ＰＣツインコマンダー
ジャンル：ハードウェア
媒体：コントローラー周辺機器
発売元：ホリ電機
発売：１９８９年８月７日
価格：３５００円
商品番号：HJ-10＆PC-8

商品外見◆マルチタップ不要！の非公認コントローラー

　ＮＥＣ−ＨＥの公認を受けないまま各種ＰＣエンジン用コントローラーを発売していたのが「ホリ電機（ＨＯＲＩ）」。そのホリ電子がＰＣエンジン初期に発売していた変わり種のコントローラーがこれだ。

　まずコントローラー本体はすでに発売していた「ＰＣコマンダー」そのもの。しかしそこから延びるコードの先には何やら黒い不思議な物体がつながっている。そしてその黒い物体からさらにコードが延びていて、その先にはＰＣエンジン本体のパッド端子に直接接続できる部分がある。

　よく見るとこの黒い部分にＰＣエンジン本体と同様のパッド端子が一つついている。実はこの商品、この部分に別売のＰＣエンジン用パッドをつなぐことで、２人以上の同時プレイを可能にする。つまり２人用マルチタップと同じ機能を持っているわけ。連射機能つきターボパッドと２人用マルチタップをセット売りしてるのと同じことなので、公式に発売されていた「ターボパッド」＋「Ｘ−ＨＥ２」（電波新聞社発売）を組み合わせた2680円＋1600円＝4280円と比較すれば７８０円も割安だ。こういうところに目を付けるのがホリ電子という会社。

　だが結局マルチタップは「大は小を兼ねる」というやつで、ＮＥＣ-ＨＥ純正の５端子つきのものが最後まで主流だったみたい。特に「ボンバーマン」や「桃太郎電鉄」などでは参加者が多い方が面白く、２人用マルチタップ発売の実例は電波新聞社の「Ｘ−ＨＥ２」とシュールド・ウェーブの「ツインタップ」しか例はない。いずれも短期で市場から消えており、この「ツインコマンダー」も早々と消えたのではないかと思える。僕も入手にたいぶ手こずった一品だ。

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