JOY TAP3

ジャンル:ハードウェア
媒体:マルチタップ
発売元:ハドソン
発売:1988年10月4日
価格:1890円
商品番号:HC63-8


外観◆3人用のマルチタップ

 PCエンジンが発足当初大きな売りとしたのが「多人数同時プレイ」だ。当時隆盛していたファミコンは、本体に直接接続された2つのコントローラーがあるきりで、対戦プレイは1対1にとどまっていた。PCエンジンはゲームパッドを取り外し可能の設計となっていて、本体のパッド端子に「マルチタップ」を接続することで最大5人の同時プレイを可能としていた。「マルチタップ」はPCエンジン本体と同じ1987年10月30日に発売されているから、いかに大きな売りになっていたかがわかる。

 ただし、肝心の「5人同時プレイ」が意味をなすソフトはなかなか出なかった。本領発揮はハドソンから「ダンジョンエクスプローラー」(’89)「桃太郎電鉄」(’89)「ボンバーマン」(’90)といった多人数を生かしたキラーソフトが出るのを待たねばならず、それはようやく89年以降のことだ。
 初期ソフトのランナップを見ると、人生ゲームのTVゲーム版である「遊々人生」(’88)が多人数同時に対応している程度。最初から売りにしていた割には…?と思うばかりなのだが、それでも「プロ野球ワールドスタジアム」(’88)「パワーリーグ」(’88)といったスポーツゲームを中心に1対1の対戦が遊べるゲームはある。PCエンジンの構造上対戦を遊ぶためには5人分の必要があろうがなかろうがマルチタップを買わねばならなかったのだ。

 そうなるとやはり「端子はもっと少なくていいから安くしてくれよ〜」という需要が出てくるのは必然。そこでPCエンジン主催メーカーでもあるハドソンから発売されたのがこの「JOY TAP3」。見てのとおり、パッド用端子が三つついたマルチタップである。開き直って端子二つにしてもよかった気もするが、「いずれ3つ以上が必要になるかも」ととりあえず3端子にしたということかな。5つから3つへの削減によって価格もNEC−HE製マルチタップより定価で600円ほどお安くなっていた。
 これがどれほど売れたのかは分からないのだが、その後結局5端子のNEC-HE製マルチタップが売れるようになったらしく、中古屋でこの「JOY TAP3」にお目にかかる機会がなかなかなかったことからも、この商品の販売はごく一時期に限られたんじゃなかろうか。実のところ3人対戦という機会はかえって少なく、中途半端なのが災いしたかもしれない。
 なお、「開き直って2端子」というマルチタップも存在しており、この「JOY TAP3」発売の直後に電波新聞社から「XーHE2」が、1992年という妙な時期に周辺ハードを出していたシュールド・ウェーブから「ツインタップ」が発売されている。またなぜか4端子の「バトルタップ」という商品も存在していた。


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