君がいたから 1995.5.15 ZADL-1043 |
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全体的な印象 FIELD OF VIEWは言ってみればビーイング版ビートルズである。これは本人達が公言していて,最後のベスト版のジャケットなぞもろにイエローサブマリンだし,プロモーションビデオもそれっぽく作ってあるものがいくつもある。この作品のジャケット写真だって「with the beatles」である。 実はこのグループ,94年2月にVIEW名義で「あの時の中で僕らは」で一度デビューしている。しかし,全く売れなかったため,改名しての再デビューとなった。で,この作品が再デビュー第一弾。 このグループを何とか売るべく気合いを入れて制作した結果,まるで「果てしない夢を」のようなビーイングオールスター参加作品となり,見事に成功を収めることになる。 それにしてもこの曲良い曲だなあ。これ書くために久しぶりに聴いてみたけど,鳥肌立ったね。涙さえ出るかと思った。
君がいたから 作詞:坂井泉水 作曲:織田哲郎 編曲:葉山たけし 織田哲郎作品の中でも私がもっとも好きな曲の一つ。(アルバム「TODAY IS ANOTHER DAY」収録のセルフカバーバージョンではなく)このアレンジでZARDの曲として出してくれていればなあ,とすら思える。 静かに始まって,最後大合唱で終わる私好みの構成で,とにかく盛り上がる。随所に入る女性コーラスも魅力的。泉水さんが参加という情報もあったけど,正確なところは不明。 雄也さんのはっきり聴き取れて,なおかつ良く伸びるヴォーカルもグッドだ。 この曲はラブソングのようで,実は男性の尽きることの無い悩みを歌っているようだ。悩みは解消されないけど,君がいたから救われているって感じだね。
セピア 作詞:浅岡雄也 作曲:多々納好夫 編曲:安部潤 ヴォーカルの浅岡雄也はVIEWでのデビュー曲では作詞作曲を担当していたのにかかわらず,FIELD OF VIEWになってからはなかなかA面を担当させてもらえなかった。FIELD OF VIEWでは9作目でようやく作詞作曲を担当している。それまではカップリングで修業って感じだった。 この曲では雄也さんは作詞担当。この曲での主人公は元恋人を諦めきれずウジウジしている。あんまり力強いイメージが似合わない雄也さんだから,こういう歌詞がよく似合う。 この曲はカップリングに甘んじているが,結構キャッチーで良い曲だと思う。しかし,織田哲郎の傑作と比べられちゃうとカップリングに廻されても仕方ない。
ジャケット・ブックレット もろ「with the beatles」のジャケット。パクりじゃないよ,リスペクトしているんだよってこと。わかっててやっているわけですね。グループのコンセプトがそうなんだから。 実にオーソドックスなパッケージで,作品のクレジットは作詞作曲編曲だけ。コーラスで誰が参加しているかなんて情報はゼロ。
セールス
VIEW時代のデビュー作「あの時の中で僕らは」が最高位97位,登場週数1週,2作目「迷わないで」がチャートインしていないことを考えると,大変な躍進ぶりである。この結果により一気にヒットチャート上位の常連となり,次作「突然」では遂にミリオンセラーを達成することになる。
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