学旅行みたい。この時点ではコタツ1台ととテーブル2台出ていた。テレビは有料となっていたので見ていない。

 体が冷え切っていたので風呂にはいることにする。風呂には親子3人が先に入っていた。湯船は大人3人がぎりぎりといった感じの大きさ。親子3人でちょうど良いだろう。お湯はすこし濁っていた。親子連れの娘が父親に「なんで濁っているの?」と聞いていたが、父親は「温泉だからさ」と答えていた。おやっさんの話だとここの湯は温泉ではないとのことだが???帰宅後ホームページを見てみたが、やはり温泉じゃない。
 石鹸はちびてしまっていて粘土状になっていた。どの石鹸もそんな状態。しかしシャンプーはちゃんとあった。風呂はちょうどいい湯加減。なんか濁っているので温泉気分だ。

 風呂から上がると、おやっさんとは別の3人が居た。一人はドライブで、残る2人は電車で来たらしい。ドライブで来た方を「ドライバー」残る2人は元大学空手部の先輩後輩らしいので「先輩」「後輩」と呼ぶことにする。
 どうもこの3人は食事後にユースの風呂ではなく温泉に入りに行くらしい。先輩後輩は車もバイクもないのでドライバーが車に乗せていくということらしい。おやっさんも部屋に戻ってきて食後温泉の作戦会議に加わる。
 先輩後輩は食事前にランニングに出掛けていった。彼等は観光とトレーニングのためにやってきたらしい。

 部屋にはオフロード用ヘルメットとツーリング用荷物が転がっていたので、もう一人来るらしい。しばらくすうと持ち主が戻ってきた。彼はアフリカツインに乗っていたので「アフリカツイン」と呼ぶことにする。

天城ハリスコートYH夕食

 6時を少し越えた時点で食事ができたとのアナウンス。部屋にいた6人で一緒に喰うことにする。食堂にはいるとなんと満員。家族連れが多い。どうも、このユースはユースとしての客以外にも旅館として家族連れを受け入れているらしい。
 食事は1000円にしては十分な量と質。カニも出てきた。ちゃんとしたカニで旨かった。
 6人で話をすると、ドライバーとアフリカツインが全国のユースを泊まり歩いていることがわかりびっくり。どんどん出てくるユースホステル情報に圧倒される。ユース宿泊2回目の初心者としては大変参考になった。
 今日は伊豆は大混雑だったらしく、東海岸を走ったおやっさんとアフリカツインは大渋滞で大変だったと言う。車は全然動いていなくて、道が狭くてバイクですり抜けするのも難しかったそうだ。私は明日の東海岸沿い経由の帰宅ルートを諦めることにした。
 このユースについて話を聞くと、隣の寺の住職が経営しているらしい。おやっさんの話によると住職は結構な有名人なのか、前日に河津桜祭りのTV中継に登場して「1分咲きです」とコメントしていたらしい。「騙された。全然咲いてねえじゃねえか」とおやっさんは笑いながら憤慨していた。また、ユースの裏は墓地らしい。夏は涼しそうだ。

 食事を終え、部屋に帰るともう一人来ていた。彼もライダー。ヤマハのバイクに乗っていたので「ヤマハ」と呼ぶことにする。

 部屋ではおやっさんが主導権をとって話を進めていた。しかし、しばらくすると部屋からどんどん人が居なくなる。部屋を出てみると、みんなミーティングルームでコタツに入ってTVを見ていた。どうもおやっさん、うるさ過ぎて敬遠されてしまったらしい。ヤマハは遅れてきたので会話に加われないでいるかと思っていたが、ミーティングルームではそんなことなく、みんなと良く喋っていた。ユースは初対面の人と会話できて面白い。

 

修学旅行のような男部屋

 9時になるとみんな部屋に戻って布団を敷き始める。14畳だが7人分布団を並べるとギチギチだった。本当に修学旅行だこりゃ。
 ユースの男性客はここにまとめられ、他の部屋は家族連れが使っているらしい。今日は本当の満員で、私が泊まることができたのは幸運だったらしく、午前10時以降の電話予約は断っていたらしい。

 疲れていたので10時には寝てしまった。深夜に目を覚ますと、毛布がどっかに行っていた。俺ってこんなに寝相悪かったかなあ。


 翌日、目が覚めたのは7時ちょい過ぎ。朝食は7時からだが遅れているらしい。顔も洗わずに朝食。8時半出発ということにして準備を進める。先輩後輩は朝のランニングに出掛けていった。
 チェックアウトしようとすると、ペアレントのおばさんが写真を撮るという。おやっさんは先に出発していて、もういない。先輩後輩もユースの庭でトレーニングをしていいて加わらなかった。結局、ドライバー、アフリカツイン、ヤマハ、私で写真を撮った。カメラはデジカメで、この写真は天城ハリスコートユースホステルのホームページにアップされると言う。後日確認したところ、確かにアップされていた。
 うーん俺もデジカメ携行しようかなと思った。銀塩は画質は良いが、フィルムを使い切って現像するまでかなり時間がかかるので、撮ってきて直ぐにパソコンに取り込めるデジカメはかなり魅力的に思えてきた。そういえばヤマハも首からストラップでデジカメをぶら下げていた。あれを真似してみようかな。

R135→石廊崎

 ユースを後にして県道14を東海岸まで行き、そこから先はR135を南下する。途中爪木崎に立ち寄る。無料駐車場があったのでバイクを停め、一休みするが、ここでは景観はいまいちだった、景観が良さそうな場所は有料だった。

 下田を横目に見て走り、そこから先R135は山岳ルートに入る。途中県道16号に入り、しばらく走ると海岸沿いに出る。石廊崎へはジャングルパーク前の駐車場にバイクを停めて歩いて行ったが、結構坂道を延々と歩く羽目になり疲れた。売店街の方から歩いた方が良かったかしらん?
 石廊崎は大混雑。しかし、良い景色だ。岬の先頭は断崖絶壁で怖い。結構風が強く波も高いが、根性のある釣り人が、一体どうやって降りていったのかというくらい険しい岩場で釣りをしていた。

 石廊崎を出て、県道15〜R136を松崎方面へ走る。ここはマーガレットラインと呼ばれるらしいが、花はまだ咲いていないので美しくはなかった。しかしワインディングは快適だった。

雲見→沢田公園露天風呂

 雲見に差し掛かったので一旦バイクを停める。ここには無料露天風呂があったはずだ。観光案内所でおっちゃんに聞いてみたが、「やっていない」とのこと。残念、温泉は別をあたることにする。

 松崎を超えて北上、大浜の海水浴場近くの温泉を見たが、全然海が見えないようなので沢田公園露天風呂に向かう。ここは崖の上にある見晴らしの良い露天風呂。駐車場にある料金所に500円払って、階段で崖を登って入る。超メジャーな露天風呂なので混雑が予想されたが先客は2名だけだった。しかも私が湯船にはいるときにはその2人とも出ていってしまった。ラッキー。
 しかし、熱い。私の体が冷え切っているからだろうか。以前夏に来たときにはぬるいくらいで20分くらい浸かっていた記憶があるのだが、今日はえらく熱く感じる。しかし、先客2名はしっかり湯船に浸かっていたので入れないことはないのだろう。がまんして浸かっていると体が慣れてきた。まあ、適温なんだろう。
 ここは海から丸見え。しかし、かなりの断崖の上なのでこまかいところは分からないだろう。遊覧船が前を通るが、仁王立ちしたって平気だ。
 しばらくすると2人入ってきたので、風呂から上がることにする。脱衣所から出てすぐに料金所の係員の人が登ってきていた。「熱くないですか〜〜」と風呂に向かって声を掛けている。「適温より4度くらい熱くなってしまっているので、水入れて埋めてください」だそうだ。なんだやはり熱かったのかよ。

宇久須温泉/三共食堂

 沢田公園露天風呂で暖まった後は丁度昼になったので飯だ。宇久須温泉の三共食堂で昼食とする。バイクを停めて駐車場を見ると見覚えのあるアフリカツインが。食堂に入ろうとすると、出てきたのはユースで一緒だったアフリカツイン!ユースでおやっさんが「ユース一緒に泊まったライダーってユース出たあと必ず出先でまた会うんだよなあ。」と言っていたが本当だった。しばらく喋る。彼は私のバイクを珍しそうに見ていた。私のバイクはスズキイナズマ400だが、「ゼファー750かと思った。」だそうだ。そういえば何となく似ている。イナズマ400の実物を見るのは初めてだそうだ。そこまで珍車かあ?
 彼からお勧めの料理を聞いて食堂に入る。有名な店らしいが思ったほど混んでいない。小アジ鮨が名物らしい。迷わず注文、なるほど旨かった。

県道18号〜修善寺→沼津IC→新座(帰路)

 三共食堂を後にし、R136を北上、戸田港から県道18号を修善寺に向けて走る。ここは交通量も少なく、実に快適に走ることができた。穴場だな。道端に雪が残り、交通情報はチェーン携行になっていたが、戸田峠まで路面に雪はなかったし凍結もしていなかった。戸田峠から東は日陰になっているため道端の雪も多く、路面凍結が心配だったが、大丈夫だった。

 修善寺を越え、R136を北上、東名を目指す。しかしR136は大渋滞。東名の渋滞も凄いだろうな。すり抜けしまくる。
 R136〜R1〜県道83号と繋ぎ、沼津ICから東名に乗り込む。この段階でまだ3時。しかし、高速は大井松田付近から大渋滞。しかし、これは予想の範囲内。
 渋滞より寒さが問題だ。強力なウエポンだったズボン下をもってしても2月の真冬の寒さを凌ぐことはできなかった。無理をせずに休憩をとりながら高速を走る。

 帰宅したのは夜7時半。この時間に帰れれば十分だ。総走行距離550キロ、私の1回のツーリングの最長記録を更新した。

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土肥付近
戸田港
戸田港
R135
R135
R135
R135
石廊崎
石廊崎 眺望はさすが。 風が強く、断崖に足がすくむ。
県道18号戸田峠付近
県道18号 戸田峠付近