懐かしのソフト58本をこの一体に!
「PCエンジンmini」
紹介ぺー


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 2020年3月、コナミから「PCエンジンmini」が発売されました。PCエンジンの誕生からおよそ32年、最後のソフト発売から20年という、節目といえば節目のような年に、実に久々のPCエンジン新商品が登場したわけです。もちろんターゲットは「かつてPCエンジンで遊んだ世代」であるわけですが…。ファミコン、スーパーファミコン、メアドライブで同様の商品がすでにあり、PCエンジンでも出るんじゃないかな、と期待していたらやっぱり、と思ったものです。

 発売元はコナミ。PCエンジンはハドソンが基本設計を手がけ、NECホームエレクトロニクスが商品として発売していたわけですが、今や「両親」というべき両社とも存在しておりません。じゃあなんでコナミなのかというと、ハドソンが最終的にコナミに吸収される形になっていいてハドソンのゲームソフトの権利を引き継いでいるためだと思われます。コナミが発売元になってくれたおかげで、PCエンジンの後期に連打された同社の名作の多くがこの「ミニ」に惜しげなくぶち込まれるという嬉しい事態にもなってますね。

 更新はロクにしてないけど数少ないPCエンジン情報サイトの一つとして、この「mini」発売にまったく動かぬわけにもいくまい、というわけで、この「mini」の商品概要、収録ソフトの紹介・解説をするコーナーを急遽作ってみました。もう入手したという方も、入手を迷っているという方にも、楽しんでいただければ幸いです。

☆商品概要☆

 まず「PCエンジンミニ」本体と、基本システムについて説明しておきます。
 「PCエンジンmini」を実際に手に取って驚かされるのが、そのデザイン、パッケージまでが初代のPCエンジン、いわゆる「白PC」をほぼ完全にコピーしたものになっていることです。サイズも一見同じに見えたのですが、実物と並べてみると若干小さいことがわかります。もちろんカードスロットに穴はあけてないのでHuCARDは入りませんし、コネクタ類もUSBやHDMIなどに変わっていますが、電源スイッチが「白PC]そのままにカードを固定する形になっているところとか、付属のパッドも初代のものそのまま(ターボパッドは別売)になっているところなど、往年のファンを感涙させるデザインです。しかし本物の白PCと比べると圧倒的に軽く、それでいて下に紹介するようにHuCARD、CD−ROMなど多くの種類のゲームソフトがこの中にあっさり詰め込まれてしまっているということに、時代の流れというか、技術の進歩を感じてしまいます。

 ゲームパッドはUSBで本体と接続、TVとはHDMIで接続するわけですが、電源となるACアダプタは別売となっているので注意。これは現在では、携帯電話やタブレットなどのACアダプタが各家庭にあってそれを流用できるからで、我が家でもタブレット充電用のものをUSBでつなぐと問題なく動作してくれました。マニュアルにもゆろと利用できるACアダプタは「5V/2.0A以上」のものが推奨されています。

 電源を入れるとメニュー画面が表示され、ゲームソフトの選択ができるほか、言語や画面サイズ、壁紙の変更といったシステムメニューが選択できます。言語は思いのほかたくさん選択肢が用意されていますが、実のところゲームを遊ぶ上ではどの言語でも構わないような。ゲーム内の言語が変わるわけではありません。
 画面サイズもいろいろ用意されていますが、これはPCエンジン時代のゲームは「4:3」のテレビ画面向けに作られていたため、現在の横長テレビにどう映すかユーザーの好みで決めてもらおうというわけです。画面モードは5種類用意され、当時のTV画面を再現するものとか、携帯型PCエンジン「PCエンジンGT」の枠入りの画面まで用意されているのがなんともマニアック。

 ゲームソフト選択メニューでは、当時の商品パッケージそのままの画面で収録ソフトが並べられています。発売日順、あいうえお順での並べ替えが可能。HuCARDソフトを選択するとカードがPCエンジンのスロットに挿入される演出が入ってゲーム起動になります。CD−ROMソフトの場合はシステムカードが挿入され、CD−ROMドライブが回転しだす演出が入るという、これまたなかなかニクイ仕掛けです。
 収録されているのはPCエンジ用ソフト34本のほかに、北米版PCエンジンである「TurboGrafx16」向けソフト24本もあります。PCエンジンとTG16のメニューは切り替え方式で、それぞれ別枠扱いで起動演出もそれぞれの本物に似せてあります。北米版といっても北米版オリジナルのものは一本もなく全て日本発売ソフトの英語版というだけですので日本人でも特に問題なく遊べるはず。いくつか北米版独自仕様もあるのですが、それは後述。なお北米では外観もTG16にソックリな「TurboGrafv-16mini」が、ヨーロッパではコアグラフィックスにそっくりな「PCエンジンCoreGrafxmini」が発売され、一部日本版「mini」と収録作が異なっています。

 「mini」はPCエンジンの実機ではなく「エミュレーター」ですので、どのソフトでも途中のどこでもセーブが複数可能。実機なら「リセット」になるRUN+SELECTでゲームを一時ストップしてメニュー画面に入ることができ、そこでセーブができる仕掛けです。これは実に便利で、一部パスワード制のソフトでは大いに助かりますし、シューティングやアクションでも攻略に役立てることができます。
 では、収録タイトルについてみていきましょう。

☆収録タイトル一覧&解説☆

◎PCエンジンタイトル(日本国内版、発売日順)
ゲームタイトル
画面
発売日
メディア
解説
THE功夫

1987/11/21
HuCARD
PCエンジン最初期を代表する一本で、その巨大キャラがPCエンジンの機能を見せつけた。ブルース・リー風の主人公を操って現れる敵や障害物をパンチとキックで切り抜ける横スクロールアクションで、各面のラストには同サイズのボスキャラが出現、後年の格闘ゲームっぽくなる。ただゲーム自体は単調。
邪聖剣ネクロマンサー
1988/1/22
HuCARD
PCエンジン最初のRPG。クトゥルー神話をモチーフにし、ギーガーのイラスト、戦闘での血しぶきなど当時としては「怖い」「大人向け」演出を売りにした。「夜、一人で遊ばないでください」というCMもトラウマ的記憶に残る。ゲーム再開時のパスワードが異様に長く、この点で「mini」収録はありがたい。
ギャラガ'88

1988/7/15
HuCARD
アーケードから移植のナムコ製シューティング。固定画面で敵を全滅させるモードと縦スクロールのモードが混在していて、点数やアイテムによりルート分岐がある。ボーナスステージの音楽に合わせた敵キャラの「ダンス」も見物。自機をわざと敵に捕獲させ、それを取り返すことで自機をダブル、トリプルと拡大できる。
ファンタジーゾーン

1988/10/14
HuCARD
アーケードから移植のセガ製シューティング。パステル調のステージ内を「オパオパ」を操作して右へ左へ自由に移動、ステージ内の要塞全てを破壊するとボス戦になる。敵を倒してお金をため、出現するショップで武器を購入、強化するシステム。「mini」ではRUNを押しながら起動するとアーケード版により忠実な「ニアアーケード版」を遊ぶことができる。
ドラゴンスピリット

1988/12/16
HuCARD
アーケードから移植のナムコの縦スクロールシューティング。さらわれた姫を救出するため、竜に変身した主人公が自機というファンタジー設定で、対空・対地攻撃の区別がある。アイテムを取ることで首が増えてパワーアップされる。
あっぱれゲートボール

1988/12/22
HuCARD
史上初にして、この後も他に一作しか作られていないゲートボールのTVゲーム化。個性的なキャラでチームを編成、難易度の異なる大会で勝利をめざす。なじみの薄いスポーツなのでレクチャーモードがあるほか、実際に球を打つアクションモードのほかシミュレーションモードもある。
ネクタリス

1989/2/9
HuCARD
PCエンジンオリジナルのSF戦術シミュレーション。月面を舞台に地球連邦軍とガイチ帝国軍の戦いを面クリア式に進めてゆく。各面ではさまざまな部隊ユニットを操作して敵の全滅、あるいは全拠点占領でクリアとなる。シンプルながら奥が深く、傑作として後々まで様々な形でリリースされた。「mini」には北米版も収録。
ダンジョンエクスプローラー

1989/3/4
HuCARD
アトラス開発のアクションRPG。様々な個性をもつキャラクターを操作し、魔物と戦いながらダンジョンを進む点はよくあるRPGだが、マルチタップにより最大五人同時プレイ可能で、協力プレイの楽しさが期的だった。「mini 」には北米版も収録。
ニュートピア

1989/11/17
HuCARD
「PCエンジン版ゼルダ」との異名をもつ(笑)アクションRPG。あまりに似てるので当時ハドソンでも商品化をためらう意見もあったとかなかったとか。結果的に好評で続編も出た。「mini」では続編も含めた北米版も収録されている。
PC原人

1989/12/15
HuCARD
ファミコンにマリオ、メガドライブにソニック、ときたらPCエンジンには…という狙いで作られた、原始人を主役にしたコミカルアクション。低年齢層を意識した作りだが、PCエンジンの能力をとことん引き出したような演出の数々は今も見もの。北米版「BONK」もヒットし、その2作目が「mini」に収録されている。
ースI・II

1989/12/21
CD−ROM
日本ファルコムがパソコンで出したアクションRPGの名作を、PCエンジンCD−ROMに二本まとめて移植。遊びやすいアレンジ、CDならではのBGMと音声・ビジュアル演出が当時のゲームファンの度肝を抜いた。「mini」には北米版も収録されている。
源平討魔伝

1990/3/16
HuCARD
アーケードから移植のナムコの横スクロールアクション。頼朝を討つべく平家の武将・景清が地獄から蘇り、鎌倉を目指す。チビキャラ、デカキャラ、見下ろしの三つのモードがあり、特にデカキャラのアクションは当時かなり目を引き、家庭用にはPCエンジンのみ移植された。
スーパーダライアス

1990/3/16
CD−ROM
アーケードから移植のタイトー開発の横シューティングの名作。オリジナルは三画面をつなげた超横長スタイルだったが、それを一画面に圧縮して難度を調整、ボスはむしろ増え、CDによりアーケード版そのままのBGMを流してCD−ROMソフトのヒット作となった。
スプラッタ―ハウス

1990/4/3
HuCARD
アーケードから移植のナムコ製ホラーアクション。恋人を救うため化け物屋敷に入り込んだジェイソン風の主人公を操作する。一部残酷表現が当時のPCエンジンでは他機種より規制がゆるかったため実現している(海外版はその辺も変更された)。
スーパースターソルジャー

1990/7/6
HuCARD
ファミコンのヒット作「スターソルジャー」の続編となる縦シューティングで、1990年のハドソンキャラバン認定ソフト。四種類の攻撃方法とパワーアップで撃ちまくる快感に満ちた一本。
大魔界村

1990/7/27
SuperGrafx
アーケードからの移植となる横スクロールアクション。騎士アーサーが姫を連れ戻すべくギミックたっぷりの各ステージで大冒険。難度はかなり高めで、スーパーグラフィックスのパワーで当時としてはかなり忠実な移植を実現している。このSG版は他機種で出たこともなく、「mini」収録でようやくプレイできたという人が多いはず。
ワルキューレの伝説

1990/8/9
HuCARD
アーケードから移植のナムコ製アクション。オリジナル版と違い相棒のサンドラはプレイヤーキャラに使えないが、おおむね原作の雰囲気を再現できている。
オルディネス

1991/2/22
SuperGrafx
SG専用、オリジナルの横シューティング。SGの機能を生かした多重スクロールや巨大メカ、ステージ演出が見ものだが、チョコマカ動くオプション以外はオーソドックスな内容。以前PSPでエミュレート再現したものが発売されている。
精霊戦士スプリガン

1991/7/12
CD−ROM
ナグザット主催「サマーカーニバル91」競技用の縦シューティングで、開発はコンパイル。ファンタジー的世界観で「精霊球」を組み合わせて多彩な攻撃を繰り出せる。ストーリーモードとチャレンジモードがある。
ニュートピアII

1991/9/27
HuCARD
「PCエンジン版ゼルダ」の異名をとるアクションRPGの続編。前作の主人公の息子(名前変更可能)が主役で、行方不明になった父を探し、ニュートピアの新たな危機に立ち向かう。
グラディウス

1991/11/15
HuCARD
アーケードから移植の古典名作シューティング。コナミのPCエンジン参入第一弾ソフトで、この時期にしてはオリジナルに近い移植。MSX版にあった「化石ステージ」も追加されている。RUNを押しながら起動するとよりアーケード版に近い移植の「ニアアーケード版」が遊べる。
スーパー桃太郎電鉄II

1991/12/20
HuCARD
スゴロクゲーム、多人数ゲーム定番の第二作。キングボンビーの登場や各種の遊びやすい改良があってシリーズの一つの完成形を示した一本。この「II」はPCエンジンで先行発売されたが、以後PCエンジンからシリーズは出なかった。
忍者龍剣伝

1992/1/24
HuCARD
ファミコンでヒットしたアクションゲームを移植したもの。現代を舞台にした忍者アクションだが、ファミコン版と比較して特にPCエンジンならではという点はなく、キャラも小さくて難度は高め。
天外魔境II卍MARU

1992/3/26
Super CD-ROM
PCエンジンCD−ROMを代表する超大作RPG。和風な世界「ジパング」中部を舞台に、火の一族卍丸たちが根の一族と戦う。王道的RPGだがアクの強いキャラやストーリーが特徴で、そのスケール今なお驚かされる。GC、PS2、DS、PSPにも移植されたが一部表現が改変されているので、このオリジナル版が今なお完全版。英語版は製作されなかったため海外向け「mini」では収録されなかった。
スターパロジャー

1992/4/24
Super CD-ROM
ハドソン版「パロディウス」的存在の、パロディ縦シューティング。自機がボンバーマンやPCエンジン、パワーアップアイテムががHuCARD、CD攻撃といった具合にPCエンジンファン向けソフトの性格が強い。
スプリガンmark2

1992/5/1
Super CD-ROM
コンパイル開発の「精霊戦士スプリガン」の続編だが、世界観はSFタッチ、横シューティングとまったく別物になった。リアルロボットアニメのノリで豪華声優陣によるドラマチック演出も特徴。
スナッチャー

1992/10/23
Super CD-ROM
コナミがパソコンでリリースしたSFアドベンチャーゲームをSCDに移植、小島秀夫氏自身が監督をつとめ、豪華声優や大量のビジュアル演出を加え、さらに完結部分を追加して「完全版」に仕立てた。その後本作をベースに他機種でも発売されたが、一部残酷表現は改変されているため、このPCエンジン版が今なお「完全版」である。
グラディウスII
ゴーファーの野望


1992/12/18
Super CD-ROM
アーケードから移植のコナミの名作横シューティング。武装を四種類、シールドを二種類から選択できるようになり、多重スクロールや高速スクロール、ボス大集合など多彩な内容でシリーズ最高傑作との声も。SCDの機能をフルに生かしてほとんどアーケード版と遜色のない移植を実現。開発にあたったのは後に「ときメモ」を作るチームだった。
超兄貴

1992/12/25
Super CD-ROM
メサイヤが開発した異形の横シューティング。筋肉ムキムキの世界観で統一され、自機は「イダテン」「ベンテン」の二人、オプションは「アドン」「サムソン」の筋肉男。敵キャラは生物的メカばかり。さらに強烈に耳に残るBGM。シューティングとしては手ごわい本格派でタメ撃ち攻撃がポイントになる。
悪魔城ドラキュラX
血の輪廻


1993/10/29
Super CD-ROM
ファミコンから始まった「悪魔城ドラキュラ」シリーズの10作目で初のCD-ROM作品。アニメ調ビジュアルシーンや美少女キャラ登場には議論もあったが、ゲーム自体は超硬派なホラーアクションで、数々のギミックがプレイヤーを楽しませる。シリーズのみならず同時期のアクションゲームでも最高峰との声まである。
ボンバーマン'94

1993/12/10
HuCARD
PCエンジンの多人数プレイでヒットした「ボンバーマン」シリーズのPCエンジン最終版で、HuCARDソフトでも末期の作品。乗り物「ルーイ」が本作で初登場した。「mini」には北米版の「’93」も収録されている。
ときめきメモリアル

1994/5/27
Super CD-ROM
コナミがPCエンジン末期に放った恋愛シミュレーションの古典的名作。高校時代に自分磨きをして、卒業時に女の子から告白されることが目的で、ひっそりと発売されたが多くの中毒者を出しジワジワとヒット、のちに他機種で一気にブレイクしたがこのPCエンジン版が全ての元祖である。海外版「mini」にはさすがに収録されなかったが、ゲーム内ゲームの二つのシューティングはプレイできる。
ボンバーマン
ぱにっくボンバー


1994/12/22
Super CD-ROM
ボンバーマンを使った落ちものパズル。同じ色のボンバーマンを縦・横・斜めに三つそろえると爆弾が出現、落ちて来る火をつけると爆発、連鎖で火力を増すようになっていて相手に邪魔ユニットを送り込むことができる。
銀河婦警伝説サファイア

1995/11/24
ARCADE CARD CD-ROM
PCエンジン末期に発売された唯一のアーケードカード専用縦シューティング。もともとは「ゲート・オブ・サンダー」「ウィンズ・オブ・サンダー」に続く作品として開発されたが「ユナ」と同じキャラデザインのギャルゲー要素をかぶせている。アーケードカードのメモリ容量を生かして疑似的なポリゴンキャラや巨大メカを実現、PCエンジンシューティングの最終形態が見どころ。かなりのレアソフトとしても有名だが、PSPに移植版が出たこともある。


◎TurboGrafx16タイトル(北米版) 
タイトル 画面
発売日
メディア
解説
Alien Crush

1989
HuCARD
ギーガー風ホラーデザインのピンボールゲーム「エイリアンクラッシュ」の北米版ということで収録されているが、「mini」にはPCエンジン版が収録されている。
Victory Run
1989
HuCARD
「ビクトリラン」の北米版。パリ・ダカールラリーを模した疑似3D視点のカーレースゲーム。
Blazing Lazers

1989
HuCARD
ハドソンキャラバン認定ソフト「ガンヘッド」の北米版。コンパイル開発の縦シューティングで、SFテイスト全開の緻密なグラフィック、ノリのいいBGM、テンポのいいパワーアップなど北米でも人気タイトルだった。日本版は映画とのタイアップなので権利関係のネックがあり、過去にもゲームアーカイブスでこの北米版がリリースされている。
Neutopia

1989
HuCARD
「ニュートピア」の北米版。「mini」には日本版ともども収録された。
Dungeon Explorer

1989
HuCARD
「ダンジョンエクスプローラー」の北米版。「mini」には日本版ともども収録。
R-Type

1989
HuCARD
アイレムのアーケード向け名作シューティングの移植で、PCエンジン初期のキラータイトルとなった「R-Type」の北米版。日本版はHuCARD2枚に分けての発売となったが北米版は一本にまとめられていて日本のファンにはこちらの収録の方が嬉しい。
Moto Roader

1989
HuCARD
「モトローダー」の北米版。最大五人同時プレイ可能の見下ろしタイプのレースゲーム。
Power Golf

1989
HuCARD
「パワーゴルフ」の北米版。
Ys Book I&II

1990
CD-ROM
「イースI・II」の北米版。セリフや声が全て英語になり、さらなるアレンジが加えられた最終形態。北米でも好評で、その年のゲーム賞、ゲーム音楽賞を受賞している。「mini」には日本版ともどもまとめて収録となり、その違いを確かめることが出来る。
Ninja Spirit

1990
HuCARD
「最後の忍道」の北米版。アイレムがアーケードでリリースした忍者アクションの移植で、一発即死のアーケードモードと、5回まで命がありコンティニュー可能なPCエンジンモードがある。和風内容のため各章タイトルも日本語のままで、基本的に日本国内版と変わりはない。
J.J. & Jef

1990
HuCARD
「カトちゃんケンちゃん」の北米版。日本国内版はドリフの二人を使ったPCエンジン初期の有名タイトルだが北米版はキャラをアメリカ風に差し替え、原作にあった下品な表現を全て改変している。実在芸能人のキャラゲーのため過去にもゲームアーカイブスでこの北米版がリリースされたことがある。今見ると「J.J.」はデープ・スペクターにしか見えない(笑)。
Space Hariier

1990
HuCARD
「スペースハリアー」の北米版。セガがアーケードでリリースした疑似3Dシューティングで、PCエンジン版は当時としては頑張った移植でスピード感はかなりある。もともと英語表記ばかりのゲームなので北米版と日本国内版にこれといった違いはない。
Military Madness

1990
HuCARD
「ネクタリス」の北米版。「mini」には日本国内版と同時収録になった。当然全て英語表記だがゲーム自体にに変わりはない。
Chew-Man-Fu

1990
HuCARD
「BE BALL」の北米版。ボールを転がして敵を倒し面クリアをしてゆくパズル要素の強いアクションで「ボンバーマン」に似ている。英語表記になっているほかは日本国内版とと変わりはない。タイトルが謎の中国人名風なのは主人公の女の子が中国人キャラだから。
Psychosis

1990
HuCARD
「パラノイア」の北米版。悪夢の中のような独特の世界観の横シューティングで、もともと英語表記ばかりなので日本国内版と特に違いはない。
Bonk's Revevge

1991
HuCARD
「PC原人2」の北米版。英語表記になっていること以外に変更はないので、「mini」では一作目と続けて遊べる。
Parasol Stars

1991
HuCARD
「パラソルスター」の北米版。タイトーがアーケードでリリースした「バブルボブル」シリーズの三作目となるアクションゲームの移植で、もともとほとんど英語表記だったので日本国内版と変わらぬ感覚でプレイできる。
Cadash

1991
HuCARD
タイトーがアーケードでリリースしたアクションRPG「カダッシュ」の北米版。剣士や魔法使いなど四種類のキャラクターを操作してコンパクトながら奥の深いRPGが遊べる。北米版は英語表記というだけでほとんど日本国内版とと変わらない。
New Adventure Island

1991
HuCARD
「高橋名人の新冒険島」の北米版。アメリカで「高橋名人」が通じるはずもないのでタイトル変更となっているが、中身は日本国内版とほぼ同じ。
Air Zonk

1992
HuCARD
「PC電人」の北米版。「PC原人」が「BONK」なら「電人」は「ZONK」ということみたい。
Neutopia II

1992
HuCARD
「ニュートピアII」の北米版。英語表記になってるだけでゲーム自体に変わりはない。前作ともども[mini」には日本国内版と同時収録となった。
Soldier Blade

1992
HuCARD
「ソルジャーブレイド」の北米版。ハドソンキャラバン認定ソフトとなった「ソルジャー」シリーズの一本。もともと英語だらけなので日本国内版と特に違いはない。
Lords of Thunder

1993
Super CD-ROM
「ウィンズ・オブ・サンダー」の北米版。緻密な絵にド派手な演出がアメリカ好みだったのか前作「ゲート・オブ・サンダー」ともどもSCDの人気タイトルだった。タイトルの変更と英語表記になっていること以外に変わりはない。
Bomberman'93

1993
HuCARD
「ボンバーマン’93」の北米版。これも英語表記になった以外は特に変更はなく、「mini」では日本版「’94」とまとめて2作遊べる。

北米発売の「TurboGrafx-16 mini」およびヨーロッパ発売の「CoreGrafx mini」では「天外魔境II」と「ときめきメモリアル」が収録されていませんが、その代わりにコナミの「沙羅曼蛇」日本版が収録されています。
沙羅曼蛇

1991
HuCARD
コナミのグラディウス」シリーズの外伝的存在。PCエンジン版はアーケード版と違い自機は死ぬと少し前のところからやり直しとなるほか、ボス戦など攻略法が異なる。RUNを押しながら起動するとよりアーケード版に近い「ニアアーケード版」が遊べる。また日本国内版では「ときめきメモリアル」に付属していたミニシューティングも「沙羅曼蛇」のおまけとしてついている。

 …さすがにPCエンジン全600本以上からのチョイスですから、「なんでアレがないんだ!」という声がいっぱい出そうだなとは思うのですが、CD−ROMソフトの大作も含めてこれだけ詰め込んだのはなかなかの太っ腹という気もします。発売元がコナミであることも、CD−ROMソフトの傑作が多く含まれる結果につながっているようです。お値段的にもかなりのお買い得と思いますし、かつてPCエンジンで遊びまくった人も、当時まるで手を出さなかった人も、これは買って見て損のない商品だとお勧めできます。特に「大魔界村」「銀河婦警伝説サファイア」のようにこれまでプレイ困難なゲームも含まれている点は大きいです。




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