赤城山〜日光湯元

2002/07/07

出発前

 ワールドカップ決勝トーナメントで日本代表が負けたあたりから,見事なまでに梅雨空が続いている。しかし,今日は珍しく陽が差している。このチャンスを逃すとしばらくツーリングに出れそうもない。行き先は2年ぶりとなる赤城山。バイクを買った直後に2回行っているのだが,それ以降は「行ったことがある場所」として何故か敬遠していた場所だ。

 外に出るとかなり暑い。久々に30度を超えそうだ。

 バイクのエンジンをかけようとすると,前回同様かからない。どうもイナズマは始動性が悪いなあ。5分ほど格闘してようやくかかる。出発10時30分。

 新座を出て,関越に入るが,特別渋滞している感じもなく,スムーズに進む。時速100キロで走ると30度の気温もそれほどきつく感じない。爽快とは言えないが,我慢できる。

 

関越〜赤城山
関越〜赤城山(クリックすると大きな地図が出ます)

渋川伊香保〜赤木山

 関越を渋川伊香保で降り,R17〜県道34号線と走り,赤木大鳥居から赤木道路に入る。考えてみたら,南面側から赤城山を登るのは初めてで,この道は新鮮に感じられた。

 太陽が顔を隠し,空には薄い雲が広がりはじめた。今日の降水確率は低くない。ぱらぱらと雨に降られることは覚悟しないといけないだろう。

 赤城山目指してまっすぐ走るが,さすがに休日,それも久々の晴れとあってファミリーカーが多い。そして渋滞。目の前にワンボックスカーに立ち塞がれて視界を塞がれ,その上ディーゼルエンジン特有の黒煙を浴びせかけられると,ムカムカ腹が立ってくる。深呼吸して落ち着こうと思うが,あんなものいい加減に生産中止にできないものだろうか。自走黒煙噴霧車だあれは。

 結局渋滞したまま大沼に到着。せっかくの気持ちいいはずのワインディングはワンボックスカーの後ろをノロノロ走っただけで終わってしまった。

大沼湖畔

 大沼周辺は心地よい気温で,平地のムシムシした不快な天気を忘れさせてくれる。しかし,雲が薄くかかっていて,涼むには良いんだけど,爽快な気分になるには今一歩だった。

 大沼ではパワーボートが豪快に走っていた。タダのモーターボートではない,レース用の奴だ。こいつがかなり傍若無人に走り回っており,ちょっと興ざめな感じがした。

 この時点で1時。そろそろ昼飯の時間だ。

 

赤木道路
赤木道路

いわな亭

 昼食は大沼湖畔にある「いわな亭」で取ることにする。この「いわな亭」はツーリングマップルでも紹介されているので,入ってみる。

 はっきり言ってかなりボロい建物で,予備知識なしで入るには度胸がいる食堂だ。味がある,というにはボロすぎる席に着いて岩魚塩焼き定食を注文。

 岩魚塩焼き定食は色んなところで注文しているけど,岩魚が湿気っていることが多くあまり美味かったためしがない。しかし,ここでは炭焼きしている岩魚を串抜いてそのまま運んでくれるので,焼きたてで美味い。1500円は十分元が取れる。山菜のお浸しも美味かった。

 大沼で1時間ゆっくりして,今度は赤木道路北面のワインディングを下ることにする。

いわな亭
いわな亭

赤木道路北面

 赤木道路は2回走ったことがあるが,いずれも北面を登り,南面を下っている。北面を下るのはこれが初めてだ。

 まず,交通量が南面より遥に少ないことに驚く。アベレージスピードも速く,こっちの方がずっと楽しい。

 しかし,こういう良い道には走り屋が集う訳であって,レーサーレプリカに革ツナギという気合いの入った面々が凄まじいスピードで私をぶち抜いていった。どうも何回も何回も往復しているようで,駐車場に整備用のワンボックスカーやバイク運搬用のトラックも見えた。

 また,そこまで気合いが入っていないにしても,日帰りツーリングっぽい集団も一杯いて,赤城山北面はバイク天国のような雰囲気があった。

赤木道路

 

赤木道路北面
赤木道路

赤城山北面
赤城山北面

 

県道267〜R120日本ロマンッチク街道

 赤城山北面を下りきり,県道267に入る。この道はかなり狭く,一度停車して地図を確認したくらいだ。それでも赤城山とR120を繋ぐ道となっているため,交通量は多いようで,結構車とすれ違った。私はバイクだから良いけど,車で来たら結構面倒な道じゃないだろうか。

 R120に合流。ここからは渋滞はしていないが,尾瀬への分岐まで常に車の後ろにくっつく,といった感じでずーっと走ることになった。途中,馬の糞みたいな茶色の物体が路上に出現したが,車のすぐ後ろを走っていたために避けきれず,どうも踏んでしまったようだ。ちょっとブルーになりながら走り続ける。

 尾瀬への分岐の鎌田から先は上り坂となり,金精峠への楽しいワインディングが始まる。しかし,1台のおばさん駆るところの糞遅い車が邪魔となり,大行列が出来上がってしまった。

 こいつを白根温泉あたりの見通しの良いストレートでぶち抜いたところ,その先は前に車がしばらく現れない超爽快な道となり,たっぷり楽しむことができた。

 丸沼高原スキー場あたりでようやく前に車が現れたが,あまり遅くなかったのでそのまま後に付いて金精トンネルを抜けた。

日本ロマンチック街道
R120日本ロマンチック街道 日光湯元まで(クリックすると大きな地図が出ます)

金精峠

 金精トンネルの中で金精峠を超え,ぐにゃぐにゃの下りワインディングが始まった。まず駐車スペースにバイクを停めて記念撮影。

金精峠

 残念ながら薄い雲がかかっているために絶景とはいかなかった。

 上の写真の後にセルフタイマーで2枚写真を撮ったが,一人でセルフタイマーで撮る写真ってのはどうも寂しく,その上準備中にアベックを乗せたマーク2がやってきて,そのアベックがベタベタし始めやがったために余計こっちに哀愁が漂う結果となってしまった。

 景色がダメならワインディングを楽しめばいいさ,と走り始める。

金精峠付近
金精峠付近

日光湯元温泉寺

 ツーリング雑誌に「日光にあまり知られていないが温泉寺というのがある」,という読者投稿が載っていたため,その温泉寺に行ってみることにする。

 R120から日光湯元への分岐に入り,ホテル・旅館街の中にあるかなり大きい駐車場にバイクを停め,温泉寺を目指す。

 はっきり言って温泉寺ってのがどこにあるか知らない。案内板くらいあるだろうと思い,案内に沿って歩き,結構きつい石段を登り,汗だくで辿り着いたのは・・・温泉神社だった。くそ。温泉寺が目標だ。何間違えているやら。

 もう一度バイクのところに戻り,案内板をよく見ると温泉寺は日光湯元の入り口から一番奥にあることがわかった。もう一度バイクを動かすのも面倒なので,歩いて向かう。結構疲れながら温泉寺に辿り着く。

 到着3時。終わっていたらどうしよう,と思ったが,まだまだ入湯可能なようだ。なんと幸運なことに,風呂から人が皆上がった後だった。温泉独り占めだ〜〜〜。入浴料500円だが,面白いことに,これはお布施扱いらしい。

 さっそく浴室へ。ここは混浴ではなく男女別。更衣室と浴室は別れている。木造で雰囲気はなかなか良い。浴室はあまり大きくなく,湯船も3人で満杯になりそうだ。洗い場もあるのでここで体を洗おうとすれば洗えるが,ちびた石鹸がある程度なので,温泉成分を体に付けてそのまま帰るのが良いだろう。

温泉寺浴室

 露天風呂はなく,この湯船一つなので眺めを楽しむ温泉ではないが,お湯は最高に良い。入るときに受付のおばさんから「熱すぎるかもしれないよ」と言われていたが,適温で最高だった。体伸ばせるだけ伸ばしてお湯に浸かったり,簀の子の上で涼んだり,十分楽しむことができた。

 お湯から上がった後は入り口付近の休憩所でお茶とせんべいを味わって,心地よいそよ風で火照った体を冷まし,温泉の臭いを漂わせながらバイクのもとへ。

温泉寺
温泉寺

 

帰途

 中禅寺湖付近は全く渋滞していなかったが,さすがにいろは坂に近づくと渋滞してきた。いろは坂では観光バスが邪魔になって渋滞が起きているようだったが,その観光バスを抜くと,その先はしばらく車が現れない快適ワインディングだった。

 日光宇都宮道路から東北自動車道に入ったが,燃料計がレッドゾーンを指している。しかも40キロ先のSAまでガソリンスタンドがないので,かなり焦った。時速80キロの燃費走行にして遂にSAのガソリンスタンドに辿り着き,ガソリンを入れてビックリ。17.3リッター。あと0.7リッターだった。

 帰宅は8時。総走行距離375キロの丁度いいツーリングだった。

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