深尾, 贇之丞 (1886-1920)について丞は、お墓では亟になってい
ます。
手元の『天の鍵』でも、亟ですが、Sに横一本線が入ったような字も見えます。
亟と丞とは異なる漢字と思いますが、いかがでしょう。
三高名簿は贇之丞となっていますが、戦後版なので誤記でしょう
三高時代のペンネームは巣阜(ただし旧字)です。
読み方:
貴図書館ではヒロノスケになっていますが、国鉄時代提出の履歴書ではウタノ
ジョウ。
岐阜市史(全十三巻)ではヒロノジョウ。
戸籍には読み方までは記載しませんから、
自分でみずから履歴書に書いた、ウタノジョウが正しいかもしれません。
以下、国会図書館の回答
1)は別件で省略
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岩辻賢一郎様
国立国会図書館 書誌部書誌調整課 データ整備係 〇〇と申します。
このたびは、当館ホームページをご利用いただきましてありがとうございま
す。
2007年3月2日および3日付でwebmaster宛てにお問合せいただいた件について回
答いたします。
2.深尾贇之丞の読みについて
「天の鍵」資料現物を確認しましたところ、
ご指摘のように「丞」の字は無く、また、資料に表記されている
漢字とは関連字でもないようです。
したがって、標題紙に表記されている漢字(Sの中央に横一本線)に
訂正したいと思います。
ただし、漢字入力上の制約のため、
修正後当館のOPACの表示上は「深尾贇之〓」となります。
ご了承ください。
よみについて、こちらでも調査したところ、
「深尾須磨子 女の近代をうたう」(当館請求記号:KG536-G123)では
「ヒロノジョウ」と「ヒロノスケ」という呼び方があるとの記述がありまし
た。
「詩歌人名事典」(当館請求記号:KG2-E41)では「インシキョク」とあり、
また、東京大学総合図書館のweb-opacでは「インノジョウ」とあります。
諸説あり、どれを採用すべきか悩ましいところですが、
当館で当時この典拠を作成した際に根拠とした
「新潮日本文学辞典」(当館請求記号:KG2-E3)の「ヒロノスケ」のよみのま
まに
したいと思います。
この訂正がNDL-OPACに反映されるのは、3/19になります。
ご指摘いただきありがとうございました。
今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
国立国会図書館
書誌部書誌調整課データ整備係